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未来の乗り物


スマートビークルとコンフォータブルビークル


バイオミメティクスが気になる今日この頃

自然が歳月をかけて編み上げて来た遺伝子と地球上に現在(いま)いる、植物や動物。

ビッグバン、太陽系の誕生、惑星の形成、生命の誕生、幾度となく押し寄せる生命へのリセット… これら数多くの試練をくぐり抜けて今、多様な生命が地球に息づいている。

自然がことあるごとに突きつけた数多くのテストをくぐり抜けた、狡猾で極上の存在。それが今地球上に生息する数多(あまた)の生物…植物や動物なのだ。その形質を詳しく調べたり研究・応用する事で、思いもよらない革新的な発想や物質が生まれることもあるようだ。

生物模倣(バイオミメティクス)という分野があるらしい。歴史的には割と古い概念で、検索すると面白い応用例がたくさん出てくる。揚力を生み出す飛行機の羽の断面の紡錘形、水を弾くハスの葉の表面などあげればキリがない。

https://www.ituaj.jp/?page_id=9817

さらに昨今の環境に対する配慮なども鑑みてなのか、その上位概念である「自然模倣」というのもあるらしい。

数学や数式から導かれる未知の物質の追求や、分子・素粒子・光で探る流れと並行して、自然の中で淘汰の網をくぐり抜けて現在(いま)地球に存在する(ある)いきものの姿やカタチ、振る舞い、動きなどを観察することから得られるアプローチ。多様性や冗長性が大きな意味を帯びてくる。

綱引き … 持続可能 サスティナブルの掛け声と食料確保のトレードオフ

以前テレビでドイツの人たちが🇩🇪飛行機になるべく乗らないようにしてるというのをやっていた。飛行機の燃料はたくさん大気にCO2を排出してしまうからだそうだ。飲食などで使った廃油を使って生成される燃料は、従来に比べてCO2の排出量が少ないらしい。SAFと呼ばれるこの新しい燃料のため、飲食店の揚油の廃油の争奪戦が行われているという。

それから最近とうもろこし不足で酪農関係の人々が苦労しているとか…
これは人口増加と経済の発展が急速に世界的な規模で起きていて、飼料のとうもろこしの争奪戦が起きていて、アメリカの不作とウクライナが戦時下で機能していないこと、またアメリカではとうもろこしをバイオ燃料として活用することなどが重なり価格が高騰化しているそうだ。

海かもめは優雅に空を泳ぐ:
スマートビークル

ここで疑問に思ったのは、空を移動するのに、そもそも巨大な金属の塊を爆発の力で駆動するエンジンでむりくり轟音上げてぶっ飛ばして浮かせるというこの方法が果たして効率的なんだろうか?ということ。

ビーチクリーンをしていると、野鳥の群れに出くわすことがある。彼らはふわふわ風に吹かれながら、騒音も、ガスも出さず、(フンはするけど)長時間飛行している。

わずかな筋肉を微妙にコントロールして、しかもそれら無数の一つ一つを見事に統合して、揚力を生み出し最小限の力で飛んでいるかのように見える。

カワセミのVトールみたいな動き、蝶や蜂などの昆虫にしたってそうだ。

これは個体が重力に関して十分軽いから成り立つことなのか?

人やモノをいっぺんにじゃなくて、バラバラに個々に運べば可能なのかな?

僕は特に宮崎駿さんゴリ押しのファン、というわけではないのだけど、大人気の巨神兵よりもむしろ個人的にはナウシカのメーベや、

ラピュタに出てくるドーラたち海賊が移動手段として使っていた虫の羽音みたいな音を出す飛行マシーンに惹かれる。

ドローンみたいにプロペラやモーターを使うのではなく、別のメカニズムで移動を可能にすることはできないのだろうか?

空に限らず、陸でも、海でも、宇宙でも、スマートフォンに次いでスマートビークル(スマートな移動手段)が世に登場してほしい、などと最近考えるようになった。

クマムシはものすごいやつらしい:
コンフォータブルビークル

クマムシって
「あったかいんだから♬」
じゃなくていきものの話。

いや、正確にはムシではないらしい。
一ミリにも満たない生物だけど、
放射線や乾燥にも強いらしい。

そんな強靭なクマムシのパワーを私たちはいつの日か解き明かして、
放射線を気にせず、気の遠くなるような時間を眠って過ごせるような宇宙を飛び回れるスーツを作れるかもしれない。

ただ、やなのは人の遺伝子を他の生き物と混ぜること。クマムシスーツを着て宇宙を旅してみたいとは思うけど、生態やホルモンや、見た目がクマムシっぽくなってしまうのはやだ。なぜかわからないけど。安全に快適に移動したい。翼を背中から生やすような自分の肉体に変化をもたらす変身はしたくない。超人になりたいわけじゃないから。

だからなのか?環境イベントで買ったタガメのフェロモン入りサイダー…面白そうで買ったけどいまだに飲めない自分がいる…

それはともかく、スマートビークルが無理なく無駄なく効率的に移動する概念だとすると、クマムシスーツが代表するコンフォータブルビークルは搭乗する人が安全で快適な守られた空間にいながらにして移動する概念だと言える。

