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【深津式プロンプトのテクニック】壁打ちのプロンプトProactive Prompting(プロアクティブ・プロンプティング)について解説します

こんにちは!生成AIプロンプトデザイナーのヒロです!

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深津式プロンプトのいいところは適材適所で柔軟に対応できるプロンプトを組めるところにあると僕は思っているのですが(例えばシュンスケ式ゴールシークプロンプトは、基本的にプロンプト作りからAIに任せるというスタンス)、これにより、目的の成果物に応じて、柔軟にプロンプトを組めるようになります。

深津式プロンプトでは、例えばAIが得意とするところを把握した上で、適材適所でAIを使えるように工夫されています。

そして、深津式プロンプトの中のオリジナルテクニックとして今回お伝えするプロアクティブプロンプティングというプロンプトがあります。

これは足りない情報を大規模言語モデルに質問させるプロンプトのテクニックなのですが、これを利用することで、よりいい成果物を作れるようになります。

今回は深津式プロンプトをより発展させたProactive Prompting(プロアクティブ・プロンプティング)についてわかりやすく解説していこうと思います。


Proactive Prompting(プロアクティブプロンプティング)

Proactive Promptingは深津式のオリジナルのプロンプトで「足りない情報についてAIに問う」プロンプトのテクニックになります。

「AIにツッコミを入れさせる」と、よく深津さんは表現されたりしていますが、より今ある成果物を洗練させたものに磨きあげるためにAIに忖度のないツッコミを入れさせ、完成度や質を上げていくというプロンプトのテクニックになります。

例えば、あなたがブログなどで記事を書いていたとして、記事をよりよくするためには何が必要か自分の視点からではわからないことも多々あります。

その場合、より記事をよくするためには何を足したらいいのかなどをAIに問うことで、記事の質をあげることができます。

また企画書の作成時などにも利用できて、企画書としてより洗練されたものにするためにはどのようなことを付け加えるといいかとか、何が足りないのかを指摘してくれるようになります。

このプロンプティングテクニックは非常に簡単で

より良い結果のために情報が必要なら、AIから積極的に質問して下さい。

という文章をを付け加えるだけです。

例えば

### 指示:
(ここに指示を書く)
より良い結果のために情報が必要なら、AIから積極的に質問して下さい。

のような形で質問を投げかけます。

例えば今回は深津式プロンプトの記事を書いていますから

### 指示:

プロンプトのテクニックについて教えるための記事を書いています。
深津式のプロンプトテクニックについて記事を書いているのですが、何を伝えたらわかりやすく伝えられるのかについて教えて下さい。
より良い結果のために情報が必要なら、AIから積極的に質問して下さい。

とプロンプトを書いてみます。

これに対してAIが吐き出した出力は下記の通りです。

深津式のプロンプトテクニックについての記事を書く際には、以下のポイントを押さえると読者にとってわかりやすく、役立つ内容になると思います。

### 1. 深津式の背景と目的
- **概要の説明**: 深津式のプロンプトテクニックがどのようにして生まれたのか、その背景を簡単に説明します。この手法がどのような問題を解決しようとしているのか、またどのような状況で有効なのかを伝えます。
- **目的の明確化**: なぜこのテクニックが必要なのか、どのような結果を期待できるのかを説明します。

### 2. 基本原則とアプローチ
- **基本的なアプローチ**: 深津式の基本的な原則や考え方を詳しく説明します。たとえば、「目的を明確にする」「制約を設定する」「質問を具体化する」などのステップが含まれる場合、それぞれのステップを簡潔に説明します。
- **ステップバイステップガイド**: プロンプト作成における具体的な手順や流れを示し、読者が実際に試すことができるガイドラインを提供します。

