8年前の今日
14:45
自分は6年生担任で、体育館で卒業式の練習をしていた。その時、いつもの緊急地震速報が鳴ったのだが、地震がきたためしがなかったので、まったく信頼していなかった。
でもその時は違った。
体育館の上にある可動式のバスケットゴールが左右に大きく揺れている。
体育館の重いピアノが動いている。それを音楽の教員が押さえている。
パイプいすの中にもぐった子どもたちの泣き声が聞こえる。
すぐに校庭へ避難するという指示を出したのだが、校庭近くにあるプールから、揺れのせいで水があふれている。
寒い日で、余震が続いているということもあり、子どもたちは教員のつきそいのもと集団下校をした 。家に親のいない子は残留したたため、私の帰る時刻は9:00を過ぎた。
職員室で待機している間、津波にのまれている町の映像を見た。ミニチュアの町に水があふれ、車がそれを避けて走っていたのが、その水に飲み込まれていく。
隣でそれを見ていた教員は声を出して泣いていた。
私は、それを見ながら、9・11を思い出していた。現実なのに現実でない感じ。実感の伴わない現実。
ただただ、この感じは忘れないようにしようと心に決めた。
毎年必ずこの日にはその感じを思い出すようにしている。
それが私の3・11である。
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