チェイサーゲームWの感想(樹)ネタバレ含む
樹について考えたこと。
樹について
<大学時>
冬雨母から中国では同性愛は幸せになれないから冬雨と別れてほしいと言われる。
樹はきっと自分が憎まれてでも同性に戻らないようにあえて男という1番最悪な理由を選んで冬雨に告げたのだと思う。樹が先に冬雨にキスして告白して付き合って、今まで冬雨に恋愛経験がなかったとしたのなら、自分が巻き込んだって思ったのかもしれない。(私が男性としか付き合ったことのない子と付き合った時はずっとそう思ってた。)
だから樹は自分はずっと冬雨が好きで苦しくても、相手を泣かす嘘をついたとしても冬雨が幸せになるんだったら喜んで憎まれようって思ったのだと思う。
<冬雨との再会>
樹は一途に冬雨が好きで冬雨と別れた後もきっと誰とも付き合わず、ずっと冬雨を想っていた。お揃いのものイヤリング付けてるしね。
でも、そんな時に冬雨と再会する。
あんな振り方をしたのだからやっぱり、冬雨に憎まれて冷たくされても、本当はそうじゃないのにこれで良いんだと我慢し言わなかった。冬雨が既婚者でかつ子どもがいるってことは想像してなくて知った時は本当にショックだった。でも樹は冬雨が幸せだったらそれで良いとも思っていたと思う。
<自分に正直になると決めた時>
冬雨からキスされ、今幸せで自分のことを好きでなくなったはずの冬雨がなぜそんなことをするのか樹は混乱し、それでもやっぱり冬雨が大好きで冬雨が徐々に優しくなることが単純に嬉しかった。冬雨の娘の月ちゃんに対しても嫌がるどころか大好きな人の子どもだから憎いとも思わず、冬雨と同じように大切に思っていたと思う。
そして冬雨が自分と別れて苦しんだことを知った時、作中でもあるように『誰かを傷つけるとわかっていても求めずには居られなかった。たとえどんな罰を受けてもあなたと結ばれたかった。』ともう我慢しないって決めた。自分と付き合ったせいで冬雨が不幸になるならと、自分の気持ちに蓋をして身を引いた樹が周りとか関係なく、心から愛する人に正直になった。ずっと冬雨が好きだったと言いたかった。
<冬雨への想い>
関係を終わらせなきゃいけないって冬雨から言われた時、きっと樹はそうなるってわかっていたし、その時は身を引こうって、冬雨の幸せのために笑顔で背中を押そうと思っていたと思う。冬雨とまた想いが通じ合っただけでも樹にとっては奇跡でそれ以上のことは望まないとさえ思っていたのだと思う。
だから樹らしく優しく冬雨を送り出した。
切ないよね。本当に。
<再会までの間>
仕事を辞めたのは完全に冬雨との接点をなくすためなのではないかと思う。冬雨が自分の道を進むと覚悟したなら、自分も徹底的に冬雨との接点は無くそうと思ったのかもしれない。(けど電話番号までは消してないと思う…)
相変わらず冬雨が好きで、冬雨との思い出に浸りながら過ごしていそうだけど、でも大学の時に別れた時みたいな自己犠牲的な感覚で無くて本当に心から幸せになってほしいって思っていそう。