JDファミリー
青空の下、ニューカッスルの街に着いた。
JDが駅前で俺の事を拾ってくれた。
途中に変なでっかい両腕を広げた「エンジェル・オブ・ザ・ノース」っていう彫刻があった。
そこからJDの家にいって、JDの弟サイモンも一緒にみんなで飯。
JDのママキャロルにもだいぶお世話になった。
天気はぐづついた曇りで、雨はまだ降ってきてない。
キャロルに連れられて近くの宮殿跡地みたいな所へ来てる。
キャロルと一緒に花を見た。
この日は涼しくて僕はスーパードライのジャケットを着てる。
サンダーランドでも何も掴めない。
一階のソファベッドで寝かせてもらってた。
曇り空の下、サンダーランドの街を歩いて結局モウブレイガーデンに来て一休み。
ふぅ。
明日はきっといいことがあるはず。
金曜日の夜はJDとサイモンと飲みに行った。
土曜日、どんよりした雲の下の昼下がり、二日酔いのだるさ引きずってJDとサイモンとクリケットを観に行った。
今でもありがたいって思う。
俺の家にも誰か泊めても全然いいって思えるようになった。
JDの母ちゃんキャロルありがとう。
土曜の夜、クリケットを観に行った後にサイモンとサイモンの彼女のパーティーに参加したんだった。
なんかリアルイングランドに触れてた。
超天気のいい日曜日、JDとキャロルと郊外のバーナード城やらハイフォース滝やらを見にお出かけ。
この町に生まれ育ってたら、どういう人生を送る事になるんだろうね。
車の窓からイングランド北部の平原を見てる。
川面に太陽が反射して、向こうには滝が流れてる。
緑の平原に包まれ、川辺の小さな岩を見ていた。
JDが鍵を失くすハプニングがあったけど、程なくして河原の草の中でそいつは見つかった。
そんなこんなで、快晴のまま僕等は帰路に着く。
サンダーランドを経て、海の見える街まで。
静かな海でフィッシュアンドチップスを食べよう。
小さな泡をたてる砂浜に伸びる影、そして文字は流されていく。
「HIRO MOM JD OK」僕らの名前、流されていく。
月曜日にはダラムに向かってる。
JD家族と別れの挨拶をして、僕の足はダラムへ。
丘の上にダラム城とダラム大聖堂があるから、向かった。
世界遺産に登録されている歴史ある場所らしい。
斜めに伸びる坂、今でも馬が走っててもいいくらい雰囲気がいい。
道端に花が咲いてるし、静かで心地いい。
ブラックプールに行くバスを待つ間にコーヒーを飲んでたのを覚えてる。