素粒子の標準模型

ヒッグス粒子は、万物に質量を与える素粒子です。そもそもこの世を構成している基本物質が素粒子です。素粒子というと、電子、陽子、中性子、ぞれと湯川秀樹博士がその存在を予想した中間子などといった名前しか思い浮かびませんが、素粒子をめぐる研究はどんどん進み、1970年以降に固まった、その名も「標準モデル」と呼ばれる理論では、素粒子は、物質を形づくる基本粒子(物質粒子)と力を媒介する基本粒子(力を伝える粒子)の2つに大別されています。物質粒子は6種類のクオークと、電子の仲間とニュートリノの仲間からなる6種類のレプトンの計四種類。力を伝える粒子は、光子(電磁気力)、グルン(強い力) 、WやZという名前のウィークボソン(弱い力)です(図1) 。以上が基本の素粒子で、たとえば陽子は、3種類のクォーク、クォークを結ぶグルーオン、グルーオンが一時的に変化したクォークと反クォークなどで構成されています。

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