複数の事物間での差異
さて、「複数の事物の間で差異がいくつあるか」と考える。そうすると、一つの事物に幾つの差異が許されるか、と考えなければならなくなる、というところまできた。これはケース・バイ・ケースである。1の場合もあるし1,386,458 の場合もある。よってこのことはそうとして、「複数の事物の間で差異がいくつあるか」であるが、これについては考えなければならない。「複数の事物」を1、2、3・・・n、n+1、・・・とすると、その間で差異がいくつあるか、は、1、2!=3、3!=6、・・・、n!、n+1!、・・・、である。
なぜなら、3つのものの差異があれば、3!通り+2!通り+1!通り。一般にn個のもの(複数の事物)の差異があれば、n!+(nー1)!+・・・+3!+2!+1!個あるからである。ここでn個のものの差異とは、n個の異なるものの集合について言っている。それらのものの間の違いを指していう。これは、理で詰められるということを示したものである。(間違っていなければの話だが、大筋においてはここに書いた通りなので、いずれにしても理で詰められることには変わらない)。
なお、この一文に関してだけ言えば、「差異」という言葉を省いても変わりはない。ただ、連続した章として、「差異」について語っているので、その意味で支障がある。