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色褪せたいつかの江越のホームラン

#20

虎の申し子のような大賀という名が、
虎のロマン砲の魅力を秘めていた。
だからこそ、君は虎で覚醒すべきだった。
藤川球児は球児になるべく甲子園に出場し、
球界史上最高のクローザーになった。
會澤翼と伏見寅威はサッカーではなく、
ラグビーではなく、プロ野球選手になった。
澤野大地は棒高跳の日本記録保持者となり、

中村輪夢はBMXで東京五輪に出場した。
幼少時から家族の夢を託されて
背負い続けながら成し遂げた人生。
名前につきまとうプレッシャーと戦い、
苦労して打ち克ってきた人たちである。
その舞台に立っているだけですばらしい。
同じように虎党の夢を背負わされた君は、
ルーキー時代に4試合連続本塁打を放ち、
虎の将来の4番と勝手に決めつけられ、
ポテンシャルが高いゆえ、
チャンスを与えられるが一軍に定着できない。
代走や守備から打席が回ってきて、
空振り、空振り、ファウル、空振り、
バットに当たることなく打席を終える。
打球が前に飛ぶところを見ることはなかった。
守備の選手で終わる選手ではないと思うほど、
貴重な打席を直視することができなかった。
今年こそ、今年こそ、と、優勝を願うように
虎で覚醒を望んでも二度と見ることはない。

日本ハムに移籍して類い稀な足と肩で
君がいなくなることが怖いと気づいた、
いつかの江越のホームランは5年ぶりだった。
ヤクルトで打ちすぎたオマリーと、
オリックスで勝ちすぎた野田には嫉妬したが、
他球団で活躍されたら困るほど
虎党の心は狭くない。

今週の虎党の呟き😥

打たないと記事もいつかの記事になってしまう。


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