<2021年読んだ本より>PART2 児童書・絵本部門
2021年に読んだ 児童書・絵本 の中で、印象深かった10冊です。
1 はなの街オペラ 森川成美
最近、「素敵な表紙!!」と思う本によく出会う。(こんな本とか こんな本)
この本も、その絵やフォント・色あいが、大正時代の雰囲気を感じさせて好きな表紙のひとつ。
浅草オペラを舞台にした話。主人公のハナが、音楽を愛し、だんだん成長していく様子がいい。
「音楽(芸術)の力」も感じられた話。 7月 読書会6回目
2 哲夫の春休み 斎藤惇夫
中学生になる直前の春休み、一人で父の故郷に旅した哲夫は、不思議な体験をする。
この、「中学生になる直前の春休み」という設定が、「子どもから大人への入り口」ということで重要だったのだろう。なつかしさを感じたタイムファンタジー。
8月
3 素数ゼミのなぞ 吉村仁
「大発生するセミ」と「素数」。まったく何も関係ないと思われるこの二つが結びつく。
「へー」「ほー」「なんとすごい!」と 読みながら思わず声が出た本。
9・10月
4 きっちり・しとーるさん おのりえん
「私、自分の価値観でしか ものを見られなくなっているかも」
ほんわかほんわかした雰囲気の本なのに、私には、ぐさっとささったお話。【まいぶっく27】
5 さくら村はおおさわぎ 朽木 祥
「そうそう、大人にしてみればなんでもないことが、子どものころはこんな風に、大事件だったよなあ。」「何かが楽しみで 朝早く目が覚めるなんてことを しばらく忘れているなあ。」
などと、どきどきとわくわくが たくさんあった子ども時代を思い出した本。【まいぶっく23】
6 300年前から伝わるとびきりおいしいデザート
デザート(ブラックベリー・フール)を作っている様子を表した絵本。
ページをめくるごとに、時代が移り変わり、作る人も作り方も作る道具も変化する。
読むたびに新しい発見ができた一冊。
作り方の変化を楽しむのもよし、当時の社会情勢に思いをはせるのもよし。小さい子も 大人もいろいろな読み方ができるのではないだろうか。
読書会2回目
7 天と地の守り人 上橋菜穂子
途中までしか読んでいなかった「守り人」シリーズ。やっと2021年にすべて読むことができた。読んでいた3週間、私の頭の中はバルサやタンダやチャグムでいっぱいだった。
「天と地の守り人」は三部作。
タルシュ帝国の脅威がせまる。チャグムやバルサの奮闘により、新ヨゴ、ロタ、カンバルの三つの国が手を結ぶ。
「チャグム~、立派になったねえ」と 親戚のおばさんのような気持ちで涙する私だった。
8 黄色い夏の日 高殿方子
「古い洋館」「灰色の壁と緑の屋根」「庭には黄色いキンポウゲが咲く。」この設定だけで、なにか不思議なことがおこりそうな気がする。
「自分たちと同じ存在ではない」と、薄々わかりながら、不思議な少女に、心ひかれていく景介の あやうさと純粋さが ページをめくる手を加速させた一冊。
12月
9 伝説のエンドーくん まはら三桃
悩む大人たちに「そうそう、そういうことあるよね」と、うなずき、予想できなかった「エンドーくん」の正体に驚いた一冊。文庫版には単行本版にはない短編がのっていると知り、図書館にリクエストした。
4月 読書会2回目
10 天女銭湯 ペク・ヒナ
一度見たら忘れられないほど迫力のある絵(人形)だった。図書館で、ずっと貸し出し中でなかなか借りられなかったが、読んでみて納得。こりゃあ人気あるよ。
読書会1回目
2021年は、2度ほど図書館が閉館し、さびしく悲しい日々を送った。しかし、その期間を利用して、読みたかった「守り人シリーズ」と「こそあどの森シリーズ」を 全巻読めたのは 大きな収穫だった。
新しい本もたくさん読みたいし、昔読んだ本の再読もしたい。2022年も「次はどの本を読もうか?」と悩みそうだ。(嬉しい悩み)
<5日間だけ毎日note1/24~1/28>の 4日目