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ノンバイアス採用を日本に広める会社の採用責任者が語る「なぜ、今、ハイヤールー」〜採用を通じて実現したいこと〜
2025年2月6日に資金調達を発表したハイヤールーは、一緒に事業の拡大を支えてくれるメンバーを募集しています。なぜ、ハイヤールーは資金調達したのか。どんな世界を作りたいのか。なぜ、今ハイヤールーという舞台が面白いのか。
シリーズ「なぜ、今、ハイヤールー」では、職種や立場の異なる人からハイヤールーで働く魅力についてお届けします。今回は、採用責任者の玉田です。採用活動に変革を起こすサービスを提供する会社自身は、どのような採用活動を行うのか。玉田がかける思いをお伝えします。
玉田さんのこれまでのキャリアやハイヤールーへの入社動機はWantedlyから。
— 玉田さんは現在の採用市場をどのように捉えているでしょうか?
今の世の中では、「転職エージェント」や「スカウト媒体」を使った転職活動は当たり前です。しかし、これらの転職のスタイルが主流になるにつれて、より重視されるようになってきたのは「職務経歴書」の存在です。どれだけ書面上に“ピカピカ”と言われるような学歴や名前が知られた会社名が書けるかが重要になってきてしまったことも事実です。そして、それらの企業名でスカウトを打ってしまう会社があることも事実です。
エンジニアであれば業務で取り組んだ内容を発信し、社外での登壇の実績や技術ブログなどの記録としてアピール材料にすることもできます。一方で、このようなアピール材料を得られるのは、業務で取り組んだ内容を外部で発信することを良しとする企業に所属している場合に限られます。
また企業によっては、所属するエンジニアが職務経歴書に書いて評価されやすいような成果を出しやすい企業もあれば、守秘義務や仕事の内容的に職務経歴書に書ける成果が無いような企業もあります。
能力も意欲もあるのに、職務経歴書にかけるような成果を発揮しづらい環境に置かれている人たちのスキルを正確に把握し、適切なチャンスを与えられるような世界にすることも採用責任者として実現しなければいけないことだと考えます。
— その世界の実現こそがハイヤールーの事業ですね。
そうです。ハイヤールーのミッションは「Japan as No.1, again.日本をもう一度、「モノづくり」で一番へ。」です。エンジニアのスキルが適切に評価される世界を実現するためにも、コーディングテストという手段は有効です。
職務経歴書が重視されているといっている一方、職務経歴書に書いてあることが本当かどうかもわからないのが難しいところです。長年採用活動をしていると、実在しない資格の記載に出会うことだってあります(笑)職務経歴書重視が進みすぎて、経歴自体をハックしようとする動きがあるのも事実なんです。
採用する側も正当に評価することが求められますし、正当に評価された人たちで、日本をもう一度世界ナンバーワンにするための土台を作るためにも、ハイヤールーとして貢献したいのです。
— そのような志しのサービスを持つ会社として、自社の採用のポリシー、大切にしていることはありますか?
例えば、ハイヤールーではできる限り採用におけるバイアスをなくす取り組みをしています。面接においては、事前に候補者の方の職務経歴書を読み込むのが当たり前とされています。しかし、ハイアールーは、候補者の方に背景も説明した上で、職務経歴書を事前に見ないことを明言しています。
できるだけ、「〇〇社にいたから」「〇〇大学卒業だから」といった思い込みを持たないで選考を行います。
また、こちらは賛否あると思いますが、年収情報も面接官には開示せずに採用選考を進めています。年収情報によって「年収がこれくらいならば、〇〇の経験はしているだろう」という先入観も生まれてしまいます。こういったバイアスを極力排除することで、これまでの成果は「本人の成果」なのか、「チームや会社の成果なのか」を見極めやすくなる効果を感じています。
その他、書類選考の考え方も少し異なります。エンジニアとしての学習歴がない方や、海外在住で、日本では正社員雇用できないなどの条件から大きく外れた方は見送ることもありますが、スクール等に通っていてエンジニアとしての就業経験がない方は、書類では落さないよう心がけています。
そのおかげでたくさん応募をいただいているので、全員に会えていないのが心苦しいところではありますが、全社員で十五人程度、うちエンジニアは6名の会社に対して、多数のご応募をいたただいていると思います。
できるだけ多くの方とお会いできる機会を設けるためにも、自社製品のコーディング試験を取り入れた選考フローも用意しています。「職務経歴書だけで判断していたらお見送りだったかもしれない」なんて言いたくないんです。
結果的に、ハイヤールーで活躍している人の中には、キャリアチェンジをしてエンジニアになったメンバーや、業務としてプログラムを書くのはハイヤールーが初めてという人もいます。
— 玉田さんが、ハイヤールーの採用責任者として、今後実現していきたいことがあれば教えてください。
ちゃんと個人のコンピテンシーを評価できる世の中にしたいと考えています。
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成果に至るプロセスの考え方には、上記の図のようなものがあります。
どんなに「志向性」「パーソナリーティー」「能力」が備わり、モチベーション高く活動できるコンピテンシーの備わった人だとしても、そこで良い「運」と「環境」に巡り会えなければ成果にはつながらないのです。
この「運」と「環境」はメンバー個人の力ではどうにも変えられないことも多いのが現実です。私自身も、前職のような大きく有名な会社にいた時には、良い「運」や「チャンス」「環境」に恵まれていることを実感していました。
特にWebサービス系の企業は、仕事の成果を公表することも推奨され、発信する人こそ評価されるような文化を基礎としている傾向があるので、「運」や「チャンス」に恵まれる傾向はどんどん強まっていくのです。
全てのエンジニアがこんなに恵まれた環境で仕事をしているかというと、そうではない企業も多いのではないかと思っています。誠実な人ほど、職務経歴書には何も書きません。そんな実力をお持ちの方が構造的に評価されない世界を変えたい。
だからこそ、ハイヤールーはまず自社から進んで、コンピテンシーが評価される会社にいていきたいと考えています。そのためには、今、この成長著しい時にこそ、一緒にサービス作りに取り組んでほしいのです。
— 玉田さん、ありがとうございました!