インド日記7「インドのお母さん」
今日はインドの家庭でやっている料理教室へ、早速お宅訪問。インドの上流家庭って感じの凄く素敵な家。
今日はベジ料理を学ぶことになっている。先生は笑顔が素敵な元気な女性。凄く優しい英語で話してくれる。とは言え、僕らのヒアリング力は個人差はあれど、たかが知れている。
そこで、この旅のリーダー、25歳キラキラ女子の古賀さんが大活躍する。古賀さんは謙遜しながらも完璧な通訳をしてくれる。一同古賀さんに大感謝。
今日のメニューは、
・チャパティ
・パラーター
・豆腐のベジカレー
・ダルスープ
・サブジ
早速、お母さんが手際よく作っていく。
先生の事を僕が「お母さん」と呼び始めた事がきっかけで、我々の中で、先生の呼び名はお母さんで定着した。ここから、しきりに「お母さん!」という声が飛び交う事となる。
チャパティとパラーターという、インドのパン的なものを作る時に「あなたやりなさい」とお母さんに手を引かれたため、はりきってチャレンジ。
これまで数々の粉物(パスタ生地やピザ生地など)を扱ってきた僕は、ここぞとばかりに存分に腕を振るう。
スムーズに生地を練り、綿棒で丸く伸ばす、フライパンで仮焼き、直火で焦げ目を付けていく。
すると、お母さんは、形も、膨らみ具合も、焼き加減も全てが「ヴェリーナイス!!!」を連発。「完璧よ!あなたには教える事はないわ」的な事を多分言われた。インドへ来てこんなに褒めてもらえるなんて..たまらなく嬉しかった。先生に一人前認定された僕は、チャパティ作りを任され、仲間たちに伝授していく。料理をやっていて本当に良かった。
お母さんに対して、僕はガンガン日本語で話しかけ、質問したが、お母さんはすぐに理解して答えてくれる。パッションが国境を越えた。
そして、全部で40分くらいして出来上がったメニューがこれ。
全部めちゃくちゃ美味い。ベジ料理を学ぶ機会はなかなかないので、良い経験を積めた。日本に帰ってからも必ず作ると、お母さんに伝えた。
食事の後は、お母さんとトークタイム。スパイスの事について、買う時のコツ、デリーには気をつけなさいという話を沢山聞けた。
帰りはお母さんの、おそらく召使い的な、幼い子にスーパーを案内してもらった。これがカースト制度なのか。
スーパーマーケットを2店ハシゴし、沢山スパイスを買い込んだ。悩んだ物はとにかく買った。買わずに後悔より、買って後悔だ。
その後、歩いてホテルへ戻り、プールサイドで日記を書いた。
この日のディナーは、旅の仲間達が全員集合する。ムンバイで有名なカイバルという北インド料理レストランへ行く。MさんもBさんも、お母さんもオススメするので間違いない店だ。
店に着き注文したのは、蟹のラッサム、タンドリーチキン、タンドリーラムチョップ、バターチキンカレー、ニハリ、ブラックダールのカレー、ラム他。
蟹のラッサムは、韓国の海鮮チゲのような味で甘く、魚介の出汁がしっかりと効いている。好みだ..うめぇ。タンドリーチキンとラムは当然半端なく美味い。冷めてなければもっと美味かっただろうに..バターチキンは、バターや生クリームの存在を感じさせないタイプのセッティングで、普通に鶏肉の旨味が凝縮されたチキンカレーだった。これは美味い。今の所この旅のベストオブカレー。ニハリもまた鶏の旨味が前面に出ていて、その旨味にびっくりした。西宮さんが「鶏白湯ぽい」と連呼していたが、確かにその通りの味だった。鶏肉が骨ごとトロトロになるまで煮込まれていたので、鶏白湯同様の効果が出ていたのだろう。ここのカレーは普遍的に美味い。
楽しい食事は続き、誕生日が近かった、Mさんのサプライズお祝いをやった。Mさん嬉しそうにしてた。Mさんの魅力は、普段は割とキツい表情をしているが、急にクシャッとピュアなキラキラ笑顔になる時だ。これはモテるだろうに。
この食事では、Mさんと沢山喋れた。僕らの旅のテーマが「モダンインディアン」である事や、インドでの風変わりな生活を話した。デリーで絶対行ったほうが良いお店も教えてもらい、その店でチャットマサラをそのまま持ってきてくれと注文してみてという使命を与えられた。舐めるだけで、驚くほど美味いミックススパイスらしい。
会は終始盛り上がり、明日デリーに向かう僕らはレストランを後にした。
これにてムンバイのラストナイトは終了だ。ムンバイ、最初は汚ねぇ所だなぁと思ったけど、とても良いところだった。機会があれば人生であと一度くらいは来ても良いかも。
さぁ、明日は会う人会う人からことごとく最低評価、悪魔の街(勝手に読んでるだけ)首都デリーへと向かう。デリーでは何が待ち受けているのか、期待は膨らむばかりである。
ここまで読んでくれて本当にありがとうございます!