結果、その外観は僕たちが今乗り物として思い描くものと大きく異なったものになるかもしれない。最先端のスポーツカーの中中にはそれを予感させるようなものもある。

そんな妄想を抱いている昨今。

究極、両方を満たす、つまりスマートで快適な移動って言えば猫バスか。
遠い将来、誰かが作ってくれそうな気がして来た。


未来への示唆

テオ・ヤンセンのストランドビースト

そんなことを考えていたら、今年から来春にかけて、千葉みなとの千葉県立美術館にテオ・ヤンセンのストランドビーストがやってくることを知った。

Youtubeで何度かその姿は目にしていたのだけれど、まさか千葉に来るとは!人工物でありながら、とても有機的な、命あるかのように振る舞う作品。文字通り「浜辺の生命体」のごときアート作品。

テオ・ヤンセンはオランダの都市ハーグ出身の作家。オランダといえば風車を思い出す。彼は「現代のダビンチ」と言われているそうだ。

風の国からの未来への使者のようにも思えた。千葉県立美術館での展示があるのを知ったのと同時に、2023/12/3に千葉みなとのポートタワー下の海岸で実際に風の力で歩行するストランドビーストのイベントがあることを知る。千葉県立美術館でのテオ・ヤンセン展開催の中、わずか一日のイベント。

10回に及ぶパフォーマンスに、ストランドビーストと間近に触れ合えるのはわずか10名ずつ。つまり100名のみが作品に触れたり、至近距離での撮影を許された。応募者は1900名に及んだという。残念ながら自分は抽選に漏れてその権利を得ることができなかった。でも遠巻きに作品の撮影やイベントに同席することはできると聞いて、当日に行ってみたのがこの様子:ものすごい数の人々だった。

何なのだろうか?人々のこの熱量は?みんながみんな僕みたいにバイオミメティクスを感じていたわけではないと思うけど…

カモミールの森 公式 on Instagram: "千葉県立美術館で現在開催中の「テオ・ヤンセン展」の屋外イベントに参加してきました。テオ・ヤンセンが創り出したいきもののような、機械のような不思議な砂丘の生命体「ストランドビースト」。風の力や軽く押すだけで歩行しているかのような有機的な動きをします。これはヤンセンさんが1500通りものコンピューターシュミレーションを繰り返し生まれたメカニズムだそうです。今回のイベントに登場したビーストには「アニマリス・オルディス」という名前がつけられています。歩行パフォーマンスは10回繰り返されますが、一回につき各10名ずつ間近を歩ける抽選がありました。わずか100名の枠に1900名もの応募があったそうです。抽選に漏れても遠くから撮影は可能でしたが、ものすごい見物客の人々で賑わっていました。 当日は展示も溢れかえっていて午前中から三重に折れるほどの入場待ちでした。 展示を観るのは諦め。また次回にすることにしました。 テオ・ヤンセン展は2024/01/21sunまで千葉県立美術館にて開催中。千葉県誕生150周年記念オランダ文化交流事業です。 #テオヤンセン展 #ストランドビースト #千葉県立美術館 #千葉みなと #チーバくん #千葉県誕生150周年 #CapCut" 18 likes, 0 comments - kamillenwald on December 2, 2023: "千葉県 www.instagram.com

私たちがストランドビーストに惹かれる理由

どうしてこれほどまでにテオ・ヤンセンのストランドビーストは人々に熱狂的に受け入れられたのだろうか? 以下私的な考察を連ねてみる。

▶︎からくりがすごい!

動画を見ればわかるように、大人も子どもも、その不可思議な動きに魅了されると思う。あたかも生きているよう!

実際、テオ・ヤンセンは、1500に及ぶコンピューターシュミレーションを繰り返し、この動きに到達したという。

▶︎迷走している未来への示唆
〜現代を生きる者たちの祈り〜

人類が疑うことなく輝かしい未来への夢を抱いていた時代を経て、現代に生きる我々を取り巻く日常はユートピアは幻想に過ぎないとさえ思わせることもある、

終わらない紛争や環境問題、新しいテクノロジーへの期待と不安…さまざまな思惑が交差する現代において、ストランドビーストが見事に美しく浜辺を歩行する様は、実際にこれが実用的なプロダクツではないにせよ、我々人類に希望の光を差し導いてくれるかのようだ。

こんなことを書くと、もしかしたらこの文章は多少宗教的な色彩を帯びてしまったかもしれない。しかし、実際にこの作品を間近にみてそんな崇高な感慨を得てしまったことも記録しておきたくなった。

テオ・ヤンセンのストランドビーストは我々現代に生きる者たちの「祈り」なのかもしれない。

▶︎この文章は未完です

イベントを見た後、美術館に寄ったが、この日のチケット売り場は人で溢れかえっていて、とてもじゃないけど入場できる状態ではなかった。実際に展示を見てさらにこの文章を完成させるつもり。なのでまだ途中です。

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ひろ
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