### 3. 実践例と応用
- **具体的な事例**: 深津式を使って成功した具体的なプロンプト例をいくつか紹介します。これにより、読者は理論を実践に落とし込む際の具体的なイメージを持ちやすくなります。
- **応用範囲**: テクニックがさまざまな状況や目的でどのように応用できるのか、より広範な活用法を考えさせる情報を提供します。

### 4. より良いプロンプトのためのヒント
- **改善のためのフィードバックの取り方**: 作成したプロンプトの効果測定方法や、改善のためのフィードバックをどのように取り入れるかを説明します。
- **よくある間違いとその回避法**: プロンプト作成時によくある間違いや、それを回避するための方法を示します。

### あなたの記事内容を具体的にするための質問
1. 深津式のプロンプトテクニックに特有の特徴や要素は何ですか?
2. このテクニックが登場した背景にはどのような問題やニーズがありましたか?
3. 読者の中で特に意識している対象者(初心者、プロ向けなど)はいますか?記事を構成すると、深津式のプロンプトテクニックがより一層具体性を持って伝わりやすくなると思います。

のように返って来ます。

ここでのポイントは「あなたの記事内容を具体的にするための質問」として返って来ていることです。

つまり、この内容に答えることで、より洗練されたものになるようにAIが導いてくれるということになります。

例えば下記内容で質問に答えてみることにします。

1:ゴールは決まっているけれども、ある程度AIに柔軟性を与えながらAIと対話していくのが最大の特徴。七里式は成果物がはっきりしている時に有効なプロンプトで、シュンスケ式はゴールと成果物は決まっているけれど、経験がなかったり浅いのでそこにたどり着くまでの中間ステップがわからない時に有効なプロンプトですが、深津式はその中間地点にあるものだと思って下さい。
2:生成AIを正しく理解し、誰もがAIを使いこなせるようにと登場した背景があります。
3:初心者の方にもわかりやすく記事を仕上げたいです。

すると

あなたの提供してくれた情報を基に、深津式のプロンプトテクニックについての初心者向けの記事を書くための構成を以下に提案します。

### 記事構成案

#### はじめに
- **AIを使いこなすための武器**: 深津式プロンプトの基本的な紹介と、なぜこれがAIと対話する上で重要なのかを解説します。生成AIを効果的に活用するための一段階として、初心者でもアクセスしやすい方法であるということを強調します。

#### 深津式の特徴と他の手法との違い
- **柔軟性と対話性**: 深津式の最大の特徴である「柔軟性とAIとの対話」の重要性を具体的に説明します。他の手法(七里式やシュンスケ式)との違いを比較しながら、深津式がどのようにして過度な制約を避けつつ目的にたどり着くかを示します。

#### 深津式の基本ステップとアプローチ
- **ステップバイステップガイド**: 深津式を使ってプロンプトを作成するための具体的なステップを紹介します。例えば、「ゴールの明確化」「柔軟な問いかけ」「フィードバックの活用」などです。それぞれのステップを初心者向けに簡潔に説明し、実際に試してみたくなるような誘導を行います。

#### 実践例
- **成功事例の紹介**: 深津式を使用した具体例や事例を紹介し、その効果を具体的に示します。初めての方でも試しやすい、簡単な実践例をいくつか提供します。

#### より良いプロンプトのために
- **ヒントとコツ**: 初心者がプロンプトを作成する際によくあるミスを挙げ、それを回避するためのヒントやテクニックを伝授します。改善とフィードバックの取り方も説明します。
  
#### おわりに
- **まとめと次のステップ**: 記事の要点をまとめ、読者に対して次にどう行動するべきか、具体的なアクション(例えば、実際にプロンプトを作成してみる)を招くような内容で締めます。

### 追加のアドバイス
- 初心者にとって理解しやすく、専門用語は可能な限り避けるか、簡単な言葉での説明を添えてください。
- 見出しや小見出しを活用し、読みやすさにも配慮しましょう。
- イラストや図などを用いて視覚的に説明することも効果的です。

