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どうも、いきもの水野です。
どうも、いきもの水野です。
なにかで取りあげられるとき、「いきもの水野」って書かれることがあって、それは否定することでもなんでもなくて、本人的にもそりゃ略したらそうなるよねっていう略し方なのだけど(実際、誰かにメール送るとき「いきもの水野です!」って自分でも書いたりするし)、ふと冷静になって文字を見ていると、いきもの水野って「いや、そりゃ生き物だよ、人間だし」みたいな、なんか心のなかで静かにつっこむ瞬間があるっていうお話。
たとえば「桑田」という2文字をみたら、だいたいのひとがサザンオールスターズの桑田さんか、元ジャイアンツの桑田さんか、どちらかを思い浮かべるだろうし、「槇原」という2文字をみたら、だいたいのひとが「どんなときも」のメロディが浮かぶか、ああ、阪神タイガースにバックスクリーン3連発くらったけれど完全試合も達成した大投手ね(同じ”まきはら”さんでも、そっちは”槙原”さん)を思い浮かべると思うんだけど、「水野」という2文字は誰を思い浮かべるのだろう。
昔は、圧倒的に水野晴郎さんだった。
それか水野雄仁さん(俺、調べ。野球大好き)。
いや、一周回って、水野忠邦か。天保の改革。
水野美紀さん、水野真紀さん。
ちなみに水野という苗字の方、全国に17万人くらいいるらしい。
けっこういる。とくに東海地方に多いイメージ。
やっぱり苗字だけで自分のことを認識してもらうなど、夢のまた夢。
自分の場合、顔写真があっても、「え?だれ?このひと?」「なんか予備校の教師っぽい」と言われ、だいたい最終的には「好きな言葉は情熱です。って言っているお医者さんっぽい」となることが多い、そこは"いきもの"がつかないと、誰なんだかって話になる。
苗字でダメなら、下の名前はどうだろう。
音楽アーティストでは下の名前を芸名にするひとも多い。英語表記にしたりしてね。なんかシャキッとした感じがして、かっこいいじゃない。
ちなみに僕のフルネームは水野良樹。
下の名前を英語表記にしてみよう。
YOSHIKI
ああ、もう圧倒的にダメな気がする。
この文字列を読んだ瞬間に、みなさんの脳内が紅に染まっている。
「よしき」界にとっては、絶対的すぎる王者が君臨してしまっている。
全日本「よしき」界選手権大会を実施したら、おそらくここ30年くらいはあの方が圧倒的な大差で優勝していると思う。前人未到の30連覇。
全国の「よしき」くんたちは、今までクラス替えとか、転校とかするたびに「X-JAPANのYOSHIKIと同じです」と自己紹介で言ってきた。これは全国の「よしき」界あるあるなのだ。
自分もライブツアーなどでファンのひとたちの前で「どうも、有名じゃないほうのよしきです」とMCで言って、中の下くらいの大きさの笑いを獲得してきた。困った時はくりだすネタだ。
ちなみに、それを言い続けていたら、YOSHIKIさんにネット番組に呼んでただいて「よしき」対談なるものを実現して頂いたことがある。
正直、すっごい嬉しかった。。。
もう「よしき」と名付けられて、本当によかった、と思えた。両親ありがとう。「良」の字をもらうきっかけになった、「良三」じいちゃん(実の祖父)、ありがとう。
俺も、「よしき」界の発展のため、YOSHIKIさんの功績には足元どころか、地下数十メートル分くらいまで及ばないが、少しでも頑張りたい。狙うなら「よしき」界のナンバー2だ。
そう思っていたところに、思わぬところから、彗星のような方が現れる。
吉木りささん。
「よしき」という名前、やはり一般的には男性的な名前なので、YOSHIKIさん登場からの長い歴史のなかで、「よしき」界の住人はほとんどが男性だった。
まさか、そこに苗字というかたちで、さわやかに素敵な女性が登場するとは誰も予想していなかった。2000年代に入ってからの吉木さんの登場は「よしき」界にとって歴史的な衝撃だったのだ。油断していた。
もはや「よしき」界で、のぼりつめるのも、なかなか難しい。
狙うはナンバー3か。。。
水野良樹
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