
BLTOMが生機のデニムを使う理由!
先日新しく作った僕の思いがこもったジーパン 職人さんと何度も打ち合わせて出来上がった最高の品です。
そこで『生機(きばた)の生地を利用』と記載しましたが『生機ってなに?』と聞かれました。
今日は『生機』についてお話します。
生機とは織り上げたままの生地のことです。
それって普通だよねって思うかもしれません。
実はこの状態だと、生地が縮んだり、折に合わせて生地が捻れてしまったりと不具合が多いため、現代の技術ではそれらを防止するために
・のり抜き
→ 生地が崩れないように衣料用ののりを付けています。
・防縮加工(サンフォライズ)
→ 洗って加工しても生地が縮みづらい加工
・斜行止め加工(スキュー)
→ 洗って生地が型くずれを起こさないようにする加工
・毛焼き加工
→ 表面の毛羽立ちをなくして綺麗にする加工
これらの加工を行います。
BLTOMはこれらの加工を行わない生機の生地を利用しています。

でもジーンズって縮むよねって思いませんか?
普通のジーンズで縮むというのは1cm程度の縮を指します。
生機の生地の場合は縦に6~7%・横に5~6%くらいの縮が発生します。
ジーンズの股下(足の長さ)が70cmだったとします。
7%縮むということは5センチくらい縮むということです。
ウエスト80cmだったとします。
6%縮むということは5cmくらい縮むということです。
そのような不安定な生地を使うなら、細心の技術で縮みづらい加工をした生地を穿けば良いのでは?
BLTOMが生機の生地を使う理由は、生地が大きく縮むこと。
そして、生機の生地は体に馴染んで伸びます。
しばらくして、洗うとまた縮みます。そして、穿くと体に馴染んで伸びます。
そのことで、自分の体にあったジーパンを自分自身で作り上げる。
これは機械ではできないことなんです。

上の写真を見てもらってももの太さが全然違うのが分かりますよね。
これ同じジーパンです。
更に僕は乾燥機をかけて乾かしたので裾は10%くらい縮みました。思った通りに縮んだので、このまま穿こうと思っています。もし縮まなかったら一折くらいロールアップでも良いと思っていました。
一般的にジーパンを穿くと一番気になるのはウエスト、きついのが嫌な人は大きめを買う。そうするとダボッとしてします。本当はもっとスッキリさせたいのに?
キツめのジーパンをかうと苦しい。嫌になって穿かなくなる。
生機の生地は穿いた瞬間はきついと思ってもなじんでくるので穿いて伸ばすと自分だけの形に変化します。
膝の位置や色の落ち方も人それぞれ、異なります。
BLTOMは1点もののジーパンを提供したいと考えています。
手間のかかる生地を自分に合わせること。
不安定な生地なので、同じジーパンなのに違う雰囲気に変化していくこと。
そんな楽しみ方をしてもらえればと思っています。
BLTOM JEANS