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無料記事vol.1 『固有色で悩む理由。固有色を理解する。』

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絵について

固有色で悩む理由。固有色を理解する。

( 2023・1・27 掲載 定期購読マガジン【 絵について表現について。】より)

雪が降ってもわくわくしない雪国育ちヒロです(雪がたくさん降る地方のことを雪国って言うよね?)

固有色について考えていて、考えるほど奥が深いと思いました。 色がなんで見えるかというと、物質によって光の反射の仕方が違うからで、そもそも光がないと色が見えないんですが、でも光の色によって物の見える色が変わるので、、、とか考えていて。

でもこの話ってもうちょっと基本的なことを理解していないとわからないので、そのへんの基本的な色の話を共有しておこうと思います。

定期的に「色をどうやって選んだらいいのかわからない」という質問をいただくので、何かしらヒントになればと思うのですが、言葉で何を理解したら「わかった」ことになるのか。

そういうことを考えてみようと思います。



▼2つ以上の面が同じ色になったらそれを中間、固有色とみなそう
 という考え方


色は「光の反射」の見え方の結果です。だから色のことを頭で理解するためには「光の反射」だと理解しないといけないのですが。

「ニュートラルな光」があたっている時に見える色を固有色と判断します。
またはそういう状況を推測して色を決めたり。「ニュートラルな光」というのはモチーフに「強い影響がない光」のことです。例えば真夏の直射日光ってすごく強くて光が当たっている面が白っぽく見えることがあると思います。そうなった時は光の影響が強すぎてモチーフがどんな色をしているのか正確に判断できません。

夕方の光は暖色に寄るのでモチーフは他の時間の太陽光より暖色に見えます。
「光には色」があって、その色がモチーフの見え方に影響しています。


だから固有色を考える時には「ちょうど良い光」があたっている時を考えます。ちょうど良いというのは「光が強すぎず弱すぎずモチーフの色がちょうど良く見えるくらい」ということです。


だから固有色というのは「この色のことです」と断定できないんだと思います。


前から言っているのですが、色の名前とは「範囲」と考えた方が良いです。赤色にもいろんな赤色があります。だから「ここからここまでを赤色とみなします」と考えた方が事実に側している。


で、ちょうど良く見える光のことをニュートラルな光と呼びますが、この光は「白い光」と呼ぶことが多いです。一番ニュートラルな光は「曇り空の日光」で、太陽光が雲に透過した時の光は反射していろんな方向から光がきます。そうするといろんな面に光が当たるので「モチーフの形が作る影(フォームシャドウ)」が無くなるので二つ以上の面が同じ色になります。そうするとそれが「中間の色」と判断できる。

(雲を透過した光がモチーフに当たる図解)

色というのは光によって変わるので「絶対的な色」という考え方をしない方がよくて、「相対的」ということを基本に考えた方が良いです。「二つ以上の面が同じ色になる」というのはまさに相対的な例で、それが中間の色なので固有色と「みなそう」ということです。

▼だからみんな固有色で悩みます!

長々と説明しましたが、これを理解できる人の方が少ないのでもっと日常的な言葉に置き換えるべきだと思います。でも固有色のことを考えたらこれだけ考えないといけない。それをあえて「感覚的な言葉」に置き換えてみます。


固有色を選ぶ時は、その色から「明るくも暗くもできる色」を選ぶべきです。

なぜなら固有色というのは、そこから影面と光面に別の色を置くから。だとしたらその固有色を暗くした色と明るくした色が必要になる。だから「中間の明度」だとそれが実現できます。

色を選ぶパネルはこのパネルが感覚的にわかりやすいです。白い枠でかこった部分が明度的、彩度的に中間の色です(色相によって中間が変わるので左右にずれることはありますがだいたいこれくらいの範囲)。

なので「固有色を選ぶ時」は

・絶対的な色はない
・明度、彩度的に中間の色を選ぶ

これが基本的な考え方なのかなと思います。


「絶対的な色が無い」からみんな固有色で悩みます。「これが正解です」という言い切りができない。なぜなら相対(場合によって変わる)だから。

でもどうやら多くの人が絶対的な答えを知りたがります。

自分は保険に入るべきなのか、家は買うべきなのか、健康のために食べた方が良いものはあるのか、どんな仕事が自分にあっているのか、、などなど。

でもよく考えるとこれらって「状況による」。

ずっと同じ絶対的な回答って無くて、その時々の状況から答えを導き出さないといけない。それは状況によって答えが変わる相対的な答えでしかありえないです。


だとしたら必要なのは「相対的に考える方法」です。相対的に考える方法はたぶん絶対的な方法があるので、今度そのことについて考えてみますね。


ただどうしてもその時々の条件を割り出してあてはめていかないといけない。だから自分の頭で考える必要は必ずあります。絶対的な答えを知ろうとしない態度が重要なんだと思います。 コストをかけないといけない。

それが前提にあるだけで少しはコストかける勇気が出る。前提って大事だから。

固有色を考えてたらだいぶ遠くまできましたが、いろんなことは繋がっているので、考えていくとおもしろいですよね。 もし固有色についてわからないことがあればコミュニティの掲示板に書いてみてくださいね。どんなことがわからないか気になるから。答えられるかは別ですがそれでも何かあれば。


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