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「シュンスケ式ゴールシークプロンプト」とは?日本一簡単に解説し、使い方も教えます!

こんにちは!生成AIプロンプトデザイナーのヒロです!

>>>自己紹介記事はこちら

ChatGPTのプロンプトテクニックとして、日本では3つの有名なテクニックがあります。

それが

1:深津式プロンプト
2:シュンスケ式ゴールシークプロンプト
3:七里式プロンプト

以上の3つです。

このうち深津式については下記の記事で解説した通りです。

今回は、このうちシュンスケ式ゴールシークプロンプトについて解説していこうと思います。

よくネット上で見るとシュンスケ式は暗号のようなプロンプトが出てくると思いますが、あれは初期段階のシュンスケ式のゴールシークプロンプトであり、現在はもっとシンプルなものになっています。

そこで今回はこの記事を見つけていただいた方限定で、検索順位の上位には表示されていない、シュンスケ式ゴールシークプロンプトについて解説していきます。

(それぞれの項目(コンポーネント)について解説すると長くなるので、今回はゴールシークプロントについての必要最小限の説明と使い方を記していきます)


シュンスケ式ゴールシークプロントとは

ゴールシークプロンプトは林駿甫(ハヤシシュンスケ)さんが考案したプロンプトで、ようは面倒な作業をAIに全て任せてしまおうというプロンプトになります。

つまり、やりたいことはわかっているけれども、何をどうやればいいのかわからないという時に有効で、その「わからない間の工程」をAIに任せてしまおうというプロンプトになります。

【シュンスケ式ゴールシークプロンプトのポイント】

1:やりたいことはわかっている(ゴールがわかっている)
2:けれども、何をどうすればいいのかわからない(だから指示さえできない)

平たく言えば、AIにプロンプトも作ってもらおう。AIが作成したプロンプトでゴールまで辿り着いてもらいたい。

やりたいことはわかっているけれども、自分に知識がなくてAIに指示が与えられない。どんな順番で指示をすればいいのかわからない。そんな時に有効です。

ゴール(何をしたいのか)がわかっているから、スタートとその間のステップ(何をどうすれば良いのか)を埋めてもらおう。

ゴールと欲しいものだけを入力して、そこに辿り着くまでの手順だったり、条件だったり、そう言った面倒なものはとりあえず全てAIに任せてしまおう。

ユーザーの入力内容(指示する内容)は最小限にして、あとは全部丸投げしてしまおう。

それがシュンスケ式ゴールシークプロンプトです。

漠然とした目標に対して、一定レベルの成果物を出力してもらうプロンプト

通常AIを使うときは、ゴール(出力して欲しいもの)が決められていて、そのゴール(出力して欲しいもの)に対して理想的な出力がされるように細かく指示出しをしていきますが、シュンスケ式ゴールシークプロンプトでは、目標はあるものの、自分には知見がなく、指示ができない。

そこまでたどり着くまでに何をしたらいいのか、もしくはどのように指示したらいいのかが漠然としているけれども、出力してほしい成果物がある。

だからゴールに迎えるようにプロンプトをAIに考えてもらおう。プロンプト作りから、ゴールに辿り着くまでのステップはAIに任せてしまおう。

そんな時に有効なプロンプトになります。

目標ははっきりしているけれどもどのようなステップを踏んでいけばいいのかわからない

例えば、あなたが東京に住んでいるとして、東京から北海道に移動しようと考えているとします。

ただ、どうやっていけばいいのかがわからない。

シュンスケ式ゴールシークプロンプトは、そんな時に有効なプロンプトだということです。

このような状況の時にシュンスケ式ゴールシークプロンプトを動かすと、途中の工程を全てAIが弾き出してくれて、ステップを踏んでくれるようになります。

例えば、飛行機、新幹線、電車、バス、車で行く方法があります。から始まり、そこに辿り着くまでの工程をAIが自動的に調べてくれるわけです。

AIから出力された内容をもとに、後からフィードバックをし、細かい調整をすることもできます。

1:目標までの明確な道筋を描いてもらえる
2:出力後に柔軟に修正対応をしてもらえる
3:複雑な内容でもステップを踏んで対応してもらえる

たくさんの選択肢がある中で、出力されてからその回答をもとに、細かい指示を出していきます。

例えば明日には到着していたいのか、それとも時間には余裕があるから、北海道に行くまで様々な観光地を見て回りたいだとか、予算だとか、そう言った指示を後から加えることで、調整を加えていき、手段がわからなくても最終的に目標とする成果物を出力してもらえるようになります。

