素晴らしい演者と素晴らしい観客、どちらが大切なのか?
舞台において、素晴らしい演者と素晴らしい観客、どちらが大切なのか。
もちろんこの答えは、二者択一の問題ではないとは思いつつ、僕は「素晴らしい観客」のほうがこれからの時代には大切になってくるんだろうなあと思っています。
演者側が気づけば本気で演じたくなるような観客っていうのは、間違いなく存在しますからね。
そもそも、ひとつの舞台やトークイベントなど、その「世界観」というのは、演者も観客も一緒になってつくりあげていくような「共創物」だと僕は思っています。
ただ、これまでの時代の中ではどうしても、演者のスキルや才能の話ばかりが、中心で語られていました。
それは、そもそも「観客側を選ぶことができなかったこと」が大きな原因でもあるのだと思います。
なぜなら、これまでは不特定多数に発信して、その中で反応してくれた不特定多数のひとに見てもらう、そんなマスメディアを中心としたビジネスモデルでなければ、商業が成立せずに、それがすべての大前提となっていたからです。
あくまで、観客側に求めても良かったのはマナーまで。
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でも現在は、良くも悪くもそれぞれの棲み分けがドンドンと進み、コミュニティという概念も重要視される世の中となり、演者側のスキルというよりも、もっと観客側による影響を強く受ける空間がドンドン増えてきている。
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