今欲しいNurse With Wound
情報の小出しもできないくらい進みが悪い我がNWW研究。もうただの物欲リストだけど、こうして記事にした。過去に手放したもの多し。この10年くらいで中古市場も変わった。とにかく高いし数が少ない。
スティーヴン・ステイプルトン曰く「真のファースト・アルバム」な『Homotopy To Marie』の92年再発CD。ジャケットがオリジナルから、ジュリー・クルーズがデヴィット・リンチのプロデュースで作ったアルバムのオマージュに差し替えられ、リンチの映画と並べて再生してくれといわんばかり。本CDは筆者の初NWWであり、それなりに思い入れもあるにもかかわらず、ずっと前に売ってしまって以降は中古でもそうそう見かけなくなり、結局手に入らないままなのだ。
3曲目にボーナストラックとして「Astral Dustbin Dirge」が入っているのだが、トラック分けにミスがあり、「2曲目の途中から」3曲目が始まる。
125枚中98枚が売りに出された二大超限定アイテムの一つ。姉妹関係にある『Silver Bromide』は化学薬品が裏テーマで、一枚ずつ手貼りのコラージュ部分にも薬品が使われているせいでニオイが強烈らしい。『Xerography』はまだその種のフェティシズムが薄めとはいえ、過去のアートワークのネガをふんだんに使ったジャケットは後にも先にも、そう類を見ない。音楽自体もCD化されていないため、もう少し振り返られてほしいアルバムだ。
85年の『Sylvie And Babs』以来となる、モンド・ラウンジ路線がコンセプトな名作。2010年に少部プレスされたLP盤はエッチング入りのナイスな仕上がりなので、ブツとして持っておきたい。まずはシングルカットされた『Bacteria Magnet』と一緒に並べよう。
物販限定のCDrシリーズ。本作は新聞記事の切り抜きが1部ずつ貼り付けられている。何気ない新聞の一片が新しい意味を獲得して(あるいは放棄され)、音楽への窓となる不思議がNWWの魅力なり。タイトルはブローティガンだ。
ここからは要望。
Whitehouseとのスプリット、というかスティーヴン・ステイプルトンとウィリアム・ベネットがスタジオ作業で録音した素材を、それぞれエディットして収録したコラボレート・アルバム。89年にスティーヴンが勝手にリミックスした上で再発したため、ウィリアムとの関係は少しだけギクシャクした。些事の域を出るものではないが、それっきり共同作業の機会がないのも確かであり、ここらで再び合流してくれたっていいはずだ。個人的な希望としては、UDから出たオリジナルの音源と、「現在の」彼らがエディットした新バージョンを収録した2枚組が望ましい。Diter Promotionsあたりに提案してみようかな?
友人のバンドSpasmとのスプリット12インチ。「Creakiness 」はロードランナーなどのおもちゃの音がふんだんに使われたNWW流トイポップで、ピエール・バスティアンさえお固く聞こえてしまう。当時発行されていたチラシでは本曲の録音に使用するおもちゃの募集を呼びかけており、なかなかにコンセプチュアルな一曲だった。日本的な旋律が飛び出してくるのも不思議で、本作のデモテイクや素材の断片などがあれば、まとめて一枚のCDにしてほしいところだ。一応2012年には『Echo Poem Sequence』シリーズのVol.1とVol.3をボーナストラックにしたCDがリリースされている。
Automating BOX (未発売)
オートマティック・ライティング(自動筆記)をもじったオートメイティング=自動交尾=マスターベーションというローラン・トポル的ユーモアを名に関する企画。そもそもはコンピレーションに提供した曲をまとめたもので、これまでに3枚とデジタルが1枚出ていた。数年前に未発表含めた音源をまとめた5枚組CDボックスが出ると告知されていたが、今のところ音沙汰はない。