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造形教室ギャラリー:::トロフィー(こども)

あけましておめでとうございます。ごぶさたしております。今年もT-BOX造形教室をどうぞよろしくお願いいたします。
T-BOX造形教室より生徒さんの作品を紹介いたします。今回は「トロフィーを作ろう」と題して、それぞれが何かを讃えるトロフィーを作る課題を設定してみました!

課題サンプル

今回の課題サンプルを見てみましょう。私、ひらしまゆかと、夫、てつや先生による課題サンプルはこちらです。

左:ゆか先生 右:てつや先生

私は全ネコたち垂涎のネコを讃えるネコトロフィーとかなり具象なトロフィーになったので、てつや先生はあえての「なんだかわからないけどかっこいいかたち」でバランスをとってくれました。サンプル作りのキモは、お子たちがサンプルを見たときに「ふーん、要は自由ってことね」と思ってもらえるかというあたりでしょうか。

まずは各々スケッチブックを引っ張り出して、どんなトロフィーを作ろうかスケッチします。構想がまとまったお子たちから順に材料が配られました。今回の材料は木材の板です。パーツを板から切り出す前に、どうやって木取りをすれば無駄なくパーツが取れるか考えます。パーツを切り出したあと、残った木材を見てみると、おもしろいカタチをしているのです!使えないかな?と提案してみます。するとお子たちのトロフィーづくりも動きだしました。組みあがったカタチに絵の具で彩色したり、教室にある材料をくっつけたり。工夫を凝らした作品が続々と仕上がりました。
さっそく完成した作品を観ていきましょう。
(写真はクリックして大きく見ることができます。)

ハルくん 1年生

1年生のハルくん、「バナナはこの向きで」とおしえてくれます。学年が上がってくると、「どうやってこの向きで立てるかがわからないから、わかる向きでつけちゃおう」と妥協してしまうこともあります。それが無いのが1年生のいいところ。そして「じゃあ一緒に考えよう」というのがT-BOX流であり「先生の正しい利用方法」です。無事にこだわりの角度でバナナが固定されました。バナナの角度、やっぱりコレが最高ですね。

ハルくん

ヒマリちゃん 2年生

最近バスケットボールに忙しくなったヒマリちゃん。それでもスケジュールを調整しては参加してくれています。作りたい気持ちを充電して教室に来るのか、最近集中力がすごいです。トロフィーのトップにある丸いパーツはバスケットボールをイメージしているのでしょうか・・・何度も集中して塗りなおし、最後まで頑張る様子が頼もしいです。今後の作品も楽しみ。

ヒマリちゃん

ガクくん 3年生

王冠がかわいい魚のトロフィーです。魚のカタチ、王冠のカタチと糸のこ盤できっちり切り抜けていて感心しました。T-BOXの糸のこ盤はなかなか思う通りにいかない難関なのですが、がんばりました。土台のカタチも糸のこ盤で切り抜いて、波を思わせますね。端材も海中の景色として大事に使っています。

ガクくん

コウくん 4年生

コウくんは刀と鞘、飾り台を作りました。刀は傷のある表面を活かして絵の具で刃文が表現されています。柄にも毛糸を巻いてそれらしく。刀の鍔もついています。刀の長さピッタリの鞘はダンボールであつらえて、高さを出した飾り台に乗せました。かっこいい作品になりました。

コウくん
コウくん

シオリちゃん 3年生

シオリちゃんは配られた木材の他に、教室の自由に使える材料の引き出しからいろいろ見つけてくっつけていますね。T-BOXの正しい利用方法です。ウミガメの甲羅がシーグラスを組み合わせて表現されていたり海底の景色もガラスや貝でまとめています。海底とウミガメをつなぐパーツにもご注目。夜空に浮かぶ満月がきれいな色合いで表現されています。土台から少しずらした縦の木材が作品のアクセントになっていますね。

シオリちゃん

レンくん 3年生

THE 肉、なレンくんのトロフィー。台座も「肉」の字になっているのが見逃せません。ステーキの鉄板に大きなお肉(資料はサーロインステーキを見ました)と、付け合わせのポテトやにんじんと食欲を誘います。下に控えるナイフとフォークがいますぐ食べたい気持ちにさせます。この作品を皮切りに、レンくんのお肉作品が続くのでした・・・。

レンくん

ジョウくん 5年生

バレーボールに励むジョウくんのトロフィーは、バレーボールが掲げられています。そのほかのパーツはすべて違った表現がされていて見応えがあります。特にバレーボールと台座をつなぐパーツには絵の具の色と色の境目にスッと塗らないところを残していて絵の具使いのテクニックが感じられます。象徴的な羽根を広げたようなパーツもかっこいいですね。

ジョウくん

イチカちゃん 5年生

こちらは鍔のつかない短刀。柄と鞘に千代紙を使っているので、とてもきれいですね。短刀は反りがほとんどないのが特徴的ですが、刃のカタチも短刀の印象を捉えているのではないでしょうか。こちらも飾り台に乗せて完成です。飾り台も柄や鞘の千代紙同様華やかな雰囲気です。

