福岡県酒造組合の新聞広告(1)
2005年12月26日に西日本新聞に掲載された、福岡県酒造組合さんの全面広告です。
タイトルにある「博多焼酎」という言葉。これは本文にもありますが、1975年に山陽新幹線の岡山〜博多間が開通した際、福岡県観光協会から「県特産観光土産品」に指定されたことから「博多焼酎」という愛称を冠したもの。
この広告は、”博多焼酎とは何ぞや”から始まって、福岡県産の焼酎の歴史や風土、商品特長などがコンパクトにまとめられています。
ところで、北九州市出身の一庶民の感覚として、47年前の新幹線延伸で大きな影響が出たと思うことが二つあります。
●ひとつが、博多の観光土産として辛子めんたいの人気が高まり、価格が上がることで地元民の食卓にはちょいと縁遠いものになったこと。
めんたいもピンキリで量販店で売ってる1パック200〜300円というのもありますけどね。質の高いものは日常食としてはそうそう買えない。世帯年収が高い方は別ですが。
●もうひとつは、旧国鉄本社をはじめ多くの企業が、新幹線と福岡空港のWアクセスで利便性が高い福岡市に移ってしまったこと。
それだけ北九州市側から見ると、空洞化してしまったというわけです。新幹線延伸は福岡市の市勢と人口増加が一気に拡大し、その分北九州市が沈下する契機となりました。
この広告を見ていると、故郷のことをついつい思い出してしまうのです。
(了)