この構成で記事を書けば、深津式プロンプトテクニックの理解を初心者にとってより親しみやすいものにできると思います。

このようにAIから回答が吐き出されてきます。

このように深津式のProactive Promptingを使えば、AIが対話相手になってくれ、成果物に対しての相談に乗ってくれるようになります。

様々な角度から質問をしてもらえることで、より洗練されたものとして磨き上げていける・・・というわけです。

AIと向き合う上での基本的なスタンス

AIと向き合うスタンスは人それぞれだと思うのですがAIを使うときの基本的なスタンスとしては「指示が必要な優秀だが非常に新しい(記憶喪失の)従業員」として向き合うことが非常に大事です。

つまり、あなたがAIの上司として接することが必要になるということです。

ただ、役割を持たせることもできるので例えば

### 指示:
あなたは、〇〇についての専門家で、いつも多くの人に正しく〇〇を教えています。
そして、私はあなたの生徒の一人であり、以下の質問をさせてください。
### 質問:
(ここに質問を入力)

のような形で役割を与えて先生や上司のようにすることもできますが、AIと向き合う最初の時点では必ず上司であるというスタンスで接することが大事です(ちなみに上記のプロンプトはRole-Play Prompt(ロールプレイプロンプト)と呼ばれます)。

七里式?シュンスケ式?深津式?プロンプトの違いはスタンスの違いにある

たまに「いろんなプロンプトのテクニックがありますが、違いは何なのですか?」と質問されることもあります。

つまりは、どのようなケースでそれぞれのプロンプトを使えばいいのかわからないというわけですね。

日本で有名なプロンプトのテクニックといえば七里式、シュンスケ式、深津式辺りだと思うのですが、これらのプロンプトの違いは上司としてのスタンスの違いだったりします。

七里式はガッチガチのプロンプトです。徹底的にAIの動きを制御して求めている成果物を出力してもらうスタンスで利用すると効果を発揮します。

つまりは求めている成果物が決まっている場合、七里式のプロンプトで固めて出力すると一定の効果を得ることができます。

一方でシュンスケ式はゴールシークプロンプトが有名だと思うのですが、基本的なスタンスとしては、やりたいようにやれタイプです(笑)。ゴールシークプロンプトではAIにプロンプトまで考えさせてしまいますから。やることはゴールと成果物の指定のみです。

求めている成果物やゴールは決まっているけれども、その途中経過がよくわからない、経験がないので中間部分が抜けてしまっている。だから中間ステップまでも考えて、そして中間ステップまでのプロンプトもAIに組んでもらいたい。

そんな時に有効なプロンプティングテクニックになります。

また今回も解説した深津式ですが、これは適材適所で臨機応変に向き合うプロンプトになります。ある程度AIに自由度を与えて、方向性を指定しつつも、そこにたどり着くまでの過程はある程度AIの柔軟性に任せるというスタンスです。

つまりあなたの役割はこれねと言った形で、役割を与え、その上でAIに自由に動いてもらう・・・と言った形です。

だから、求めている成果物は決まっているけれども、何だかはっきりしない・・・ぼんやりしている時などに有効なプロンプトになります。

まとめ

今回は深津式のProactive Promptingについて簡単に解説しました。

使い方は簡単で「より良い結果のために情報が必要なら、AIから積極的に質問して下さい。」を加えるだけです。

この指示を加えると、AIは「質問してもいいんだ」と理解するので、より良いものになるようにどんどん質問してくれるようになります。

つまりは壁打ちの相手になってくれるようになります。

生成AIは「指示が必要な優秀だが非常に新しい(記憶喪失の)従業員」なので、基本的にこちらが指示をしないと動いてくれません。意見言ってもいいよと言わないと、意見も言ってもらえないのです。

だから指示を出す。はっきりと明確に、明朗にわかりやすく指示を出す。

するとそれに対してAIが動いてくれるわけです。

生成AIプロンプトデザイナー ヒロ


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