初心者がブロックチェーン学校で詳しく話を聞いてきた

 今回はタイトルそのまんま、今話題のブロックチェーンを教えるスクール:FLOCの体験セミナーに行って参りました。

 「ブロックチェーンって結局なに?」「どのように社会に影響してくるの?」

といった基礎的な疑問から解説し、素人目線からのスクールへの評価を書いていきたいと思います!

 ブロックチェーンがなんとなく気になっている方も、自分とは関係ないかなと思っている方にも、有益なまとめになっているのでぜひお読みください!


1. そもそもブロックチェーンって?

最近耳にする機会は増えてきた。 なんとなく新しい技術分野なんだな……

 ブロックチェーン(以下BCと略します)に対して、少し前までは僕はこの程度の認識でした。この記事を読んでくださった皆さんもほとんどがこれくらいの認識かと思います。

 しかし、BCは実はデータテクノロジー分野において非常に革新的なアイディアをもとにした技術なんです! 革新的なポイントは、2つ;

 ①データを公開し、多数で管理する    ②改ざんできない

 少しデータ管理に詳しい方ならわかると思うのですが、実はこの2つが両立することは今まであり得ませんでした。

 なぜなら、①はそのまま「自由に改ざんできる」ことに繋がってしまうから。Wikipediaを想像してもらうとわかりやすいですが、あのネット上の辞書は「誰にでも公開され、編集できる」というオープンな一方、故意かどうかに関わらず「間違った記述がなされてしまう」可能性もあります。

 したがって、今までのデータでは、貴重で大事なものほど少人数で、厳重に管理するのが当たり前でした。


 しかしBCは、逆転の発想で大きくその仕組みを変えたのです。 それが、

「みんなでしっかり監視し合えば、間違った行いはできなくなる!」

という発想。


 そもそもBCは「‘ブロック’=台帳、大理石の石板のイメージ」が「‘チェーン’=鎖」のように繋がって保存されています。

 この大理石は誰もが見れる広場に置いてあり、データが正しく刻まれているかユーザーが互いに確認し合うことで正当性が担保されるというわけです。’パノプティコンの塔‘に似た監視制度ですね。

 しかもこのように大勢で&分散して管理することで運営側の負担がかなり軽減される他、仮に一つの管理サーバーがダメになっても他のサーバーで補完できる = データが失われにくいという利点もあります。


 これに対し、②の改ざんできないという点にはもう一つ根拠があります:それが、‘チェーン’であることです。

 先程のブロック=大理石に新しいブロックを作って繋げていく時、鎖のように順序が作られることになります。もし一つのデータを改ざんしようとすると、そのデータがあるブロックを丸ごと改ざんする必要があるため、繋がった1つ前後の順序のブロックも改ざんしなくてはならないのです。

 各ブロック自体は1MB(=100万文字)ほどの情報を保存できますが、逆に100万文字ごと(今のビットコイン取引では約10分ごと)に新しいブロックが生まれますので、チェーンの中の一部分だけを改ざんすることは難しいということになるわけです。


 ちなみに、この新しいブロックを作る(=データを刻む)代表者はブロックごとに一般の中から選ばれます。 難解なパズルのようなもの(=‘ハッシュ関数’)の一番最初の正解者が任されるのですが、

 その報酬はなんと12.5BTC(ビットコイン)=1,125万円! 

 しかも、ブロックができる約10分毎に誰にでも等しくそのチャンスが訪れるようになっているんです。


 そんなチャンスを逃したくはありませんから、代表になれるような実力者は責任を持ってブロックを管理します。

 苦労して改ざんするより真面目にそのパズルに取り組んだほうが得だからこそ、信頼性を担保できるんですね。


2. ネット普及以来の衝撃!? ブロックチェーンで変わる未来

 これでBCがいかに信頼でき、話題になるほど画期的か理解してもらえたと思います。 次はそんな信頼が可能にする新たな社会のあり方を見ていきましょう。

 まずはお金。

 元々ビットコインのシステム用に開発されたように、BCはネット上でのお金の‘仮想的な’取引に信頼性を持たせます。取引履歴が改ざんされないのです。この信頼性に基づき、ネット上での取引が加速していきます。外国への送金も低コスト化されるなど、お金のデジタル化がますます進むと言われています。

