修正力は勝敗を左右する?
ブログを始めるにあたって、みなさんには『こんな見方をしている奴もいるんだなぁ』とか、『考え方って十人十色だ』と感じてくれたら幸いです。
私は、幼少期から社会人まで(途中、音楽に傾倒した時期もありますが...)サッカーをプレーしてきた人間として、みなさんにサッカーの楽しさや面白さを、少しでも多くの人に知ってもらえたらいいなと思い、サッカーの話題に絞って書いていこうと思っています。基礎的に私はサガン鳥栖のサポーターですので、内容はサガン鳥栖を中心にJリーグ、欧州サッカーについて話していきたいと思っています。どうぞ、宜しくお願いします。
さて、ここからが本題となります。2020年8月8日(土)開催の鹿島アントラーズ対サガン鳥栖戦をDAZN観戦して、思ったことを話したいと思います。全体を通して感じたのは「鳥栖はやたらミスが多い」という点でしす。勿論、鹿島の選手もボールコントロールに手を焼いていた様子も見受けられましたが、試合の始めだけで鳥栖の選手ほど苦にしていませんでした。
この試合で鳥栖の選手のミスを誘発させた原因は何か。それは試合前に大量の水をピッチに撒いたことに起因していると、私は推測しています。DAZNの放送でも、解説者の柱谷さんが何度も話されていましたので、ピッチに水が撒かれていたことを記憶されている方も多いかと思います。
芝のピッチでサッカーをしたことがある方なら分かるかもしれませんが、ピッチに水を撒くと『ボールが走る』という現象が起こります。例えば、予測した地点でボールの勢いが落ちなかったり、バウンドがいつもとは違う高さや軌道になったりします。
単純にミスといっても、鳥栖の選手もプロですからそう何度も凡ミスを繰り返すとは考えにくい。このことからピッチコンディションに原因があったと考えるのが妥当でしょう。では、一方の鹿島の選手はどうだったのか?
試合開始直後は、鹿島の選手でもボールが落ち着かない様子が散見されました。ところが、時間経過と共にミスは激減し、後半には殆どなくなりました。「アウェーの洗礼」とは良く言ったもので、最後まで鳥栖の選手はピッチに苦しめられたと思います。パスを回す戦術を志向している鳥栖にとってこれは死活問題です。
ここで私は、鹿島の選手と鳥栖の選手とで、試合内で起こる問題に対する、技術的な(巧い下手という意味でなくボリューム的な調節のイメージでしょうか)「修正力」の差が勝敗を分ける一因となったのではないかと考えました。この「修正力」は個々の経験でもある程度は身に付きますが、チームとして機能させるためには、アウェー戦に勝つという経験の蓄積がものを言うと思います。
鳥栖は将来的に、試合内における「修正力」を身に付けていくことが、リーグ制覇やタイトルを取るための、重要なファクターとなっていくと思っています。現に、鳥栖はJ1でのホーム勝率は歴代J1クラブの中でもベストテンに入るのですが(確か45%超えで、トップは鹿島の50%超え)、しかし、アウェー勝率はからっきしダメ。リーグ戦では、アウェーで勝ち点を取っていかなければ、リーグ制覇はおろか、上位に入ることさえままなりません。
この試合を単に『鹿島は巧かった。』という言葉一つで片付けるのは簡単ですが、その裏には試合の流れを引き寄せる、細かいファクターがいろいろと関与しているように感じます。それを意識していくか否かで、今後の鳥栖の成長度は大きく変わるのではないでしょうか。
初志貫徹、鳥栖がブレずにここまでやってきたことは、評価にあたいしますし、今後も継続していって良いとは思います。が、状況によってはマイナーチェンジすることも、今後は問われることになるでしょう。