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美術館散歩 #14 エミール・ガレ展

没後120周年を記念するエミール・ガレ展に行ってきました。
国内の個人コレクター所蔵の未公開作品などを中心に、ガラスの天才と呼ばれたガレの足跡を追う展示となっています。

残念ながら展示作品は撮影禁止でしたので、画像は全てネットで拾ったものです。

エミール・ガレ

ガレの生きた19世紀のフランスでは、工芸作品は絵画や彫刻よりも格下と見なされ、サロンに出品することすら許されていませんでした。
そのような状況の中で、ガレはガラス、陶器、家具などに芸術性の高い作品を発表し続け、時代に風穴を開けて行きました。

植物学者でもあったガレは植物のリアルな造形を取り入れた作品が多く残されています。

花器(プリムラ)

ガレには「もの言うガラス」という連作があり、作品と照応する文学作品の一節を刻んだものも残されています。

脚付杯(昆虫)
底面にはシェークスピアの「真夏の夜の夢」の一節が刻まれている

また、ガレは社会に対する問題意識も高い人で、オスマントルコによるアルメニア人の大量虐殺に抗議する銘文を刻んだ家具などを発表しています。

さて、会場の松濤美術館ですが、なかなかシックな建物です。
設計は白井晟一研究所、区立の美術館としては標準単価のほぼ倍の予算で建てられたそうです。


入り口を入ったロビーにある丸窓


中央は吹き抜けになっていて、地階に噴水。
それが囲まれた窓に反射しています。

以上、最後までお読み頂き、ありがとうございました。
渋谷区松濤美術館で6月9日まで。

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