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HOLY NIGHTS 第37話「更に続く不思議な会話」(連続連続小説)

「・・・かれんさんに
抱かれるのはOK?」

「肉体的イミだけじゃなくて、
精神的にも、な。
かれんさんが
純を‘抱く’というのなら
男のライバルが一人
増えただけのことだ。
でも純がかれんさんを
守りたいとかいうのなら、
もう、オレの知っている
純の本質は全く
違うものになっている」

「・・・聖司との時、
そんなにイヤだった?」

「ああ。美少年相手に、
庇護欲たっぷりの純なんて、
もう、関わりたくないくらいだった。
それが女性バージョンで
かれんさんなら、
オレは・・・命より大切だと
思っている国沢純から手を引く。
脅迫じゃないが、
オレの生きてる意味は、
全くなくなる」

「でも、かれんさんに庇護される
国沢純は、スレスレOK、なわけ?」

「・・・おもしろくはないけど、
純のスタンスは変わってない。
だから、まぁ、多少の溝は
できるだろうが決定打にはならない、
と信じたい」

かなり無理をして、
理論付けようとしている
洋介を見て、
純は洋介が愛おしくて、また、
可哀想で、涙があふれてきた。

そして、洋介の体にすがりつくと、
グズグズ鼻をすする。

「なんで、浮気しようとしている
お前が泣くんだ?」

「洋介が優し過ぎるから・・・
いっそ良樹くらい潰しに
かかってきてくれた方が楽なのに・・・
洋介はいつもオレのために
自分の感情を封印する」

洋介は、純のグシャグシャ泣き顔を
両手に包みこんだ。

「・・・オレは、潰さなくても、
オレの元に帰ってくる
純が好きなんだ。
お前は自由なんだぜ、純。
オレへの感情で、
お前の好奇心に水を
さすようなことはしたくない。
オレは、ただ、純が必ず
戻って来ることを
信じている自分が好きなんだ。
片思いのナルシストだな」

洋介は、そっと純を抱き寄せる。
二人の長い夜が始まった。

              続

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