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2022.5月「ひろばかいぎ」を開催しました!

令和5年秋にオープンする茨木市の新施設と広場「おにクル」。おにクルでは市民のみなさんが企画された多様なプログラムが開催される予定です。市民会館跡地にある「IBALAB@広場」では、おにクルがオープンするまでの社会実験の場として日々さまざまな取り組みが行われています。

「ひろばかいぎ」は、IBALAB@広場でプログラムを開催した方たちが集まり、より広場が使いやすく、楽しい場になるようにとアイデアを交換し交流する場です。おにクルでの活動がより豊かになるようにと、オープン前からさまざまな使い方を考えています。

2022年5月25日(水)に「ひろばかいぎ」を開催しました。今回のテーマは「活動コンセプトを運用し始めることについて」です。
活動コンセプトとは?実際に運用してみた方たちの状況などをトークセッション形式でお伺いしました。

1.活動コンセプト(ルール)とは?

市民会館跡地エリアのキーコンセプトは『育てる広場』。IBALAB@広場では、キーコンセプト実現への取り組みとして、広場づくりや必要な備品の検討などを市民のみなさんとともに"つくり育てる”社会実験を行ってきました。

昨年度は、IBALAB@広場にて『育てる広場』の視点を取り入れられるようにと取り組まれている市民のみなさんが参加して「ルールづくり会議」を開催し、「5つの活動コンセプト」を考えました。
今年度の「ひろばかいぎ」は、IBALAB@広場で5つのコンセプトを運用しながら、市民の皆さんが活動しやすいしくみやコンセプトの表現を考えていきます。

市民のみなさんと考えた5つの活動コンセプト

さらに、今年から市役所の市民会館跡地活用推進課に広場コーディネーターが配置されました。IBALAB@広場でプログラムを開催する方の相談に乗ったり、普段の活動やプログラムに『育てる広場』の考え方をどう取り入れるかなど、IBALAB@広場でプログラムを開催する方と一緒に企画を考え、よりよい活動になるようにサポートするのがコーディネーターの役割です。

コーディネーターの蔭本さん

2.広場で体を動かそう!

久しぶりのフラフープで体を動かす

普段はそれぞれのプログラムを実施されるみなさん。ひろばかいぎでは、参加者さん同士の交流の場でもあります。
夕方の風が気持ちの良い時間からスタートしたこともあり、屋外で楽しめるフラフープをしてみました。小学生ぶり、実はとても得意な人などみなさんの意外な一面が見えました。

3.これまでのプログラム開催報告の共有

これまで開催したIBALAB@広場でのプログラムの報告の内容を整理し、みんなで確認しました。

これまで開催したプログラムでの課題
備品に関する課題

○報告の内容を受けて意見交換

参加者のみなさんよりあがった主な意見は以下の通りです。

  • 会場備品を使おうとしたら不足していたり壊れていたりしたので、みんなで管理できるようなリストづくりや備品整理ができると良い。

  • 倉庫にはみんなが荷物を置いているので所有者が分からない。名札をつけるなど管理ができるようにしたい。

  • はじめてプログラムを開催される方は、強風が吹くことやコロナ対策、適切な音量、誘導などがわからないので、コーディネーターなどからまとめて伝えていただけると助かる。

  • イベントなどが重なると駐輪場が混雑する。いくつかある駐輪場を事前に告知できたり、適切に誘導できたりすると緩和されるかもしれない。

○プログラム運用について

茨木市市民会館跡地活用推進課より、IBALAB@広場での今後の運用についてお話をさせていただきました。
備品管理の課題については、土日に市役所職員が立ち会えない点が大きいと思います。そこで当日皆さん自身で備品の場所や片付け方を確認できるよう、チェックリストを作成する予定です。
また、プログラム終了後には報告書を提出いただくことにしていますが、回収率が悪いのが現状です。IBALAB@広場は、社会実験の場です。一人ひとりの気付きを次に活かすためにも、報告書を提出いただくことがとても大切です。プログラムをした後に報告書を提出するには大変だと思うので、極力簡単に提出できる方法を検討しています。
また運用方法について正式に決まりましたらご案内します。

4.トークセッション「コンセプトを運用してみて」

4月より運用を始めた5つのコンセプトをさっそく運用しプログラムを開催された村上さん(Locaco Project)と高野さん(No.0726 marche)にお話をお伺いしました。

スクリーン左:進行役
スクリーン右から村上さん(Locaco Project)、高野さん(No.0726 marche)

○おふたりはどのような取り組みをされているのですか?