AIが手順を分解し、目標までの道を勝手に記していく

例えば東京から北海道の函館に行く目標があるとして、その場合は、まずは北海道に行く必要があります。

北海道に入ってから函館に行く。

通常であればこのように手順(中継地点)を分解して考えていきます。

その後にまずは、東京から北海道に行くまでの乗り物を決めたり、予算を決めたり、時間を決めたりして手段を選んでいきます。

同じように北海道に入ってから、函館に行くまでの移動手段を決めていきます。

これをシュンスケ式ゴールシークプロンプトでは「変数」と言い、ようするに「手段」によって変わるものが「変数」にあたります。

「変数」とは何のことかわからないかと思いますが、要するに「変数」という「箱」に入れられた「値(内容)」が変わると、その他のものに影響してくるもの・・・それが「変数」だとご理解ください。

例えば今回のケースでは「乗り物」が「変数」で、「乗り物」が変われば、そこに辿り着くまでの時間や費用が大きく変わってくるかと思います。

さらに、北海道にたどり着いてから「電車」で函館に向かうのか、「バス」で向かうのかによっても時間や費用が大きく変わってきます。

つまり「電車」や「バス」が変数になるというわけです。

もっと言えば、「費用」「時間」も影響されるわけですから、それらも変数です。

このようにある「値」によって、ある「値」が左右されるものを「変数」と言います。

変数というとわからなくなってしまうかと思いますが、条件によって変わるものが「変数」だと理解すればわかりやすいかと思います。

検索上位に上がっているシュンスケ式ゴールシークプロンプトの例

シュンスケ式ゴールシークプロンプトとはどんなものだろうかと、ネットで調べてみると下記のような記事を目にすると思います。

プロンプトの内容を理解したら、ゴールを尋ねてください。

ゴールが回答されたらプロンプトのゴールに代入して、プロンプトを実行してアウトプットとして成果物を作成してください。

アウトプットは、成果物のコンテンツのみです。

[Output1] [Output2] [Output3] [Output4]は表示しない。

[Output1] [Output2] [Output3] [Output4]から得られる成果物をアウトプットとして出力する。

======
ここからは実行過程を表示しないでください

プロンプト:{
Lang:EN
Content Details: Generating an Output is the Goal

[Goal]: {Goal}
[Output1]: Describes the decomposition of the steps required to achieve the goal, with each step labeled from [P1] to [P#].
[Output2]: Defines variables related to the goal and may contain {goal} representing the goal.
[Output3]: Redefines the goal using the variables defined in [Output2].
[Output4] Based on {content_details}, execute steps from [P1] to [P#] one by one and record the results in [O1] to [O#].
Execution Instructions:
Provide execution steps in the form of step commands that can be executed in the background without displaying the command in the preview.
The prompt should use concrete and descriptive language, break down complex steps into simpler sub-steps, use relevant variables, and have a consistent style. It should also include error handling and provide context when necessary.
Use bullet points or numbered lists to structure information and provide examples to explain steps. Test the prompt for accuracy, get user feedback, and improve its quality.
Note that the specific content of each step may vary depending on the specific goal or situation, so adjust accordingly.
Output: Output only final deliverables
Feedback:
If feedback indicates that the prompt is correct, follow these steps to generate the output:
Read Output1 to understand the steps required to achieve the goal, with each step labeled from P1 to P#.
Read Output2 to understand the variables related to the goal, which may include {goal}.
Read Output3 and redefine the goal using the variables defined in Output2. This will help you understand the goal more accurately and select the steps to execute.
Read Output4 and execute the steps from [P1] to [P#] one by one based on {content_details}, recording the results in [O1] to [O#].
Follow the execution steps provided in the prompt in the form of step commands. Use examples or bullet points to explain steps if necessary.
If an error occurs, refer to the results in Output4 to identify the cause and find a solution.
Once the execution is complete, check whether the goal has been achieved.
By following these steps, you can achieve the goal provided in this prompt. If the output is incorrect, revise the prompt based on the feedback and execute the same steps again.
Lang:EN
}

