成果判断から施策提案までの流れ【初心者向け広告運用バイブル】
こんにちは!
千尋です。
広告運用者は、その名の通り広告を「運用」していき成果改善を図ります。
得られたデータを基に、成果判断→要因の特定→施策提案→施策実行→成果判断とPDCAを回していくのです。
今回は、成果判断~施策提案までについて整理していきたいと思います。
では本題です。
成果判断
A社の運用型広告について考えます。
A社広告の実績👇
=========================================
配信中の広告の予算・KPIは以下の通りです。
予算:¥5,000,000/月
KPI :CPA¥11,000
今月及び前月の配信実績より以下のデータが得られました。
=========================================
上記を踏まえ、成果判断を行っていきます。
【目標に対する着地】
当月は予算に対して99.7%で着地、
目標比ではCPA113%と目標未達です。
【前月との比較】
得られたデータから増減率を算出すると上記のようになります。
Cost:100%(おおよそ変化なし)
CVs:80%(減少)
CPA:125%(上昇)
👇の図にそれぞれ当てはめると、当月は成果悪化と判断できます。
こちらの図については過去の記事をご確認ください。
前後比成果判断について詳しく記載しています。
要因の特定
成果判断の結果、当月の配信結果は目標未達・成果悪化と判断できました。
次にその要因の特定を試みます。
CV、CPAを分解し、成果悪化の要因となった指標を特定します。
こちらの図については過去の記事をご確認ください。
指標の分解について詳しく記載しています。
▼CVの分解
・CVは前月比80%に減少
・IMP×CTR×CVRは前月比80%に減少
・IMPは125%に増加しているものの、CTRが80%に低下、CVRが80%に低下していることにより、CVは前月比80%に減少
▼CPAの分解
・CPAは前月比125%に上昇
・CPC/CTRは前月比125%に上昇
・CPCは100%と増減無しだったが、CTRが80%に低下していることによりCPAは前月比125%に上昇
上記を踏まえると成果悪化の要因として下記の指標の動きが挙げられます。
CTR:低下・・・①
CVR:低下・・・②
また、その他の大きい指標の動きとして以下が確認できました。
IMP:増加・・・③
①~③を踏まえ成果悪化の要因(事象)を考えます。
※本来は①~③に加えその他のデータも考慮して考えます。
※要因を100%特定することは難しい(≒不可能)ため、最も影響が大きかった要因について確度の高い仮説を建てるイメージです。
→建てた仮説に矛盾が無いか検証が必要
①~③が同時に発生する可能性の高い要因として以下が挙げられます。
配信する面を増やした(デバイス追加、配信プレースメント追加など)
配信するユーザーを増やした(ターゲティング拡大、KW追加など)
候補に挙がった要因の中からその他のデータや、当月に実施した施策などを考慮し悪化要因の仮説を建てます。
今回は以下の状況を仮定します。
=================================
Google検索広告においてRSAを配信
アセットの最大化は実現できていない(広告見出し10コ、説明文3コが入稿済み)
当月に複数のKW追加を行った。
=================================
よって、成果悪化の要因を👇の可能性が高いと考えられます。
当月は前月に比べ、CTR低下・CVR低下が大きく影響し成果悪化となった。
また、IMP増加も確認することができた。
上記の要因として当月に行ったKW追加が要因と考えられる。
施策提案
仮説を建てた要因を基に施策提案を行います。
今回は2通りの施策を考えたいと思います。
▼施策1:要因対抗施策
KW追加によって、IMP増加・CTR低下・CVR低下が起きた場合のメカニズムは👇の可能性が高いです。
KW追加によってモチベーションの低いユーザー(CTR・CVRが低い)に配信が行われた。
IMPは、既存KW分+追加KW分で増加
CTR・CVRは、モチベーションの低いユーザーの低CTR・低CVRが全体に影響し低下
よってKW精査を行い、KWの停止・入札調整を施策として提案します。
成果が悪いKWの停止・入札抑制によってCTR・CVRの底上げを図ります。
※特にコストしてしまっているKW(一定期間でCVs0件かつCostが多くでている)については積極的に停止対象とします。
▼施策2:CTR・CVR引き上げ施策
低下したCTR・CVRを上昇させるためKWとは別角度で施策を考えます。
なかでも今回はアセットの最大化(特に広告見出し・説明文)を施策として提案します。
アセットの最大化によって、(1)品質スコアの改善、(2)広告文とLPと関連性の向上を図り、CTR・CVRの引き上げを狙います。
実際に追加するアセットを考える際は、次のことを意識します。
LP記載内容や商材の特徴でアセットに追加されていないテキストは無いか
CV獲得が多いクエリの文言でアセットに追加されていないテキストは無いか
まとめ
今回は得られたデータを基に成果判断~施策提案までの流れについてお話しました。
仮のデータと仮定を用いて話を進めてきたため簡素な内容となりましたが、おおまかな流れは他メニューや多媒体でも共通します。
■流れ
※CPC課金
成果判断:Cost、CV、CPA
影響の大きかった指標の特定:IMP、CTR、CPC、CVR
成果の要因を仮説立てる:可能性があるものは全て列挙
3に矛盾が無いか検証→要因の特定:3の候補を精査
要因に対し効果的な施策立案:多角的に考える
施策の提案
他の記事はこちら
------------
ここまで読んでいただきありがとうございました。
♡を押してくださると通知が来るので、読んでいただいていることがリアルタイムに分かりとても嬉しく励みになります!!
ではまた次回✋