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無料のマネーセミナーに参加したときに気をつけるべきこと

(はじめに)

最近は無料のマネーセミナーが多く開催されています。
様々なバックボーンの企業がセミナーを開催していますが、ここではその中でも多い「保険代理店主催のマネーセミナー」における注意点をまとめます。

保険代理店ではなく、保険会社の名前になっていたり、FP事務所だけれど実際は保険の取り扱いが多い保険代理店というところのセミナーです。

マネーセミナーの本質は”営業”

マネーセミナーにおける保険代理店の目的は、
”変額保険”という資産運用機能を持った保険の販売につなげることです。
(他に運用目的では”外貨建て保険”がゴールなケースもあります)

「無料」だとしても、企業として当然利益につなげることを意図しています。
セミナー企画においては、
集客数 × 個別相談に進む率 × 成約率 × 単価 = 売上
という数字で目標設定されています。
最終的な「売上」が十分でなければセミナーを継続できませんし、「売上」を確保するためには多かれ少なかれ「営業」という行為が含まれてきます。

それぞれの場面で以下に数字を向上させるか、営業として常に仕組み、内容を改善させています。
手ぐすね引いて待っているわけです。

目的が一致するならばよいのですが、一致していないのに嵌められてしまうことは避けなければいけません。
本当にあなたのことをもってのアドバイス、提案であるかどうか、見定める必要があります。

マネーセミナーの基本的なシナリオ

セミナーのシナリオは多くの場合以下の流れです

資産運用の必要性の喚起
 将来の資金計画や物価上昇など
 ↓
資産運用において大切なことの説明
 複利、時間を味方につけること、長期・分散・積立、長期的に上がる根拠(人口動態とか)
 ↓
積立投資の効用
 安全性や取り組みやすさについて
 ↓
さまざまな金融商品があることの紹介
 NISA、iDeCo、変額保険など
 ↓
投資に取り組むうえでの大切なことの紹介
 長く続けてこその投資。続けるために担当者や保障の必要性アピール
 ↓
具体的にどう考えていったらいいかは人による、そこまでフォローさせていただくので個別相談いかがでしょう?

個別相談では既に契約している保険や取り組んでいる運用について状況を確認しながら、必要に応じてライフプランニング表も作成しつつ、新たな運用としては、NISAよりも変額保険を利用することを営業される流れとなります。

実際にあなたにとって必要なものが「変額保険」であればそれでよいのですが、検討にあたっては注意点もあります。

注意すべきポイント

他にも選択肢やデメリットがあるのに、変額保険がとても良い選択肢のようにセールストークをされることになります。
以下の注意点や選択肢についてもしっかりと検討することをお勧めします。

A.目の前の人はNISAも保険も扱える人なのか?保険しか扱えない人なのか? 

B.変額保険にくっついてくる保障機能は本当に必要か?
必要だとしても、「運用に特化したNISA等」+「掛捨ての保障保険」の方がよいケースも?

C.保障機能をくっつけたことにより、NISA等で運用した場合と比べて、どのくらい運用効率が落ちるのか?

D.変額保険の保険期間は適正か?

E.目の前の担当者は資産運用についてどのくらい造詣が深いのか?

それぞれについて、詳しく解説します。

A.目の前の人はNISAも保険も扱える人なのか?保険しか扱えない人なのか?

どちらも扱える立場で保険を推奨してくれるのか、NISAを推奨してくれるのか、
それとも保険しか扱えないために当然保険を推奨してくれるのかでは話が違います。
前者は親身になって最適なアドバイスをしてくれている可能性がありますが、後者は少なくとも、その人からすると保険でしか解決策を提示できないためそうなっているだけです。

B.変額保険にくっついてくる保障機能は本当に必要か?

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