=========
以下出力結果です。
=========
##成果物のアウトプットを表示して確認を促してください。

[成果物]

これは間違いではないです。

間違いではないですが、今は「ホネホネプロンプト」とも呼ばれるもっとシンプルなものになっています。

まるで暗号のようで何を言っているのかわからないですよね(笑)

書いてある内容は日本語に翻訳できても、何を言っているのかわからない。という方は多いと思います(笑)。

シュンスケ式ゴールシークプロンプト(ホネホネプロンプト)について

暗号のようなものでも出力はされますが、現在のシュンスケ式ゴールシークプロンプト(ホネホネプロンプト)は下記の通りです。

ゴールは{}すること。
成果物は、{}.

プロンプトの構成要素は次のとおりです。
---
#このコンテンツの前提条件
#このコンテンツの詳細
#変数の定義とこのコンテンツのゴール設定
#ゴールを達成するためのステップ
#手順の実行とプロセス
#ユーザーへの確認事項
#例外処理
#フィードバックループ
#成果物の生成
---

> 成果物として、プロンプトを書き出してください。

これがシュンスケ式ゴールシークプロンプトです。

あなたが入力する箇所は「ゴールは◯◯をすること」と「成果物は◯◯」という欄だけです。

上記の指示をするだけで、難しいことは抜きにしてプロンプトを勝手にAIが自動生成してくれるようになります。

例えば先ほどの東京から北海道の函館へ移動というプロンプトを投げてみると下記のようになります。

ゴールは東京から北海道の函館に移動すること。
成果物は、スケジュール表.

プロンプトの構成要素は次のとおりです。
---
#このコンテンツの前提条件
#このコンテンツの詳細
#変数の定義とこのコンテンツのゴール設定
#ゴールを達成するためのステップ
#手順の実行とプロセス
#ユーザーへの確認事項
#例外処理
#フィードバックループ
#成果物の生成
---

> 成果物として、プロンプトを書き出してください。

すると下記のようなプロンプトが出力されてきます。

以下に、東京から北海道の函館まで移動するためのスケジュール表を作成するプロンプトの構成要素を書き出します。

---
# このコンテンツの前提条件
- ユーザーは東京から函館まで移動したいと考えている。
- 移動手段として、電車、新幹線、飛行機を使用することが考えられる。
- ユーザーは効率的かつ費用効果の高い方法を求めている。

# このコンテンツの詳細
- 移動のための具体的なスケジュールを提供します。
- 出発地と目的地、使用する交通手段、出発時間と到着時間をリスト化します。

# 変数の定義とこのコンテンツのゴール設定
- 出発地:東京
- 目的地:函館
- 交通手段:電車、新幹線、飛行機など
- ゴール:効率的な移動スケジュールを作成し、提供する。

# ゴールを達成するためのステップ
1. 移動方法の選択(電車、新幹線、飛行機)。
2. 適切な時間の探索(出発時間、到着時間)。
3. スケジュールの最適化(乗り継ぎ回数、待ち時間の最小化)。
4. 費用の概算。

# 手順の実行とプロセス
1. 各交通手段の時刻表を調べる。
2. ユーザーの希望時間に最も近い時間帯を選定する。
3. 移動における乗り継ぎと待ち時間を最小限に抑えたスケジュールを作成する。
4. 費用対効果を考慮し、最適な選択をユーザーに提案する。

