相手を言い負かすことはしない。「名誉ある撤退の道」をつくりだす重要性。
現代は、相手を言い負かしたり、論破したりという状態が過度に目立つ世の中です。
それは、SNS文化が現代の世の中に生み出してしまった「闘技場」ともいえそうです。
他者をやり込めればやり込めるほど、周囲の注目が自然と集まってきて、それを眺めている観客たちから、拍手喝采を送られてしまう。
ゆえに現代は、猫も杓子も論破、論破の世界です。
でもそうやって、相手をコテンパンに叩きのめすことよりも、もっともっと大事なことがあると僕は思っています。
それは何かと言えば、意見が異なる相手に対しても、ちゃんと「名誉ある撤退の道」を用意すること。
多くのひとが見落としがちな点でもあるのですが、他者と意見が当然のように異なるような時代だからこそ、これは今とても重要な視点だなあと僕は思います。
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この「名誉ある撤退の道」は、先日もご紹介した『橋本治と内田樹(ちくま文庫)』の中に出てきたお話の中からお借りしている言葉になります。
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