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米を喰え!<パックご飯をトレジャーハントする> (17)ドリームズファーム『ふっくらごはん』

1.ドリームズファーム『ふっくらごはん』 のスペック

価格:3パックバンドル200円 @66.7円 (地場大手スーパー)
容量:180g
製造・販売:農業生産法人(有)ドリームズファーム 山形県鶴岡市
商品特長:特記なし
加熱時間:レンジの場合、1食分500w・600wで約2分

製造・販売の「有限会社ドリームズファーム」について事前の知識はまったく無かった。どんな企業なのか?

公式サイトによれば、1991年に資本金300万円で創業、1993年にライスセンターが完成、1996年には資本金3,000万円に増資(内、出資農家20戸)と急成長し、同じ年に無菌米飯工場が完成してパックごはん業界への参入を果たしたようである。

営業品目としては、山形県産米「低農薬つや姫」「JAS認証有機栽培尾浦米こしひかり」「尾浦米減農薬はえぬき」などの白米や玄米の販売、それら山形産米を使用したパックごはん「美味かめし」シリーズ、漬物などの農産物加工品などを主としている。米については自社栽培も行っている。

2015年には「山形県ベストアグリ賞」を受賞しているのも注目される。同賞の主旨は「地域の環境を生かした優れた経営及び農村生活を実践している先駆的な農業者」を表彰するもので、地元でも評価の高い企業のようだ。

そういった企業ポリシーの一端を感じさせるのが、徹底した放射線検査である。

公式サイトに曰く、「口から体内に入る食品として、ドリームズファームは、安全安心な食を提供したいです!!放射線は一切、目には見えません。味もしません。匂いもしません。私たちには、放射線が入っている食品なのか、どうかは、わかりません。だからこそ当社ではしっかりと検査を行い、その結果をここに公表いたします。」

私は一消費者として、その姿勢を支持する。

というわけで本品だが、公式サイトの商品紹介には記載されていない廉価版商材。某大手電器店の食品売場で180g×3で238円(@79.3円)で売っていたもの。

ちなみに、一昨日ディスカウント系全国大手スーパーで入手した同社の『山形のおいしい水で炊き上げました ごはん』が200g×3で183円(@61.0円)であった。単価としては私が集めた36アイテム中、最低価格の商材となる。

公式サイトにあるECでの価格は、ブランド米や地場米産ブレンド商材だけが記載されていて、私が買ったノンブランドの2品は無い。

1〜4は、公式サイトのEC直販価格。
5〜6は、電器量販店およびディスカント系スーパーでの店頭価格。

そこで、公式のECと流通で流れているものとの違いはあるが、参考までに@単価を算出してみた。本品の価格帯はLowerに属する。

ドリームズファーム社の商品では「美味かめし」シリーズが気になるところではあるが、本品はどうだろ?

2.粒立ちは良。テカリと潤いは十分か。

本品の炊飯方法については公式サイトに記述がなく、炊きなのか蒸しなのか不明。ガス直火炊きについては、全国でサトウ食品と全農ラドファの2社だけという話なので、当該商品は高圧蒸気炊飯と思われる。

シャリ切り前のごはん粒表面は、そこそこの輝きと潤いが感じられる。ごはん粒を眺めると、破断した粒がそんなには目立ってないので、質はまずまずのようだ。

試食1回目
試食2回目

ノンブランドの廉売品であり、原料米については不明。

1回目のシャリ切りした後に混ぜたところ、底にある一部のごはんが水に浸ったようにややベチャ飯気味であった。2回目の際に注意してひっくり返したがそんなことはなく、個体差かも知れない。

試食1回目シャリ切り後
試食2回目シャリ切り後

ところで試食1回目ではそんなに感じなかったのだが、2回目では炊き上がりの香りに仄かながら甘酸っぱい香気を感じた。一括表示にpH調整剤と明記されているので、それが為であろうか。

ph調整剤については、その効能として「ご飯の風味、白度を上げる」「時間経過によるご飯の劣化を抑える」といったことが挙げられるそうだが、どの程度作用しているのか。

ただ下記の一覧をご覧になって解るとおり、低価格帯の商材だからph調整剤や酸味料が入っている、というわけではない。100円超えのMiddleからUpperにかけての商品に入っている場合もあるので、各社の製品化に対する考えや事情があるのだろう。

2022年6月25日時点での仕様や価格

3.ちょっと柔い。私的には、可も無く不可も無く。

mogumoguしてみたが、まずごはんが柔らかい。個人的にはもう少し歯応えが欲しいところである。

1回目の試食の際、家で炊いている『夢つくし』の冷や飯が冷蔵庫に残っていたのでレンチンして、合わせて喰ってみた。本品とは真逆に、『夢つくし』はレンチンでさらに硬い仕上がりとなって、噛み応えは十分過ぎるほど。やはりハードコアじゃないとダメだと、己が嗜好を実感。

本品は逆に、ソフトタイプの炊き具合がお好きな方にはオススメである。

口に含んでの味わいだが、これも価格相応というか、味の総体としての印象は”可も無く不可も無く”。あえて本品をChoiceするとしたら、値頃感がその理由となりそうだ。

といろいろ書いてみたが、私としてはドリームズファームさんの『美味かめし』シリーズが気になって仕方がないのである。


(了)

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