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冷静と情熱の狭間に揺れる
「テーマソングをつくってほしい」「よし、つくろう」
3月中旬、前田裕二さんのSHOWROOM配信の中でそれは始まった。
視聴者とのやりとりで一番の歌詞とメロディが決まりそこから先をメモ魔塾生に任せるとのお達しからあれよあれよとメモ魔塾内に作詞作曲部が立ち上がった。
多くの人からの推薦で部長になったはるちゃん(以前から音楽のつながりがあった)から当然のごとく一緒にやろうと誘いを受けて即座に参加を決めた。
メモ魔のコミュニティの中で音楽的な関わりができることはワクワクしていたのはある。
歌の診断活動のこともあり、もっと色んな人の歌をききたいし歌うことのハードルを下げられたらいいなという思いもあった。
けれど、グループが立ち上がってすぐにその活動の熱量のすごさにあてられた…。
部長の熱さに感化された人たちが続々と名乗りをあげて物事が進んでいく。
立ち上がりの三夜連続Zoomミーティングはどれもが勢いで突き進んだものだけれどみんなの協力でなんだかんだと形が作り上げられていく。
けして比較するものではないけれど、周囲の熱量と勢いと自分との間に差を感じとったことで全力コミットという選択に踏み込めないなとそのとき思ってしまった。
そして、スイッチは冷静モードに切り替わる。
突如始まった一週間チャレンジ。
前述の配信内で作られた楽曲のデモ音源を一週間で形にしようというプロジェクトが立ち上がった。
チームは4つ
・作詞チーム
・作曲チーム
・映像メディアチーム
・戦略応援チーム
ここで自分のCanを整理
・作詞作曲の経験
・10年以上の歌の継続
・レコーディングの経験
・メロディ・コード進行の感覚
作曲チームに所属するしかないよね。ということで作曲チームに参加を決め、推薦を受けてサブリーダーを拝命した。
冷静モードに切り替わっていた自分が熱量に溢れるみんなを差し置いてその位置にいてもいいのだろうか?そんなことが頭をよぎっていた。
けれど、やると言ったからにはやれる範囲のことをやる。
全体のミッションと作曲チームのミッションを踏まえて自分なりのゴールを設定し、リーダーのサポートに徹することにした。
(戦略応援チームにも参加したが、みんなのアイデアにいいねいいねと言い続けただけなのでさして何かしてたわけでもなかった)
全体のミッションは
「デモ音源を一週間で形(歌・伴奏・映像)にする」
作曲チームのミッションは
「Bメロを追加して作詞チームに連携する」
「伴奏音源の作成と歌のレコーディングをして映像チームに連携する」
自分のミッションは期限内で作品を作るために必要な工程を着実にすすめるために冷静に状況をみていくこととした。
立ち上がりは順調に進んでいった。
部長主導のBメロ作成を2日目に作成し、3日目に伴奏のイメージを固めて伴奏作成の作業に取り掛かってもらうことになった。
オンラインでのやりとりだけにも関わらず活発な意見の交換ができてなんとなく作曲チームとしてはこのまま順調に進んでいけるのかもしれないと思っていた。
けれどそうはいかなかった。
伴奏音源の作成が思ったように進まない。
原因は伴奏イメージを打ち込み音源で作成する難易度の高さにあった。
打ち込みを得意とするはまちゃん(DTMで一人バンドをやっている)に生演奏に近い表現の伴奏づくりを依頼したが、電子楽器での打ち込みが主戦場であった彼にとって思ったとおりの伴奏づくりが困難だったのだ。
※youtubeにupしている彼の作品をぜひみてほしい
おそらく依頼時点から彼の中で実現が難しかっただろうことは想像できるけれど、それでも簡単には諦めずにできるだけのことをしてサンプルの音源をあげてくれた。
ただ、それは彼にとってけして納得のいくものではなかったに違いない。
ここから作曲チームは伴奏イメージの方針転換をしてはまちゃんの得意分野に切り替えて注力してもらうことでなんとか事態を乗り切ることができた。
方針転換にあたっては、部長が各方面に精力的に働きかけたことで、最終的にはまちゃんに頼り切った形になりながらデモ音源を作り上げるに至った。
そう、途中から作曲チームの中で自分ができることはほとんどなくなっていたのだ。
