天国と地獄
運転手の名前がマヘンドラで、同僚の名前と一緒でちょっと嬉しかった。
飲みに行ってから帰ってきたら、同じ部屋のドミトリーに一人ニューガイが現れていてさ、そいつがナビッシュ、UKガイでいい奴でさ、「俺明日早朝から日の出を観に行くんだ」って話をしたの、そしたらそいつも一緒に来ることになって、海まで一緒に行ったんだ。
この旅の目的は朝日を見ることと、夕日を見る事。
一緒に海まで歩く。
だんだん明るくなってくる空、もう半袖でいいバリ。
気分は上々だった。
サヌールの海はとても静かで、波の音が小さく聞こえていた。
のんびりと時間が過ぎてく。
海に入って魚釣りしているおっさんのずっと後ろの方。
日が昇ってくる。
心を洗われた気分がした。
きっとずっと仕事で忙しかったんだ。
外のテラスには暖かい風が吹いていて最高な気分だった。
ナビッシュと俺はウブドで再会することにした。
とりあえずウブドのモンキーフォレストへ。
ネパールのモンキーテンプルの猿よりくつろいでいるように見える。
生き物のパワーでどのくらい良い場所かわかる様な気になっていた。
それから、ベトナムのリンちゃんとウブドで有名なコーヒー屋で会った。
リンちゃんのレンタルバイクの後ろに乗ってウブドを走る。
宿に戻ると、ナビッシュは到着していたみたいで、もうどこかへ出かけていた。
俺とリンちゃんはウブドの伝統的な踊りケチャが見れる公民館の様な場所へ行ってケチャを見た。
マヘンドラの運転で俺とナビッシュとリンちゃんでトゥグヌンガンの滝を観に行った。
俺とナビッシュは滝壺へ入って身を清めた。
ティルタエンプル寺院で水を浴びて身を清めた。
聖なる水を頭からかぶる場所として有名なんだ。
俺はここでも沐浴をしてんだな。
その後、ライステラスにも行った。
空中に浮かんでいるように見えるブランコがブラブラしていた。
ウブドまで戻ってきて、リンちゃんはステイ先へ帰って、また合流してみんなでバーに飲みに行った。
俺はクタのビーチのまた俺の働いている会社のバリのホテルに泊まる。
なんとビーチの目の前で最高のロケーション。
リラックスさせてもらったぜ。
夏だぜ。
ビーチで座って沈んでいく太陽を見ていた。
ゆっくり風が流れてく。
この日まではもう100点、天国にいるみたいだよ。
みんなで行ったナイトクラブももう俺、酔っぱらっていてわかんない。
昨日出会ったエカテリーナとその友達とビーチでサーフィン。
昼過ぎ頃に起きて、クタビーチ行ってだらだらずっとしていて、そこにインドネシアンギャルとボーイズもいてただただ楽しかった。
サーフィンし終わってから、ゆっくりビンタンビールを飲んでて何にもしなかった。
夕暮れおちて、バリで一番賑わうスカイガーデンっていうナイトクラブへ。
めっちゃ楽しかったんだけど、最後の方で俺はスマホを失くした事に気づいた。
ここからが地獄。
海パンのまま踊ったりするから。
ポケットから落ちたか、すられたか。
いずれにしても最悪。
朝飯美味しかったけど、それどころじゃない。
またスカイガーデンに行って聞いてみたけど、やっぱり見つかってないらしい。
ウルワチュからみる海に沈んでいくサンセットはとても綺麗だった。
スマホも落としていたし、新しいのを買ってアクティベイトしていたけど、またたくさんの人の連絡先を失ってしまった。
太陽ってものすごいパワーがある。
海の水面に光が反射している。
またバリに行きたい。
今度はもっとゆっくりと。
そんで、俺の飛行機はこの夜だったらしい。
知らずにぐっすり寝ていた。
たぶんあれだ、楽しかったし、スマホ落としたし、深夜便とか日付がもうわけわかんなくなっていたんだ。
インドで瞑想したのに整えられてなかった。
何も知らずに目覚めて、思いつきで地元の警察へ行った。
トラベル警察所で「紛失証明書」ももらったし、「海外旅行保険」入ってきたから結局後で2万くらいは帰ってきたんだけどさ。
なんかな、もうヘマをしたショックの方が大きかった。
で、夜中。
空港行ったら、もうお手上げ。
俺の乗る飛行機の便がない。
係員に聞いてもダメ、全く取り合ってもらえない。
「ダメ」の一点張り、最悪だ。
みんなで飲んだナイトクラブ最高だった。
スマホさえなくさなければ。
はぁ。
海でのエカテリーナ、インドネシアンギャル、ギャル男達とのサーフィンも最高。
ナビッシュとリンちゃんとの一日ツアーも最高の思い出だ。
慌てて取った飛行機は、シンガポールそして台湾と乗り継いで帰る便だった。
時間もお金も無駄にしたけれど、良い勉強代になったと前向きにとらえて乗り切った。
あぁ。
バリを想う。
あの夜もこの夜も最高だった。
スマホさえ落とさなければ。
ありがとうみんな、まだまだ旅は続くぜ。