村上:Locaco Projectでは、DIYをメインに活動をしています。その中で「こどいち」というこどもが行うマルシェの企画を開催しました。5月14日に第3回目を開催したところです。
進行:こどいちの企画はだいぶ慣れてきた部分もありますか?
村上:広場のことはだいぶ理解しながら進められるようになってきました。第3回はいつものプログラムに加えて、+αの取り組みとしてDIYフェスも同時開催しました。
進行:3回目となると活動の幅が広がりチャレンジできることも増えてきたんですね。
村上:1回目よりも2回目、2回目よりも3回目と回を重ねるごとにより良くしていこうというのはメンバーとも常々話しています。
進行:5つのコンセプトにもあるように、まさに「チャレンジしよう」という姿勢がみられてとても良いですね。

高野:No.0726 marcheと聞いてピンとくる方には説明不要かもしれませんが、名前の通り「0726」という市外局番のエリアでマルシェを開催しようという取り組みです。高槻や茨木といった地域の枠を超えて活動をしたいという想いをもって始めました。
進行:どのようなマルシェをされているのですか?
高野:いままでは自分の欲しいものがあれば遠方に出向いて買いに行くというスタイルだったと思いますが、コロナ禍になり出掛けにくくなったこともあり、マルシェが自分たちの近くに来たらどうだろうかというコンセプトで開催しています。0726エリアにお住まいの方に向けて、高品質であったりなかなか手に入らないものを販売しています。3月に初めてIBALAB@広場でプログラムを実施し、5月末には2回目を開催する予定です。
進行:IBALAB@広場で活動され始めたばかりですが、コンセプトのことを聞いてどのように思われましたか?
高野:「素晴らしい!」と思ったのが最初の感想です。通常の場所を借りて開催するイベントでは「こうして下さい」という軸があり変えられないのが普通ですが、IBALAB@広場ではみんなで考えていくというのが素晴らしいと思いました。
進行:そうですね。市役所だけではなく、市民も一緒にIBALAB@広場の使い方やコンセプトを考えてきたという経緯は本当に良い取り組みだと思います。

○まず取り入れてみたコンセプトはありますか?

村上:メンバーはDIYが得意なので、まずは自分たちで何かをつくってみるというところから始めました。看板やDIYフェスのゲートもとりあえずつくってみました。
進行:コンセプトでいう「やりながら考えよう」ですね。

高野:「場をシェアしよう」から始めました。毎週火曜日に「いばらきマルシェ」が開催されているので合わせて開催してみました。同日にイベントが被ることを嫌う方もいらっしゃるので問い合わせてみました。結果はどちらにも相乗効果がありました。
進行:客層も変わってきそうですね。
高野:私は初めて開催したので普段の客層については、いばらきマルシェの方が来られているのでそちらに聞くのがよさそうですね。
木村(茨木マルシェ):No.0726 marcheのマルシェに参加された方がこちらにも立ち寄ってくれていたのですごく嬉しかったです。また次も一緒にできればと思っています。
進行:一緒にプログラムを開催するという取り組みは今後も広めていきたいですね。今年度からは広場のコーディネーターが入られたので、そういったことも相談しながら新しい取り組みが生まれるとより良くなりそうですね。

○今後取り入れたいコンセプトはありますか?

