「限られた資源を収奪し合う」という構造それ自体にメスをいれること。
先日、Wasei Salonの中で毎月定例で開催している「学びのきほんシリーズ」の読書会が開催されました。
今回は上野千鶴子さんが書かれた『フェミニズムがひらいた道』という本でした。
そこで、個人的にかなりハッとさせられた文章が書かれてあったんですよね。
それは「なぜ今、若い世代の中でフェミニズム運動がまた盛り上がっているのか」という問いに対いする上野千鶴子さんの答えです。
本書で以下のように語られてありました。
わたしはそれ以上に人口学的な 趨勢 の影響が背景にあると思っています。それは少子化です。どういうことか。彼女たちは、子どもが一人か二人の家庭で大事に育てられた娘たちです。これは韓国でも同じ状況のようで、娘一人、あるいは姉妹しかいないという家庭が少子化の先進国では増えています。娘しかいないと、親は息子と娘に教育投資を傾斜配分するといった性差別をしようにもできません。 こうして、少子化の中で大切に育てられた娘たち、自分が何かをガマンしなければいけないなどとはこれっぽっちも思っていない娘たちが育ってきました。彼女たちは当然ながら、こんな理不尽な差別をわたしがガマンする必要はない、とさまざまな差別に対する許容度が下がっている
これを読んだ時に僕は、本当にそのとおりなんだろうなあと強く膝を打ったのです。
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