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米を喰え!<パックご飯をトレジャーハントする> (19)サトウのごはん 『宮城県産 ひとめぼれ』
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1.サトウのごはん 『宮城県産 ひとめぼれ』 のスペック
価格:3パックバンドル376円、@125円
容量:200g
製造・販売:サトウ食品株式会社
商品特長:宮城県産「ひとめぼれ」使用、厚釜炊き
加熱時間:レンジの場合、1食分500w・600wで2分
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宮城県産の「ひとめぼれ」はよく知られた品種である。
「初星」と「コシヒカリ」の交配により誕生した品種で、1991年に登場して以来、宮城県の米といえば「ひとめぼれ」を連想するほどの存在となっている。作付けは全国的に広がっており、品種別国内生産量は第2位と宮城米マーケティング推進機構サイトにはある。
上記公式サイトに記載された「ひとめぼれ」の食味の特徴を要約すると、
①親であるコシヒカリの食味の良さを受け継ぎ、甘味、粘り、口当たりのバランスが絶妙で、どんな料理にも合わせやすい。
②程良い粘りで、あらゆる年代の消費者に食べやすい。
とされている(この部分、バイアスが掛からぬように1回目の試食後にサイトを閲覧して引用)。
製造・販売はサトウ食品株式会社で、説明は不要ざんしょう。
サトウ食品サイトの商品説明では「コシヒカリの子で冷めても味の低下が少ないお米です」とあり、また宮城米マーケティング推進機構サイトには「宮城の主要品種として、大手量販店での家庭用米やコンビニエンスストアなどの業務用米として幅広く販売されています。」という説明が為されている。
つまり冷めて水分が飛ぶことによる「老化」(αデンプンのβ化)現象の影響が少ない品種ということなのだろう。だからこそ、コンビニなどの業務米に適しているために全国的に栽培が広がったものと思われる。
というわけで、『ひとめぼれ』に一目惚れ、なるか?
2.香り、粒揃い、色艶も問題なし。レベル高し。
蓋をむしり取って、立ち上る湯気。いい香り。
私が収集できた銘柄に限るが、改めてパックごはん一覧表を眺めると、「サトウのごはん」は原料米以外の添加物は一切入っていない。それゆえか、添加物を使ったアイテムでたまに出逢う香気は感じられない。
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粒ぞろいも問題なし。原料米の等級についての記載はないが、粒ひとつひとつがキレイに整っていて、@125円というUpperクラスのQualityがあると思う。保水膜、粘り気は薄い感じで、粒の輪郭はクッキリとしている。
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炊き上がりの香りも良いし、粒ぞろいで破砕したものがほとんど混じっていない、艶やかさは多少大人しいものの、瑕疵は一切ない。宮城県産米の代表ブランドとして、その暖簾に恥じない品と言えそう。
3.歯応えは柔め。モチモチした感触と素直な味で、業務米に最適という話に納得。
mogumoguしてみたのだが、ハードコア飯派としては、硬さが少々弱い。
どちらかというと、硬めのギチギチした軋轢ある歯応えとは違って、ネッチョリとしたモチモチさが歯に絡みつくような物理的食感と言えようか。
味わいにしても、極めて素直な味で尖った部分を感じない。良い意味でアヴェレージかつスタンダードな米なのだと思った。
逆にいうと、そういう持ち味だからこそ、最大公約数の購入者に満足感を覚えさせることができるわけで、大手量販店の家庭用米やコンビニエンスストアなどの業務用米として採用されるのはよく解るなあ。
甘味、粘り、口当たりのバランスが絶妙で、どんな料理にも合わせやすい。
程良い粘りで、あらゆる年代の消費者に食べやすい。
という公式サイトの釣書は正しいと思う。
というわけで、MiddleからUpperにかけてのプライスゾーンから一品選ぶとすれば、本品は質の高さに加えて量目も200gと多いので、選択肢としては狙い目のひとつである。
(了)