【ミャンマー回想記】ナタラに恋愛の極意を学ぶ。
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さて、私の海外デビューがミャンマーだったわけですが、当時はまだ軍事政権の国。色々と気を付けることがありました。例えば、政治・宗教の話題は絶対に出さない、とか。色々ありますからね、下手すりゃ投獄されるとか脅されました(笑)冗談ではないのかもしれませんが。
あと、原則としてツアー中には必ず「ナタラ」という政府の役人が監視役として同行していました。といってもそんな厳しい感じのものではなく、むしろ一緒に旅を楽しんでいる感じでした。私たちは彼にお願いされて日本名(くにお君だったかな?)をつけて、ナタラをその名前で呼んでいました。かなりフレンドリーでした(笑)
今回はそのナタラ、くにおくんにある意味極致ともいえる恋愛の極意について学んだことを書いていきたいと思います。
スパで学んだ、恋愛の極意とは?
場面はとある外国人向けのスパ。インフラがあまり整っていない地域にいた我々は水しか出ないシャワーや(今やこんなもんと思うようになったけど当時は初めてだったのでなかなかキビしかった)、水不足でシャワーの無数の穴のうち、2,3個からしか水が出ない状況でシャワーを浴びたり、なかなか厳しい状況にいた私達は、外国人用のスパに行くと聞いてテンションが上がった記憶がある。
スパはいわゆる少し浅めの温水プールのようなものでした。私達はお風呂に入る民族なので、当然のように肩まで浸かってたのですが、ナタラは何故か入ろうとしない。聞けばミャンマーでは水浴びなので熱いお湯に入る習慣がないからイヤだと。
それを聞いた我々、当然やることは決まってます。
「Ohhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh!!!」
温水に引きずり込んだ瞬間、ナタラはすごい声を上げてぴょんぴょん飛び回り、お湯の外へ這い上がりました。熱湯風呂と同じリアクションですね。一同爆笑でした。
そんなこともありつつ、やっとお湯に慣れたナタラが私たちの話の輪に入ってくると、こんなことを言いだしたのです。
「お前らは恋人がいるのか?」
当時そこにいたメンバーでは妻帯者の教授以外は恋人なしの者ばかりでした。
それを聞いた彼は得意げに語りだしたのです。
「ハハハ、情けないなあ。その年齢ならもう結婚してもいい歳だ!アタックあるのみだよ。俺はたくさんの奴と付き合ったし、恋人も何人もいる。」
何やら不穏な単語が聞こえたが、気にせず話を聞く。
「よし、お前らに俺から恋人ができるアドバイスをあげよう。それは簡単な事だ。男も女も愛せばいいんだ。」
ん???
話を聞いてた人間すべてがそこに引っかかり、ある人が尋ねました。
「ナタラは男も女も恋愛対象なの?」
「ああ、お前らはフレンドだから教えるよ。俺はバイセクシャルだよ。」
突然のカミングアウトに一同びっくり。さらに続ける。
「お前は(私のこと)ちょっと太ってはいるが良い顔をしている。俺はハンサムだと思う。しかし、お前に恋人が出来ないのは人類すべてに恋が出来ないからだ!ハハハ!」
スゴイやつだな、と。
人類すべてを愛す。
もはやその極意は愛の極致と言えるのではないかと思えたのだ。その時は。
そのあと何度も私の背後に回って胸を揉もうとしたので、結局こいつはただの男女すべてが恋愛対象なだけのやつでした(笑)
※ナタラは男で、私も男です
【購入者おまけ写真】
ミャンマーの農業研修センターにいたおもしろ青年、モンヨー(仮名)
私がカメラを向けると、素晴らしい変顔を見せてくれました
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