グラスマン数って、何?
グラスマン数とは、θ×θ=0のように、一回しか累乗できない数のことをいいます。一つの状態(空間)に一つの粒子しか入れないというフェルミオンの性質は、実は、一回かけるとそれで終わりになるというグラスマン数の性質に由来しています。普通の数の他に、グラスマン数も座標に使う空間を、「超空間」と呼びます。超空間で、グラスマン数で示される方向に振動する弦を考えると、そこからフェルミオンが現れます。
グラスマン数の座標を考えると、弦理論にフェルミオンも含めることができるようになる。これに最初に気がついたのは、ピエール・ラモンでした。そしてラモンのアイデアを、シュワルツとアンドレ・ヌブーが補って生まれたのが、超弦理論でした。ですから、ラモン、シュワルツ、ヌブーの三人が、超弦理論の創始者とされ得ています。