できることといえばいろんなZoom会議に顔をだしてパイプ役になることのみ。
それが大事なことだということはわかっていながらもなにかもっとやれることがと思う自分の一面を冷静モードの自分が抑え込んでいた。
そうして出来上がった作品は素晴らしいものだった。
※メモ魔塾生に向けた限定公開であるため視聴には塾生になる必要がある
各チームのメンバーが、リーダーが悩み抜いて昼夜を問わずに作業を続けて力を合わせて作り上げた作品でありサクサク部全体の一週間がそこに詰まっていた。
その反響は予想以上で、作品を聞いて涙を流す人や、想いのたけをnoteに綴る人が続出し、前田さん本人にも熱量がとどくという望外の結果につながった。
けれど、抑え込んだ想いが全面的に喜ぶことを足踏みさせていた。
後悔しているわけでもないし、場をかき乱したかったわけでもない、あの状況の中で自分はやれることを見極めて取り組んではいたのだ。
じゃあなにができたのか?なにがしたかったのか?
それはいまでもわからない。
冷静でいたくなかったのかもしれない。
がむしゃらにやりたかったのかもしれない。
恥も外聞もなく取り組みなかったのかもしれない。
たぶん冷静モードに切り替えたときからみんなの熱量がうらやましかった。そういうことなんだと思う。
普段から感情を表に出すことをほとんどしない(というか苦手)からたぶんこんなことを思っているなんて誰もわかりはしないだろうなって思っている。
だけど、そんな自分にも少し火は灯っていたと思いたい。
そう思いながらハッシュタグを追いかけて、いろんな人の想いに触れ、このnoteを書くことを決めた。
熱狂した一週間が明けた日
— たにやん@自己省察垢📜 (@memoma_yan) April 13, 2020
ハッシュタグを追いかけながら想いの奔流に身を任せている
燃え上がった炎のあとの熾火期間
まだまだあったかい#徒然サクサク部
このnoteを書くにあたって、作曲チームの中でできなかったことを自分なりにやってみることにした。
それは、「生演奏に近い形」で音源を作ること。
自分の得意分野は歌をうたうことだけれど、Willとしてこの音源を作ってみようと思い立ち同じく2,3日という同じく短期間でどこまでできるかに挑戦してみた。
当初想定の中ではしんちゃんのコントラバスをベースとして取り入れることになっていたが、今回一人で作るにあたっては実現できないため自分なりの工夫に変更して音源を作成した。
※このnoteからのみ参照できるようにあえてプレビュー状態としている
音源を作成してみてやはりサクサク部で作り上げた作品が素晴らしいものであったことを再確認することができた。
今の自分だけではけしてあの作品を作り上げることはできないし、あのとき自分がやれることを考えてやったことがみんなの作品作りの中の一部にちゃんとなっていたんだって納得することができた。
一人では決してできないことをみんなで力をあわせてやった。
胸の中の秘めた想いはここに溶けていった。
クオリティ
この魔法の言葉にサクサク部全体が翻弄された。
どこまでやればゴールなの?
どうやって決めるの?
だれが判断するの?
全員の想いを吸い上げるのはどうすればいいの?
みんなが納得する形はどうやって実現するの?
リーダーズ、作詞チームは特にこれに苦しんでいた。
多数決は少数派の意見を置き去りにする。
限られた時間の中で意見をまとめなければならない。
目指す形が見えない中で意見が発散していく。
追いかけるべきクオリティは誰も定義することができなかった。
一人一人到達したいクオリティはてんでんバラバラだったからだ。
作品のクオリティは作っている間には定量的(数値)で判断することができない。
なんらかの手段で定性的に決めるしかない。
各チームがそれぞれ多くの悩みを抱えながら定性的な決定を下した。
メモ魔=優しさと思いやりの集団
多くの判断を見ていく過程の中でメモ魔の人たちが底抜けに優しい人の集まりであることを何度も感じることになった。
サクサク部の活動を始めるにあたって、活動理念を最初に決めたものを以下に引用する。
★勇気をたたえよう
自己表現をしてくれた人や動いてくれた人へのリスペクトの気持ちを高めたい!👏
みんなで感謝の気持ちを伝え合える雰囲気を作っていこう!!
