NFTの最大のユーティリティは、歴史と比較し自らの実体験を通して学べること。

NFTの冬相場到来から、LINE NFTへの流れは、以前にもVoicyの中でご紹介したとおりです。

今、PFPのNFTでできそうなことが大体一周して、そこから来ている頭打ち感や、なかなかホルダー数が増えていかないまま、時代のトレンドが、生成系AIに取って代わられたことなど、様々な要因によって、なかなか大きな停滞感が生まれているようです。

もちろん、これは「NFTが終わった」とかそういう話ではなく、NFTの仕組自体が社会に広く浸透していくことは依然として変わらないかと思います。

ただ、去年のような爆発的なトレンドは一旦落ち着き、安定成長期に入ってきているような状態でもあるなあと思います。

一方で、NFTに携わる人々は、昨年のような盛り上がりに味をしめてしまっているため、相場の心理としてその再来を求めていること自体は間違いなくて、そんな状況を打破しようと、今いろいろな施策が模索されている中で、そのひとつがLINE NFTの流れだったのだと、僕は解釈しています。

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で、個人的には「ここからの舵取りをどうするのだろう…?」と、若干少し不安に感じて眺めていたフシもありました。

というのも、LINE NFTは名前に「NFT」と入っているだけで、実際のところはただの「デジタルグッズ」の域を超えず、ちょっとだけ転売しやすいぐらいで、現段階においてはNFTとは完全に似て非なるもの。

NFTの革新性、そんなみんなが期待していた部分は持ち合わせていないどころか、時代の逆戻り感さえあると感じているひともきっと多いはずです。

この矛盾から生まれてしまう整合性のようなものを、どう担保していくのか。

ただ、これまでのNFTの流れをちゃんと追ってきたひとほど、現状の課題感に対して新規参入を増やす打ち手としては、LINE NFTは非常に納得感もあると思いますし、実際に自分もそう感じていたのですよね。

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そして、ふと思ったんです。

これって、歴史上のカトリック教会が「免罪符」を売るようになったときも、なんとなくこんな感じの流れだったのかもしれないなあと。

だとすれば、きっとここからルターが現れるまでが一連の流れになっていくのだろうなって。

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Voicyにて毎日配信している「鳥井弘文の旅と読書とweb3」のテキスト版になります。 https://voicy.jp/channel…

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