プロジェクト管理 リスク対応のまとめ
リスクの国語的な意味は、「危険」「危険度」「予想したとおりにうまくいかない可能性」「失敗したり損をしたりする危険」です。
プロジェクト管理では、リスク=不確実性としてとらえます。
リスク(不確実)に対して、どのように対応するか、決める活動です。
一般的には、選択肢は、以下の4つです。
リスクの回避(破棄)
リスクの軽減(低減)
リスクの転嫁(移転、共有)
リスクの需要(保有、容認)
※ リスク増加という概念もあります。
それぞれについて詳しく解説します。
リスク回避(破棄)
リスク回避は、リスクが生じる要因そのものを排除することを指します。また、リスク破棄とも呼ばれます。
例えば、ある地域で洪水のリスクが高いと判断された場合、その地域に建設予定の工場を別の安全な場所に建てることでリスクを回避します。つまり、洪水が起こる可能性のある地域にビジネスを進めること自体を避けることです。
リスク軽減(低減)
リスク軽減(低減)は、リスクの発生可能性を減らしたり、もしくはリスクが実現した場合の影響を軽減するための対策を取ることを指します。
例えば、自然災害による停電のリスクを軽減するために、バックアップ電源や発電機を導入することが考えられます。これにより、停電が発生した場合でもビジネスの継続が可能となります。
リスク転嫁(移転、共有)
リスク転嫁は、リスクを組織外に移すことを指します。
また、リスク移転、リスク共有とも呼ばれます。典型的な例は、保険への加入です。また、業務を専門家にアウトソースすることもリスク転嫁の一例です。
例えば、ビジネスオーナーが契約によって保険会社と契約し、自社の資産や財産に対する損害を保険会社に転嫁することがあります。これにより、万一の損害が発生した場合には保険会社が補償することになります。
リスク受容(保有、容認)
リスク受容は、特に対策を講じずにリスクを受け入れることを意味します。
リスクが受け入れ可能な範囲内であると判断された場合や、現実的な対策がないためにやむを得ず受け入れる場合に選択される選択肢です。
例えば、新しい製品を市場に投入する際には、競合他社による類似製品の登場や需要の変動などのリスクを予測しながらも、それを受けてビジネスを進めることを選択することがあります。リスクを受け入れる理由は、競争力や成果への期待がリスクを上回ると判断されるからです。
リスク対応は、費用対効果を考え、回避一択ではなく、軽減、転嫁、受容を選択できるようになると、無駄なコストが減らせますね。
メンタルが弱ってくると、需要知っていたリスクも、転嫁を検討したり、軽減、回避したくなります。
合理的な判断をもとに行動するためにもリスク管理表を付けて、決めたリスク対応を残しておくことは重要ですね。
その時、決めた理由も書いておけると、時間がたち、リスク評価が変わったときの対応変更の要否を判断する助けになります。
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