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2023年映画鑑賞ベスト

みなさん今年も沢山ありがとうございました。
2023年は例年よりも多くの映画に触れる機会が多く、総鑑賞本数1,058本との結果となりました。2024年もよろしくお願いします。

新作ベスト…
映画館に行くペースが極端に少なかったのと、新しい映画にそこまで興味が無いこともあって、ひと握りしか新作映画を観ていません。なのでベストに挙げるほどの映画を絞ると10本もありませんでした。みなさんのベストムービーを参考に、年明けたら沢山観たいと思います。

1.怪物

今年の新作はこの映画さえ観れたらどうでも良いと思っていたので、その期待に答える面白さに感無量です。ソフトが発売されたらまた観ます。

2.君たちはどう生きるか

宣伝費0円という名の宣伝が話題を呼んだ宮崎駿最新作。賛否パックリ分かれた巨匠アニメ監督の説教臭いファンタジーでしたが、作画のクオリティだけでお釣りが来る凄さで思わず惹き込まれました。

3.BLUE GIANT

元々原作漫画を読んでいたこともあり、気になっていた作品。原作特有の演奏シーンで魅せる迫力ある画が、アニメでしか演出出来ない多彩なアプローチで表現されており心が揺さぶられました。時折チラつくCGの雑さがネックか…。

4.グリッドマン ユニバース

円谷プロの特撮『電光超人グリッドマン』が時を超えてまさかのTVアニメ化…そして劇場版でお祭り騒ぎの大円団を迎えました。今年最も熱くテンションのアガる1本です。

5.エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス

まず、脚本の完成度が高い。この壮大な発想を1本の映画として纏めあげる構成力に拍手を贈りたいです。お下劣描写をあれだけぶち込んでもアカデミー賞を総ナメに出来るのも凄いですね。

6.銀河英雄伝説 わが往くは星の大海 4Kリマスター

年明け早々に劇場に足を運んで観ました。壮大なスペースオペラの幕開けとなった銀河英雄伝説のパイロット版が、4Kリマスターとして蘇りました。美しい音響に耳心地で眠りかけました。

7.ニモーナ

今年Netflixで配信されたアニメ映画です。主人公の声をクロエ・グレース・モレッツが当ててるらしいですが、吹替えで観たので知りません。Netflixはたまに侮れない作品を配信しますね。

8本目以降は選ぼうと思えば選べるのですが、ベストって程でも無い気がするので割愛します。

旧作ベスト20選
本当は10本に絞りたかったのですが、どうしても選び切れず20本にまとめてみました。
少しでも、みなさんの今後の映画鑑賞の参考になれば幸いです。

1.奇跡の人(1962)

目が見えず、耳が聴けず、言葉を話すことすら出来ない三重苦のヘレン・ケラーを、サリバン先生が指導員として立ち向かう白熱の死闘映画。
文句なしに今年ベスト。演技ヤバいです。

2.光年のかなた

鳥のように大空を飛んで銀河を旅するための修行をしている奇妙な老人の元へ、弟子入りした青年ジョナスの物語。まさしく変な映画であり、膨大な夢と浪漫が詰まった最高の鳥人間映画です。

3.ブリキの太鼓

自らの意思で成長を3歳で止めてしまったオスカル少年の狂気映画。ブリキの太鼓を叩き大声で叫ぶことで超音波を飛ばし、ガラスを破壊する特技を覚えて…。日本語吹替えによる劇場公開版、オリジナル音声によるディレクターズカット版、どちらも素晴らしいです。

4.キリクと魔女

ジブリに影響を与えたのも頷ける、一筋縄ではいかないフランス産アニメ映画の傑作です。アフリカ大陸を舞台に、生まれたばかりの幼児キリクが言語を巧みに操りながらフルチン、プリケツで疾走しながら悪と描かれる魔女退治に出かけます。唯一無二の確立された世界観に度肝を抜かされてしまいました。

5.サボテン・ブラザーズ

今年一爆笑した映画です。『七人の侍』のストーリーを軸に、勘違い要素と肝心な場面でのドジやシクジリが笑いを誘います。

6.黒い眼のオペラ

ツァイ・ミンリャン監督の私的ベストです。植物状態の男と身体を負傷した男(片一方は回復の見込みがなく、片一方は回復していく)、懸命に手当てを施す女…。介護される者と介護する者という、無償の愛の形をツァイ・ミンリャン監督独自で視点で静かに見つめます。画像にある3人が寝そべる美しいラストカットが忘れられません。

