『北九州市議海外視察訴訟判決』下 いしもと ひろふみ いしもと ひろふみ 『北九州市政を変える』 2025年1月5日 00:44 『どのような裁判だったのか?』 2018年6月から7月1日の6泊8日間、北九州市議8名(佐々木健五・自民党団長、村上幸一・自民党、浜口恒博・ハートフル、田中元・自民党、木畑広宣・公明党、渡辺徹・公明党、奥村祥子・自民党、森本由美・ハートフル)と北九州市行政職員2名、そしてJTB職員の引率のもと、スペイン・フィンランドの視察が行われました。しかし、視察時間は実質的には10時間で、観光案内や通訳による翻訳時間を除けば、見学は5時間程度しかなかったと言わざるを得ません。日中は飲酒や買い物を繰り返し、視察先が休日であることが分かっていながら訪問するなど、様々な問題点が浮き彫りになりました。そのため、この視察は観光目的の旅行に過ぎないとして、市民から住民監査請求が行われました。さらに、2019年1月には市民オンブズマン北九州が参加議員らに公金から支出された視察費用約800万円の返還を請求する訴訟を福岡地方裁判所に提訴した事件です。 この事件が一般に広く認知されるきっかけとなったのは、フジテレビの坂上忍の『金の事件簿』で、フジテレビのスタッフが同行取材を行い、その内容が北九州市民に明らかになったことです。取材映像を見る限り、誰が見ても観光旅行にしか見えませんでした。しかし、怒りの感情が冷静な判断を鈍らせてしまうのでしょうか?これほど多くの証拠が揃っているにもかかわらず、裁判官を説得できなかったことに対して、無念さを感じざるを得ません。『村上幸一市議の証人尋問』 村上幸一市議の証人尋問の際、原告側弁護団の5名が次々に尋問を行いましたが、その質問の的確さを欠いた繰り返しに驚かされました。原告弁護団が真剣に尋問を行うほど、その様子が怒りを超えて喜劇の舞台のように映ってしまうほどでした。最初から想定していた通り、村上市議は顧問弁護士と何度も想定問答を繰り返していたため、非常に冷静に尋問に答えていました。その結果、弁護団が攻め手を失い、尋問が空回りしているように見えました。まるで意味のない裁判のように感じられました。最後に、弁護団から決定的な尋問がありました。 『村上幸一議員、スペイン滞在中に・・行為を行いましたか?』『行っていません。』と、村上市議は否定しました。その時、村上幸一議員は心の中で自ら墓穴を掘ったと感じていたことでしょう。実際、私たちの調査では、市議の間で『・・行為があった』という事実は広く知られており、当然の真実として語られていました。私費と公費の区別ができない市議たちは、住民からの批判など何とも思わないのだろうと思いますこれが、市議会を構成している人たちの実態です。判決の焦点今回の判決の焦点は、『北九州市議海外視察旅行が単なる公費を無駄に使った海外観光旅行である』ことを立証することでした。もし市民が家族や個人旅行で海外に行く場合、当然、北九州市がその旅費や食事代、報酬などを公費で支出することはないでしょう。市議が行った場合のみ、これらの費用がすべて公費で支出されるという特権が与えられるのです。過去の慣習により、視察の目的も市議としての自覚もなく、与えられた特権を享受しているに過ぎません。議員生活最後の海外視察となった佐々木健五団長にとっては、長年務めた功労者として、市議団から報酬や無意味な海外視察旅行が贈られたのでしょう。しかし、視察から得られる有益な政策提案などは何も生まれなかったため、その後、北九州市議会では海外視察旅行が全面禁止となりました。それが、この事件から得られる唯一の教訓です。福岡高等裁判所の判決福岡高等裁判所では、『単なる観光と区別し難い面がある。公務中の飲食はモラルの問題であり、違法とは認められない』という判決が下されました。ならば、これらの市議たちはモラルを欠いた議員ということになります。北九州市議会を傍聴すれば、そこには『モラルを失った市議たちの集合体』が存在していると理解できるでしょう。北九州市民は、まさに不幸のどん底で生活しているような状況です。モラル・道徳心のない人が市議として相応しいはずがない。市議としての資格はない人である。視察報告書の問題点 北九州市議の視察報告書には、『視察で得た情報をどのように活用するか』についての記載が全くありません。また、具体的に誰からどのような情報を得たのか、その資料も記載されていないのです。市議の海外視察報告書のほとんどはコピペによるもので、報告書を書く能力に欠け、モラルを欠いた市議を選んだ住民にも問題があります。これでは、視察旅行ではなく実質的に観光旅行と言えるのではないでしょうか。通訳についても、会議通訳ではなく観光ガイド通訳を雇ったと思われる節があります。裁判官殿!通訳ガイド: "Tour Guide interpreting" / "Sightseeing Interpreting"会議通訳: "Conference Interpreting" / "Public Service interpreting"追伸 香川県議海外視察旅行の旅費返還訴訟において、高松地裁は『視察旅行は100%観光旅行であり、公費で支出された旅費は全額返還すべきである』と判決しました。この裁判官は検事出身で偏見のない裁判官でしたが、被告側が能力に欠けた弁護士を採用したことが敗因でした。 一方、北九州市議海外視察旅行の福岡高等地裁の判決については、行政訴訟では行政に有利な判決を下す偏見的な裁判官であったこと、そして被告側に経験豊富な優れた弁護士がついていたことが大きな要因でした。原告側のオンブズマン弁護団の戦略ミスが響いたのではないかと考えます。福岡県で行政訴訟に勝訴することは現実的に非常に難しいということが、今回の判決を通じて痛感されました。 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #税金の無駄遣い #高等裁判所 #北九州市議海外視察旅行