【JBS】読解力を高めるのにテレビ番組を活用してみる
ジブン株式会社ビジネススクール10月の3時限目は「(読解力+言語化力)×スピード=営業力」。
読解力、言語化力を高めるトレーニングとしてVoicyの聞いた話をサマライズするという方法が提唱されていました。
こちらのトレーニング、「テレビ」でやるのもアリだなあと思うのでその辺りについて書いてみます。
テレビ番組はネタの宝庫
過去記事も結構テレビを題材にしてまして、今年度出場させて頂いた「ジブン株式会社RADIO」企画でも、ドキュメンタリー番組を見て書いた記事をピックアップしてお話しております。
で、その中で対談相手の清乃さんから、おすすめの見方について聞かれた際「気になるセリフなどがあればメモをとってみると良い」と答えていたように思います。
テレビはリアルタイムで見ていると流れていってしまうので、最近は録画か、全録機に残ってるものをタイムシフト再生して、気になるところがあれば一時停止してメモとったり、巻き戻したりしています。
そうすると今回のスクールのトレーニングにも活用できるのです。
ちきりんさんが最近おススメのテレビ番組を紹介するコンテンツを出していることもあり、良いテレビ番組は思考のネタの宝庫だと感じます。
「経済」が発展を阻害している??
最近見た中で印象に残った番組は「Switchインタビュー」北野武さんと、素粒子物理学者・村山斉さんの対談回。
この中で北野さんが「映画の撮影方法」の話をします。
フィルムは化学反応で映像を示していくため「分子・原子」レベルで像を描いている。
一方現在主流のデジタルは「ドット」レベルで像を描いている。
これは現場の照明さんから見れば全然違い「デジタルはダメ」という人もいるそうです。
(ちなみに私は全然その違いが気になりません・・・)
これに対し村山さんが「最小限のコストで最大限の効果を得ようとするからそう(デジタルに)なっちゃうんですよね」と。
それに呼応するかのように北野さん「人間の進化とか文化を阻害するのは経済なんじゃないか」と返す。
村山さんも「まさに自分のやっている宇宙研究もそう。そんなことに予算つけてどうなるんだ、と言われる」と。
このやり取りに「あー、それなんかわかるかも」と思わず反応し、一時停止しメモを取り始めました。
一見すると、「最小のコストで最大限の効果を得る」ことができれば、分配できる富は増えるし、良いことなんじゃないかと思います。
が、ここで語られているのは、それによって「経済的でない」と見なされることは「やってはいけないこと」になってしまう。
でも「経済的にやってはいけない」=「無駄」なことのなかに、その後の進化につながる発見があるかもしれず、それを切り捨ててしまうことになり、結果そのコミュニティの進化が阻害されてしまうのでは、ということなのです。
事実、この対談の中で「恐竜の絶滅の原因を発見したのは、恐竜と別の研究をしていた学者」という話が出ており、「それってあなたの仕事とつながりあるの?」みたいな取り組みの中から、新たな発見が出てくることがあるのです。
経済性が発展の可能性を阻害しているのは、会社でも感じる
似たような話は、会社で過ごしている中でも感じるところです。
「困っている人(ペイン)が多い課題ではあるが、それに取り組んでも利益が上がらない」という事業案が出てきた時に、大抵「経済的でないからNG」となって始めることすらできない事があります。
もちろん株式会社は利益を上げる必要があり、慈善事業ではないので経済的であることは大事です。
ではあるものの始めてみることで「こうすると経済的になるかも」という方策が見えてくるケースがあるなど、大きな金脈が見つかることもありえます。
前回の記事でも引用した『エフェクチュエーション』でいえば・・・
趣味だったラフティングを起点にツアーガイドをしていたら、紆余曲折を経て「氷のホテル」という集客施設につながっていったという事例があります。
対談で挙がっていた「文化」についても無名な作家に「パトロン」がついて、やがて大成するというケースは枚挙にいとまがありません。
既存事業という「パトロン」がいるのだとすれば、無名な作家たる「新規事業」について最初から利益が見込めないからスタートさせない、という判断をしなくても良いのではないかと感じるところです。
このあたり、理論として整理されているのが『両利きの経営』ということなのですが、
長期的にオーナーが変わらない創業家経営の企業ならともかく、数年単位で経営トップが変わる組織だとなかなか難しいというのが、個人的な所感です。
この点、ジブン株式会社という立場に立ってみれば、経済的な事業(本業)をパトロンにして、「なんかそれ経済的に意味あるの?」みたいな案件を別途走らせることは、オーナーたるジブンの一存でできるので良いですね。
先述のRADIO企画の立案者である林さんが「一人両利きの経営」という考え方を打ち出していますが、まさに共感できる内容です。
掟破り(=変革)をするには信頼を得てから
話を『switchインタビュー』に戻すと、北野武という人物が様々な「掟破り」をしてきたという話題に。
これについて北野さんは「掟破りをする前にポジションを確立する必要がある」と述べています。
浅草演芸場イチの人気芸人というポジションを掟破りをせずに得たうえで、「それまでの芸の掟」を破っていく。
これはいわゆる「守・破・離」というやつだと思います。
そしてこれも会社員生活に通ずる話だなと感じます。
それまで会社で常識的だと思われていたことを変えるのに、実績を上げていない人がそう言ってもなかなか聴き耳を立ててもらえない。
逆に実績のある人であれば「この人がいうならついてみようか」となり得る(そうは言っても、抵抗する人もいるのは実情ですが)。
掟を破りたければ、まずは信頼を得る、そのための実績を積んでいく。
その過程は地味なものかもしれないですが、そこをすっ飛ばすと、結局事を成し得ない。そんなことをこの対談を聴いて想起しました。
ということで、今回読解力をつけるのにテレビ番組も活用できるという話を書いてみました。
ちなみに話の内容を、より正確にとらえたいときに使えるのは「字幕」コマンドです。
これは聴覚障がいを持つ方々向けに音声情報を文字にして提供する仕組みですが、映像ではなく文字に注目することで、会話が流れていきにくい効果もあるなと感じます。
(また、子どもなど周りの環境音がうるさいケースでも活用できますw)
もしよろしければ、皆さまも読解力強化の1ツールとしてテレビも活用してみてください!
もしサポートを頂けましたら、インプット(書籍、旅など)の原資として活用させていただきます!