★他者への想像力を働かせよう
意見を交わし合う中で、違和感や相違が生まれてくることもあるかもしれません。
そんな時にも恐れずに意見を言えるような場所にしよう。自分と違う価値観でも一旦受け止めて認めよう。
相手を傷つけない言葉を選んでから意見を伝えるようにしよう☺️
★仲間を見捨てない
サクサク部はどんな人も振り落とさずに進んでいきたい!
流れを日々追える人、まとめて見返す人、それぞれのペースがあると思います。
音楽制作ができる人、マネジメントが得意な人、PRが得意な人、スキルの違いも様々だと思います。
そのために何ができるか、模索中です。
・部誌で日々の流れを追えるようにする
・Q&Aスレッドを立てて疑問を投げられる場所をつくる
・それぞれのスキルを発表できるスレッドを作る
★最後までやりきる
「やる!」と決めたことは最後までやり切ろう!✊
役割の中でゴールを決めたらMACの法則(測定可能性・行動可能性・適格性)を守って正しいゴールまでの道のりを歩んでいこう。
目標の具体性を高めることで達成率が高まります!
もし途中で悩んだり、壁にぶつかった時はみんなで一緒に考えていきましょう!
★迷った時は貪欲に!
先日前田さんがメモ魔塾でお話ししていた「greedy理論」です!
迷った時は「どっちが登り坂か?」を意識してみてください。
一番テンションがあがり、HAPPYで明るい未来につながる選択をしていこう!貪欲に、誰より、幸せになろう!!!
文字で書くのは簡単だけど、みんながこれを本気で体現しようとしている場面がとても多かった。
・誰かが言った意見の背景にはどんな想いがあるのだろうか?
・この言い方をしてしまうと傷つくことになるからフォローしよう
・言いたいことが言えてないかもしれないから個別に聞いてみよう
・雰囲気がよくないから切り替えるために発言してみよう
・追いかけきれない人のためにこまかなレポートを書こう
些細なことに全力で想像力を働かして支えて、守る。そんなことができる人たちがすごく輝いているなって思えた。
そして、書きながら以前似たようなことを言っていたことを思い出した。
たにやんさん@memoma_yan が昨日、
— 會田(あいだ)📜🔥メモ魔塾作詞作曲部応援団長🔥 (@Tokkeyver2) December 27, 2019
『内省を繰り返すことで、
自分とも他人とも向き合った人達が、
優しい空間を生んでいる。
だから、
世界にはいろんな考えの人がいるけど、
メモ魔は"希望"だと思う✨』
的なことを言ってて、
感動で震えている😭
なにもまとまっていないけれど、サクサク部というメモ魔の集団は理念に基づいた優しさと思いやりに溢れた人の集まりであり、今後のプロジェクトもワクワクできることがたくさんあるはずだと思っている。
最後に
noteのみならず普段から心情を吐露することに対して、実は自分の中でとても大きな抵抗がある。
今回の心の動きを書くことで誰かを傷つけてしまうだとか、あんなに一生懸命がんばってたのに実はあいつは冷めてたのかとか、そう思ってたならもっとやってくれたらよかったのにとか、いろんなことを想像してしまう自分がいる。
できればこのネガティブな想いを見せたくないというのが本音であって、書きながらにしてやっぱり公開するのをやめようかななんてことを幾度も思っている。
だけど、ごめんなさい。
今このときばかりは、これを読んでくれているあなたの優しさに甘えさせてください。
最後まで読んでくれて本当にありがとうございます。
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