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米を喰え!<パックご飯をトレジャーハントする> (12)ライケット 『青天の霹靂』

1.ライケット『青天の霹靂』のスペック

価格:単品@148円、3パックバンドル428円 @142.7円
容量:180g
製造:株式会社たかの 新潟県小千石市
販売:株式会社ライケット 青森市
商品特長:青森の新品種ブランド米
加熱時間:レンジの場合、1食分500w・600wで約2分

青森県産の新品種ブランド米「青天の霹靂」を原料とする商品。某大手スーパーチェーンでの単品価格が148円、3パックバンドルだと428円で1個あたり142.7円、その@価格差は5.3円。結構ハイクラスなPricingである。

同品種の開発の経緯などは上記公式サイトをご覧いただくとして、概略を記すと、デビューは2015年、県産業技術センターが約10年の歳月を費やして生まれた。それまで青森県の代表的品種は「つがるロマン」や「まっしぐら」だったという。品種交配の詳細は「青森のうまいものたち」に詳しい。

製造元は新潟県小千石市の株式会社たかの

同社は「包装切餅・無菌米飯パック・冷凍食品・麺類などの製造販売、食料品・雑酒の小売り、レストラン・飲食業」にたずさわる食品関連企業である。製造の工程を見ると蒸気炊飯ということが解る。

次に販社の株式会社ライケットは、本社は青森市八戸市、元は南部食糧事業協同組合で、農協系の企業である。資本金は一億円とデカイ。

同社は、植物自身が根から分泌する81種類の有機酸「植酸」を活かした農法のお米が売りという。「植酸栽培とは、有機酸により健康的な「土」を育て、植物の生育に適正な環境を作り、植物自身が本来持つ成長力や免疫力を高めながら栽培する農法」とのこと。(同社公式サイトに拠る)

さて、レンチン、どうか?

2.適度な艶、潤い。結構な粘り感がただよう外観。

レンチン後の表情は、ごはん粒表面にテカリと潤いを感じさせる湿り気がある。保水膜の形成も十分という風に見える。

当該商品は、レンチン時間に珍しく700wの場合が記載されていたので、1回目を700w1分40秒で、2回目を500w2分で調理してみた。

試食1回目
レンチン作法に珍しく700w1分40秒があったのでそれで実施。
試食2回目
こちらは500w2分で実施

当然というべきか、レンジのW数と時間では大きな差はないようだ。

試食1回目のシャリ切り。混ぜる際に結構粘り気がある。
700w1分40秒で実施。
試食2回目のシャリ切りでも同様。
500w2分で実施。

箸でひっくり返しても、グッと粘りが絡んでくる。相当な粘りと思いますよ、これは。原料米のアミロースとアミロペクチンの割合が気になるところだ。

3.第一義は粘りと硬さ。物理的食味が横溢する一膳。

喰ってみる。硬めの歯触り、文句なし

一括表示に、「加熱時間をのばすと、ごはんがやわかめに仕上がります」と重ねて注記があるとおり、品種の特性として硬めの仕上がりなのだろう。

他のパックごはんの表示を改めて見たが、加熱上の怪我への注意はあっても、ここまで表記しているものは無かった。(ちなみにバイアスが掛かってはいけないので、食べる前は公式サイトの特に食味の釣書は見ないことにしている)

mogumoguすると、さらに粘る、粘る、粘る。このごはんの第一義は「硬さ」と「粘り」である。このネバっ気は、今まで喰った中でもトップクラスではなかろうか。餅みたいというと大げさか、この粘り気はイイ。アミロペクチンの含有比が相対的に多い品種なのかと思ったが。

ここで改めて『青天の霹靂』のサイトを覗く。釣書を見る

粘りとキレのバランスが、新しい
「青天の霹靂」は粒がやや大きめのしっかりしたお米です。ほどよいツヤと、やわらかな白さ。炊き上がりからしばらく保温していても、つぶれることのない適度なかたさがあります。食べごたえがあって、しかも、重すぎない。粘りとキレのバランスがいい。上品な甘みの残る味わいです。

おかずを選ばない頼もしさ
食材豊かな青森で誕生した「青天の霹靂」は海のもの、山のもの、里のもの、どんな食材とも相性がよく、おかずを選ばない頼もしさがあります。旬の焼き魚、新鮮な魚介類、季節の野菜、肉。合わせる料理を考えるだけできっと楽しくなります。ごはんのおいしさ、楽しさを実感していただけるお米です。

公式サイト http://seitennohekireki.jp/about.html#back1

風味とすれば、素直過ぎるくらいに素直な感じ、どんな食材にも合うというのは解る。重すぎず、粘りとキレのバランスとは、まさにその通り。『青天の霹靂』に感じるのは、その歯触りの硬さと咀嚼した後の粘り、これが醍醐味ではないだろうか、ということ。

『青天の霹靂』に関するサイトを見てみると、お酒でいう”上立香”とでもいうか、食べる前の湯気の香りに甘味を感じるとの評言もあったが、私の嗅覚の弱さか、それは余り感じなかった。

しかし、歯応えと粘りの強さは釣書どおりであった。価格相応の良さがある。硬い飯じゃないとイヤだという人は、この飯に止まれ。


(了)


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