ホラー劇『ヒョウとして』 【脚本書いてみた】 1999文字 | 2024.8.6 第二幕 加筆
第一幕
野山の奥の、その向こう。
そうです。そのあたりです。
声が聞こえてくるはずです。
[兄]
あの日は、急に激しい雹が降ってきて
痛くて寒くて…なぁ?
[弟]
そっだよぉ
驚いたなんてもんじゃねぇ
だってぇ
つい、じっぷん前まで「あっつい!溶けちまう!」って、みんな言ってたんだもんな
[兄]
お前、よりによってヒョウ柄のタンクトップしか着てなかったっけ
はははは
雹にどこもかしこもやられて、血が出たりして。参ったよな
[弟]
イヤな奴だな、お前
オレが血