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伝説のバンドの後ろ姿をずっと見ていた話


ザ・ストリート・スライダーズ@武道館
2023年5月3日(水)今日という日を待っていたかのような快晴

武道館ってこんなに入るんだっけ?と思わせるほど、人があふれた開場前の九段下。

この日までスライダーズの曲を聴くのはもちろん、You Tubeで昔のライブをみて相当気合いをいれてきた。

だがその2時間後には、そんな気合いはあっという間に吹っ飛び、その存在感に度肝を抜かれ、ギャンギャンにときめいた40女がここに爆誕することなど思いもよらなかった。


ザ・ストリート・スライダーズとは


興奮のまま書き出してしまったので、ここで「ザ・ストリート・スライダーズて何?」という方に向けて、 簡単ではありますがプロフィールを記させていただきます。


The Street Sliders(ザ・ストリート・スライダーズ)

村越弘明(HARRY) Vo,G
土屋公平(蘭丸) G,Vo
市川洋二(JAMES) Bass,Vo
鈴木将雄(ZUZU) Dr


THE STREET SLIDERS(ザ・ストリート・スライダーズ)は、日本のロックバンド。 1980年結成。アマチュア時代はリトル・ストーンズと称されて人気を得る。 1983年にEPIC・ソニーからレコード・デビュー。 スライダーズは自らのロックン・ロールにこだわり最後まで貫き通したバンドであり、 その人気はファンのみならず多くのアーティストやミュージシャンからも支持を得て日本のロックシーンの絶対的存在となった。 2000年に解散。

Wikipedia

そして今年、2023年はデビュー40周年を迎える。


そして、幕はあがった


今回のライブは、ファンの皆さまやスタッフさんからの 「もう一度スライダーズのライブを観たい」という熱い思いが届いて実現したとのこと。

「ザ・ストリート・スライダーズ」として4人が22年ぶりに集結するということもあって、 開催が発表されるやいなや、チケットは即完売となった。 (我が家は旦那が取ってくれたのだが、先行発売は落選。次に発売された「ステージ後方席チケット」をようやく入手できた)


なにせ、始まる前からの熱気が圧倒的だった。

開演前のアナウンスの時点で大拍手・大歓声。
「本日は、ザ・ストリート……」の時点でお姉さんの声が聞こえなくなり、 私は一緒にワーワー言いながらも、すでに鳥肌を立てていた。


私たちは、先ほども記したステージ後方席。
基本的にはメンバー皆さまの背中を右後ろからみる状態だが、それはそれで貴重な経験。 なにより……ステージが近い!!!


客電が落ちて、さらに客席のボルテージが上がる。
メンバーがステージに出てくると、もうその日のクライマックスかというほどの絶叫にちかい歓声! 武道館が揺れた瞬間だった。


この時、本当に声出しOKになっていて良かったと、心から思う。
だって無理だもん。拍手だけでスライダーズを迎えるなんて。



私は完全に「No music, No life」型なので、いろいろなライブに行っているほうだと思う。
ステージもないような小さなライブハウスからアリーナやフェスまで、一応すべて経験はした。


けれど、こんなにもお客さんの「待ちに待ってた感」がものすごいのは、これまでないのでは……と、思ってしまう。

すべてのジャンルのライブに行ったわけじゃないので、完全に「感想」でしかない。でも、そこにいるお客さん、いやスタッフさん含めたひとりひとりの思いが伝わってくるようで……

1曲目がはじまる前から、泣けてしまった。



色鮮やかな照明の中で、最高にイカしたロックンロールバンドのライブが、いよいよ始まったのだ。


「かっこいい」しか浮かばないんだ


実は、生のHARRYさんを観るのはこれで4回目。
なのに、この日が一番ときめいていた。

HARRYさんの一挙手一投足に思わず「かっこいい」と漏れてしまうのだが、 隣の旦那の方が気持ちの入った「かっこいい」を漏らしていたのを、忘れずに記しておこう。



「なにをやってもさまになる」人って、全人類のなかで一握りほどいると思うんだけど、 まちがいなくHARRYさんはそのうちのひとりだ。(旦那と私調べ)


スライダーズがバリバリ時代、私がもしギター小僧だったら「HARRYになる!!」と思ったに違いない。
そのくらい、ひとつひとつのギターの所作(という言葉が合っているかはわからない)が、かっこよすぎるのだ。

そして「やっぱりHARRYにはなれない」と、大人になって痛感するんだろう。

憧れはやっぱり憧れで、手が届かない。
HARRYさんは、そんな人なんだ。


あまりに「かっこいい」しか言葉が浮かばないので、辞書をひいてみる。

かっこ‐い・い【かっこ▽好い】

読み方:かっこいい

[形]《「かっこ」は「かっこう格好)」の音変化見栄えがしたり、態度行動さわやかだったりして心ひかれる、という気持ちで使う語。すばらしい。「彼の髪形は—・い」「—・い生き方」⇔かっこ悪い

デジタル大辞泉

「心ひかれる」まさにこれだ!!!

この日は、本当に心ひかれまくっていた。
ザ・ストリート・スライダーズに。
リアルタイムを知らない私が、心からときめいていた。(3度目)


夢のあと、だけどその先も続く


当時はアンコールをしないで有名だったそうだが、この日は2曲応えてくださった。

最後の曲が終わってからも、帰るのが名残惜しそうなメンバー。
全方角にぎっしり入ったお客さんの大歓声に、手を挙げて応えてくれる。
もちろん、後ろの私たちにも。


楽器だけが残ったステージには、まだライトがあたっていた。
BGMも流れていた。客電はついていない。

通常、終演の場合は客電がついてアナウンスが流れる。が、それがない。

お客さんはみな「もしかしたら、もう1回……?」を期待していたと思う。
旦那も私も手拍子しながら、「お願い!出てきて!」と願っていた。


……その時、ステージを隠すように四方の垂れ幕が突然降りた。


うわぁぁぁ!!!!!!!

本日2度目の武道館の揺れ。地鳴りのような大歓声があがる。


そこには
「ザ・ストリート・スライダーズ 秋・ツアーやるぜィ!」
との最強メッセージが!


最後の演出まで、すべてがスライダーズだった。



この日の公演名は「Hello!」


背中越しに聞いた、HARRYさんからのこの言葉。
今度は正面から聞きたいんだ。

その可能性があるという事実だけで、この先もがんばれる。
最後じゃない。この意味をかみしめて。



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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