高野:次は「チャレンジしよう」に取り組みたいと思っています。最近は海外のお客さんがマルシェで爆買いすることがあるらしいです。私は、そういった方ともうまくお付き合いできればと思っています。次のマルシェでは、外国語を話せるスタッフを入れる予定です。海外の方が来られるかは分かりませんが、やってみて考えていきたいと思います。
村上:こどいちでは幼稚園や小学校低学年の子どもが主な対象でした。次は小学校高学年や中学生を対象とした、「こどいち商店街」を考えています。子どもたちが、実際に茨木のお店に仕入れに行き店主から商売の方法を学び、マルシェ当日に自分たちが仕入れた商品を売るといったことができればと思っています。こどいちからのステップアップができればと思っています。子どもたちが茨木のまちとつながるということをしてみたいと思います。

○まだまだ考えにくいコンセプトはありましたか?

村上:「場をシェアしよう」です。会場の装飾などで雰囲気はつくっているのですが、まだまだ入りにくいのかなと思います。子連れは入りやすいですが、たまたま広場に休みに来られたという方は休みにくかったりします。イベントをしつつ、普段の広場の使い方もやっていかなければと思います。コンセプトは理解できつつも、なかなか難しいところです。
高野:「循環をつくろう」に関わってくるかもしれませんが、いまの広場の予約システムは3ヶ月先までしか取れないので継続してやりたいけど難しさを感じます。出店してくださる方にお声かけするのには、期間が短すぎるのが現状です。継続して実施できることが周知にもつながるので検討いただけると嬉しいです。
進行:仕組みのようなものもみなさんと一緒に考えられると良いのかもしれませんね。

5.トークセッションをうけて

おふたりのコンセプト運用状況のお話をうけて、みなさんが感じられたことや、ご自身のプログラムに取り入れられそうなことなどを意見交換しました。

○主なアイデアや感想

  • 「こどいち」は実は裏で親が本気なところが見ていて楽しい。大人の本気を見せられても面白そう。

  • 「こどいち」や「No.0726 marche」の取り組みの良いところを出し合っている内にお互いを褒め合うのは楽しいことに気づきました。反省会ではなく「ベタ褒め会」のようなことができてもいいのではないか。

  • 実は同日にイベントをしていたということが今日発覚しました。IBALAB@広場は芝生エリアと下エリアがあるので見えていなかったそうです。お互いを知れるしくみが大事だと話題になりました。写真を共有したり気づきを共有できれば良い。

  • 一団体で大きな広場を埋めるのは難しいので、「コラボ募集」や「こんなことできます」といったことができる機会があると良い。

  • チラシやSNSでみんなが使える地図の画像があると良い。

  • IBALAB@広場で闇雲にプログラム出展者を募集するのではなく、プログラムを開催された方のやってよかったという声が次につながるような循環のしくみがつくられると良い。

  • イベントの主催者同士が繋がり協力できるといったことが広がると良い。

  • もう少しシニア層が来やすい雰囲気がつくられると良い。シニア層に届く情報発信も考えていきたい。この場所に住んでいる人たちに、ここで何をしているのかが分かるような情報を届けられると良い。

次回のひろばかいぎは9月頃を予定しています。
IBALAB@広場でプログラムを開催された方、これからチャレンジしたいと思われている方、ぜひご参加いただければと思います。

6.IBALAB@広場の利用について

最後に、茨木市市民会館跡地活用推進課より、次の点について使い方を見直していきたいという説明をさせていただきました。

  • 昨年度、試験的に使用可としていた下広場における少人数での花火について、今年度から正式にしてもよいことにします。

  • スケートボードについては、現状は下広場と噴水周辺でできるようになっていますが、噴水周辺は道路に近く危険なため下広場のみにします。

  • 花火とスケートボードについては、広場に掲示しているピクトグラムを追加・修正していきます。

  • IBALAB@広場でのプログラム予約は現状3ヶ月先までできるようにしていますが、これまでの検討や今日の話をうけて、7月から試験的に6ヶ月先まで予約がとれるようにします。運用が難しそうであれば再検討します。


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