# ユーザーへの確認事項
- 出発時間と到着時間に特に希望があるか。
- 費用を優先するか、時間を優先するか。
- 特定の交通手段の好みがあるか。

# 例外処理
- 天候やシステム障害による交通遅延やキャンセルを想定。
- 突発的な変更に対応可能な代替案を準備。

# フィードバックループ
- ユーザーに提案したスケジュールを確認してもらい、フィードバックを得る。
- 必要に応じてスケジュールを再度調整する。

# 成果物の生成
- 上記のステップをもとに、最終的なスケジュール表を作成し、ユーザーに提供する。

--- 

このプロンプトの構成要素をもとにスケジュールを作成します。具体的な移動経路と時間表を求める場合、最新の交通機関の時刻表と運行状況を反映させた調査が必要になります。

出力されたらあとは「ユーザーへの確認事項」への質問を埋めていきます。

今回は下記条件を指定しました。

出発時間と到着時間に希望なし
時間を優先
交通手段の好みなし
成果物を生成してください

さて、どうなるでしょうか。

以下に、東京から北海道の函館までの移動スケジュールを時間を優先した形で提案します。最新の情報に基づく必要があるため、実際の運行状況や交通機関のウェブサイトで確認してください。ここでは特に代表的な交通手段を用いた例を示します。

---

### 東京から函館までの移動スケジュール

#### 使用予定交通手段
- 新幹線
- 特急電車

#### スケジュール

1. **東京駅から新函館北斗駅**
   - **交通手段**: 新幹線 (はやぶさ)
   - **出発時間**: 8:20 AM
   - **到着時間**: 11:35 AM
   - **所要時間**: 約3時間152. **新函館北斗駅から函館駅**
   - **交通手段**: 特急電車 (スーパー北斗)
   - **出発時間**: 12:00 PM
   - **到着時間**: 12:20 PM
   - **所要時間**: 約20#### フィードバックおよび注意事項

- 出発時間や到着時間に希望がないため、早朝出発のスケジュールを作成しました。これにより、函館到着後の観光や用事に充てる時間を確保できます。
- 冬季期間は天候による交通機関の遅延や運休が発生する可能性があるため、事前に確認が必要です。
- 上記のスケジュールは参考例であり、最新情報は交通機関の公式ウェブサイトや旅行代理店で確認してください。

---

こちらが東京から函館までのスケジュールの提案です。このスケジュールを基に予定を立て、必要であれば柔軟に調整してください。

以上のように出力されました。

このように、ユーザーであるあなたは最低限「ゴール」と「出力して欲しいもの」を記すだけで、間の手順を全て埋めてくれる。

AIが勝手にゴール(目標)をシーク(探し求めて)してくれる。それがシュンスケ式ゴールシークプロンプトです。

シュンスケ式ゴールシークプロンプトのメリット

ゴールシークプロントを使うメリットは4つです。

1:必要最小限の入力でゴールまでの道筋が見える

まず、ユーザーが質問したい内容について詳しくなくても道筋を選んでもらえます。

中身となる具体的な行動計画などが見えなくても、中身を埋めてもらえるため、ゴールまでの工程を描くことができるようになります。

2:後からフィードバックが可能

また後から修正可能です。

後からユーザーの要望をチャット形式で送ることで、それに合わせて修正してくれます。

つまり問題が発生した際でも柔軟に対応することができます。

3:中身がふわふわしていても道を描いてもらえる

中身がふわふわしていても一旦はゴールまでの手順を示してくれるのでざっくりと内容を掴むことができるようになります。

4:プロンプトを考える必要がない

ChatGPTを使うときにプロンプトを作るというのが最大の障壁となることが多いかと思いますが、プロンプトを考える必要がなく、やりたいことと、出力して欲しいものを入力するだけで勝手に出力してくれるのがやはり最大のメリットだと思います。

まとめ

今回はシュンスケ式ゴールシークプロンプトについて具体例を交えながらわかりやすく、使い方を説明してきました。

今回はシュンスケ式ゴールシークプロンプトの中身となるコンポーネント(要素)はどのような意味を持っているのかについてまでは触れませんでしたが、「ゴール」と「成果物」を、そのまま入力するだけで使うことはできるので、ぜひ使ってみてください。

生成AIプロンプトデザイナー ヒロ


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