 次にスマートコントラクト。

 ネット上のやり取りを信頼できるようになると、現在の複雑な契約書を簡潔にまとめ、一度の署名で済むようになります。 特に不動産の購入では書類を何枚も用意する必要があるのですが、ネット上でいつでも確認でき、それらを一度に処理できるようになるわけです。 すごく楽になりますね。

 他にも多くの例が挙げられますが、ちょうど先日新経連がこんな文書を出したので、確認してみてください ↓


 金融、契約、権利の管理といった日常生活に欠かせない部分が大きく簡略化されるとのことで、間違いなく社会の形を変えていくことでしょう。 新しい技術ですから、今後も様々な活用方法が見出されていくと予想できます。 期待が募りますね。


3. ブロックチェーンのデメリット

 そんな革新的なBCですが、デメリットもあります。

○時間あたりに取引できる量が比較的少ない

 先程説明した大理石(=ブロック)を作成する(時間的な)ペースに限りがあるので、多くの取引量をこなせないのが現状です。

 しかしこれを解決するため、一つのブロックから2つ以上のブロックを並列的に作るなどといった技術の開発が進められています。

○スケーラビリティ問題がある

 1つ目に近い問題です。実はインターネットの普及当初にも上がった問題で、普及に伴って取引量が爆発的に増えていくと処理しきれなくなるのではないかと危惧されています。

 こちらもBCを核にする産業では死活問題ですから、日々研究が行われています。

○関連法案が未整備である

 新しい技術には常に付き物な問題です。 しかしBCの場合は、大きく社会を変え、広く応用されていくことが予想されるためにより深い問題となってくることでしょう。


 いかがだったでしょうか。 前半2つの問題は技術的な問題で、エンジニアや研究者が解決してくれる日が来るかもしれません。

 しかし最後の問題は、私たち国民全員が注意関心を持っていかなければいけないところです。 そのためにも、もっとBCについて知っておきたいですね。 


4. それで、スクールを通うメリット・デメリットは?

 最後になりましたが、そんなBCをスクールで学ぶメリット・デメリットをご紹介します。

 今回伺ったのは、業界でも名高い

『FLOCブロックチェーン大学校』

です。 アメリカの本場:シリコンバレーでブロックチェーンを使ったプログラマーの校長を筆頭に、プロがわかりやすくBCについて解説してくれます。

 メリットだと感じたのは、

①1年間授業受け放題

 受講したコースの動画、実際の教室での講義が何度でも受けられ、早い人では半年で立派にスキルとして身につくと言います。

②コースが充実

 初心者向けに仕組みを解説する「ベーシックコース」、「ビジネスへの利用法を学ぶビジネスコース」、エンジニアになるための「エンジニアコース(プログラミング経験者向け)」、全くのプログラミング初心者向けの「プログラミング初心者コース」と目的ごとに学習できます。

③さらに卒業後の職業斡旋までサポート

 『FLOC agent』という転職支援エージェントが併設されているので、その後の就職までが安心です。


反面、デメリットに感じられたのが

①値段

 気になるお値段。一年契約ということで、額面が大きくなってしまいます。

ベーシックコース・ビジネスコースが約20万 / エンジニアコースが約40万円

ですが……初心者は必ずベーシックコースから学ぶことになるので、ビジネス利用を考える人も、プログラマーになりたい人もその分の20万円が上乗せでかかると考えましょう。


 新しいスキルをビジネスレベルにまで高めるなら、コストがかかるのは当然です。 とはいえ、学生の自分に出せる額ではありませんでしたが、転職やスキルアップを考えるビジネスマンの方々は、十分価値のあるスクールだ、という印象でした。

 現在プログラミングスクールが急増しているように、ブロックチェーンを扱うスクールもオンライン・オフライン問わず増えてくるでしょう。 自分に合ったスクールの利用が、いち早く社会の潮流に乗るためには必要になってくるのかもしれません。


 以上、『初心者がブロックチェーン学校で詳しく話を聞いてみた』でした!

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