7.ジャンヌ・ディエルマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地

女性ジャンヌ・ディエルマンの繰り返される3日間。生活リズムが徐々に狂っていく過程が次第に狂気へと染まっていき、衝撃のラストを迎えます。

8.ティーン・エージェント

U-NEXTで配信開始されたマイナー映画の中で私的ベストの作品です。おバカ全開なノリノリ具合で描かれる手に汗握るスパイ・アクション。

9.女神の継承

『哭声/コクソン』の派生でありながら本家を超えてくる邪悪っぷりでした。モキュメンタリーの手法を効果的に取り入れて、観やすさを意識している点も高評価です。

10.超能力者 未知への旅人

ハンドパワー映画。事実とフェイクの境界線を曖昧にして、胡散臭い感じがツボでした。平凡なサラリーマンのタカツカヒカル氏、ある日突然ヒーリング能力が芽生えて、手をかざしただけで相手の病気がたちまち治り…。

11.恋人たちは濡れた

神代辰己監督の代表作でありながら、今まで手をつけて来なかったのですが、これは日活ロマンポルノでしか成し遂げることの出来ない洗練された物語だと思います。

12.バンパイアハンターD

川尻監督が海外のアニメファンに向けた華麗なる吸血鬼狩りの物語。作画の美しさに息を飲みます。

13.血

ペドロ・コスタの長編デビュー作。モノクロ映像の美しさに拘り抜いた珠玉の恋愛模様。

14.仮面/ペルソナ

以降の映画史に多大なる影響を与えたベルイマンの代表作。喋る女と寡黙な女の対比。冒頭の凄まじいモンタージュは映画が起こした奇跡です。

15.メイトワン-1920

実在した大量虐殺事件の映画化。蓄積されたフラストレーションが爆発するクライマックスでの銃撃戦に唖然としました。

16.愛の棘

妻のいる体育教師が少し優しくしただけの女子高生に激しく迫られるメンヘラ官能サイコスリラー。尻上がり式に狂った状況へと飲み込まれていく様が見事でした。

17.Girl/ガール

バレリーナ教室に通うトランスジェンダーのララが股間にぶら下がる男性器に不満を募らせていくペニクリ映画の傑作でした。

18.西瓜

ツァイ・ミンリャンの過去作『ふたつの時、ふたりの時間』の続編に当たる奇天烈ポルノミュージカル。変に中毒性があるので定期的にこの映画のことを思い出してしまいます…。

19.ヒア・マイ・ソング

引退して行方知れずとなった伝説のオペラ歌手を探しに果てなき旅に出る物語。監督の過去作『ファニー・ボーン/骨まで笑って』は随分昔に観たことがありますが、あちらはこの作品の劣化版だったんですね。

20.ミフネ

ポーランドからの三船敏郎への敬意を表したハートフルな人間ドラマです。ドグマ95の形式を用いた映画にしては珍しくも感動的な兄弟の絆を描いています。

再鑑賞ベスト10
繰り返し鑑賞する映画は基本的にどれも好きな作品なので10本に絞るのは厳しいのですが、振り返りつつ特に思い出深かった10本を選出してみました。

1.バタリアン

10年ぶりくらいに観ましたが、やっぱりめちゃくちゃ面白かったですね。無数に存在するゾンビ映画の中で個人的ナンバーワンです。

2.バック・トゥ・ザ・フューチャー PERTⅡ

4K-UHD BOXを購入しての鑑賞で、まともに観たのは20年ぶりくらいかも知れません。この世で最も完成度の高い続編映画だと思います。最高でした。

3.アイズワイドシャット

8年ぶりくらいの鑑賞です。前回観たときはよく分からないボヤけた印象が残ったままでしたが、キューブリック監督の遺作であり、様々な裏話が存在するいわく付きの映画ということもあり、今年数回に渡り鑑賞して考察に徹してみました。正直かなり詳しくなれたと思います。

4.悪夢の系譜 日記に閉ざされた連続殺人の謎

昨年の旧作映画ベストに挙げた恐怖映画を今年また観ましたが、やはり素晴らしいですね。特にカメラワーク。何度観てもゾクゾクします。

5.赤い影

2024年にUHDが発売予定とのことで、再鑑賞しましたが、やはり素晴らしいです。結末が冒頭に繋がる円環構造を用いた終わりなき地獄の映画です。考察映画としても噛めば噛むほど味の出る魅力があります。

6.ターミネーター2

今年はUHDソフトにハマったこともあり、それ系の再鑑賞が増えましたが、映像美に関しては断トツで良かったです。感動すら覚えました。

7.ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ

長年探していたエクステンデッド・エディションのスチールブック版Blu-rayを購入しての鑑賞です。でも個人的には劇場版尺の方がコンパクトに感じて好きですね。

8.逆噴射家族

Blu-rayを購入して5年ぶりくらいに観ました。ATG映画の中でも比較的オススメしやすい娯楽要素満載の映画で非常に楽しいですね。

9.パルプ・フィクション

UHDソフトを購入しての鑑賞です。これも10年ぶりくらいに観ましたが、映像が綺麗ですねぇ(それしか言うことないん?)。

10.肉体の悪魔(1971)

入手困難のVHSが手に入ったので5年ぶりくらいに観ました。ケン・ラッセル監督の変態性が遺憾無く発揮された怪作です。乱癡気騒ぎのシーンは何度観てもヤバいですね…。

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