イチカちゃん
イチカちゃん

サキちゃん 4年生

サキちゃんの作品は、ベースとなるパーツは花や葉っぱなどを切り抜いたあとの端材です。貼り付けた花などの凸部分と、端材に残る切り抜かれた凹部分が作品を華やかに見せてくれています。透かしになっているので空間的にもおもしろい見え方をしています。色使いもきれいで木材の断面は色を変えたりして色のハーモニーが心地よい作品です。

サキちゃん
サキちゃん

リンちゃん 6年生

リンちゃんのトロフィーがなぜ刃物かというと、お父さんが鍛冶屋さんで世界中で愛されている個性的な刃物を作っているからです。お父さんの作品はインスタグラムで拝見することができるのですが、このリンちゃんの刃物がお父さんの作品そのものです。鍛冶屋さんは英語でBlacksmithと言うんだよと私たちはリンちゃんに教わりました。お父さんへのリスペクトを感じるトロフィーですね。

リンちゃん

マドカちゃん(N) 5年生

マドカちゃんは、てつや先生の課題サンプルような「かっこよく見えるカタチ」に挑戦してくれました。まずその心意気がうれしいです。出来上がったカタチにフォークや玉ッコロなど教室にある材料がつきました。裏面には月を思わせる黄色い丸が描かれていて、ひっくり返すと絵の具で描かれた丸と同じような大きさの玉ッコロがぶら下がっています。私は「月、捕まえちゃったかな・・・」と想像しました。不思議な魅力のある作品です。

マドカちゃん(N)
マドカちゃん(N)

ニナちゃん 4年生

ニナちゃんはT-BOXにあるものがたくさん盛り込まれたトロフィーになりました。T-BOX賞のトロフィーみたいですね。ハサミを糸のこ盤で切り抜くのは難しかったと思います。切り抜く難しさと、細くなりすぎない配慮をしたライン取りの難しさがあるのではないでしょうか。糸のこ盤は難しかったけど、絵の具の表現でバッチリ挽回しました。トロフィーの主役にふさわしいハサミになりました。後ろから見たときも楽しめる作品です。

ニナちゃん
ニナちゃん

マドカちゃん(S) 5年生

こちらのマドカちゃんはトロフィーを2つ作りました。ひとつは釣りが好きなお父さんに。もう一つはバレエの先生であるお母さんに。どちらも主役のパーツは針金で浮かせて、その前後に景色を作り、作品に奥行ができました。台座にも紙で小魚や音符をあしらい、愛情たっぷりの作品になりました。

マドカちゃん(S)
マドカちゃん(S)
マドカちゃん(S)
マドカちゃん(S)

フウカちゃん 4年生

台座と立ち上がった背景はホタテ貝が開いたカタチになっていて、その中に世界が詰め込まれています。メリハリのある色使いが心地よい作品です。本物のホタテ貝のそばに置かれた標識はどこかの国の言葉のような線が描かれていて意外とこれがアクセントになっていますね。物語を想像したくなるキッカケになりそうです。

フウカちゃん

ユイちゃん 6年生

シンプルで静かな作品ですが、チューリップの花びらを3枚のパーツに分けて木取りしたことで見応えのある作品になりました。T-BOXのクセあり糸のこ盤で茎の細いパーツを切り出すのが大変だったかな。台座に大きな木のカタマリを選んだのも効いていますね。

ユイちゃん

カズマくん 3年生

野球好きのカズマくん。バットを平べったい板からとったパーツで表現するため、カンナをつかって角を落としました。台座は野球ボール、飾り台に貼り付けられた小さなパーツは野球のホームベースたちではないでしょうか。野球愛を感じる作品です。

カズマくん

ホナツちゃん 5年生

ホナツちゃんのトロフィーの中央のパーツは教室にあったラップの芯でしょうか。そびえたつ塔のテッペンに王冠があります。塔の上部が黒いので王冠の黄色が映えます。ホナツちゃんも切り抜いた端材を面白く利用しています。端材のリズミカルが断面や針金で浮かせたパーツで楽しい雰囲気ですがどこか優しさを感じる作品です。

ホナツちゃん
ホナツちゃん

まとめ

駆け足でご紹介いたしましたトロフィー作品、いかがでしたでしょうか。
T-BOX造形教室こどもの部には制作課題がありますが、出来上がる作品は十人十色。それぞれが向かう方向で作品がより良くなるよう応援しています。トロフィー作品も生徒さんそれぞれの心の中をすこーし垣間見れたような気分でいます。これをお読みの皆さんは、ご自分だったら何を讃えるどんなトロフィーを作りたいですか?

T-BOX造形教室について

T-BOX造形教室ではこどもの部、一般の部ともに生徒さんを募集しています。こどもの部は図工が好きなお子さんの好きを増幅させてあげられたらいいなと思っています。一般の部は、絵を描くひとからシルバーアクセサリーをつくるひとまで、いろんなことができます。町の工作室としてのご利用も歓迎です。ぜひお問い合わせください。

それでは、今年もT-BOX造形教室で生まれる作品たちをお届けできるようがんばります~(ほんとかな。。。)。お楽しみに。
T-BOX造形教室の生徒さん、今年もたくさん作りましょう!ではでは。


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