江戸の大風
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江戸名所道化尽くし、新シ橋の大風 by 歌川広景。
我々はテレビで天気図を見ながら、台風が来たな、進路はどっちだ、と天上から見下ろす感じで眺めていますが、江戸時代はたぶんそういう感覚ではなくて、雲行きが怪しいとか、だんだん雨脚が強くなってきたとか、生ぬるい風が強くなってきたという、地上で感じるものだったのではないかと想像します。
風に飛ばされる紙や、土手の柳の枝のなびく形など、こういうところに浮世絵の格好良さがありますね。川の奥の方(遠近法の消失点)に向かって風が吹いているのが格好良さの秘密かもしれません。
本日2024-08-16、非常に強い台風が来ているようです。関東東北方面のみなさま、お気を付けください。