
いまむかし
今の若者ではないけど、
かつての若者の見ていた世界。
今の若者も、かつての若者も、
18やらハタチくらいの時の
精神構造なんて
似たようなもんだろう。
将来が不安だったり、
未熟な自分を呪ったり、
思いっきり行動できたり、
想い膨らむんだけど
行動できなかったり。
社会に違和感を感じ、
「自分」という感覚が芽生え、
今、生きている世界が
「そういうもの」だと感じてる。
言葉が達者になり、
うまく話せるか話せないかは
状況や環境によるけど、
頭の中は
いろんなことで溢れ出す。
かといって実績がないから
髪を染めたり、服を着飾ったり、
「何か」、
名前のある何かになろうと、
誰かの声を頼りに
自分の人生を表現する。
*****
やっぱり
生き続けるしかなかった。
カタチやイメージから入って、
そう生きたから、
こういう人生になって、
納得するしかなくなる。
後悔はすれども、
納得するしかなくなる。
あの時、
やってしまったのは「僕」で、
やらなかったのも「僕」だ。
そうのうち「後悔」もなくなる。
後悔するかしないかを
選んでいるのは
今を生きている「僕」だ。
*******
かつて若者だった僕は
若い頃の情景を
俯瞰して描けるようになっていた。
今の時代、2024年の匂いと、
1995〜2000年頃の匂いの違いに
驚く。
今の若者の見ている世界と、
今のおじさんが見ている世界は
ある意味同じだ。
だって、同じ時代を今、
一緒に生きているんだから。
でも、
今の時代の中に
40代で存在するのと、
20代で存在するのとでは
「私」という乗り物の年式が違う。
今の若者が想い、描いている感情と
今のおじさんが
想い、描いている感情は違う。
と、思う。
で、思う。
かつて若者だった僕が、
かつての他の若者と同じだった
のだろうか?
違った。
強烈に
「違う!」という感情を
持っていた。
でも、
あの時代を背景に、
「違和感の塊」だった僕だった。
これらの曲を聴いて想う。
*******
背景に感じていた時代の違和感は
徐々に、自分が生きると共に、
共和感に変わっていった。
工場の煙がモクモク上がり、
みんなが競ってマイカーを買い、
渋滞を起こしながら、
エネルギーを噴出していた。
一流二流三流、3K。
キツイ キタナイ クサイ。
高学歴、高身長、高収入。
こんな時代背景から
ドロップアウトした僕も、
なんだかんだ言っても、
この時代の中にいたんだ。
駅前の地べたに座り、
時間を持て余したり、
バイトしては、新しい楽器を
それなりの値段で買って消費していた。
今よりたくさん機材持ってたな。
使いこなせなかった・・・。
******
今、この時代に、
僕が若者をしていたら、
どんな表現を志して生きることになるのだろう?
バンドブームだったから
ロックバンドをやろうとしてたけど、
今だったらユーチューバーかな?
バンドで何を叶えたかった?
では、
ユーチューブして、何を目指す?
ライブハウス、ロックバンドを目指すのは
今更、おじさんのノスタルジックな
幻想に感じる。
まぁ、そこで座席を獲得した人は
その地位を利用して
人生を確保すればいい。
******
元々、内向的な表現を
好んでいた僕は、
もしかしたら
バンドでロックってのは
望まない絵筆だったのかもしれない。
今、僕が若者だったら、
「音楽」なんていうハレの舞台に立たないでも、
このnoteで満足してたかもしれない。
「音楽」は
コマーシャリズム、プロパガンダと
親和性が高い。
でも、やっぱり、
僕が古い人になってしまうのか
わからないけど、
僕なりに「音楽」で
表現していきたいと思っている。
「説明」ではなく「詩」。
何を言っているのかわからなくても、
「詩」なら、
何か伝えられるんじゃないか?
******
昨日は
新総裁、新内閣やらなんやだったので、
いろんな人の意見を言うyooutubeを見ていた。
で、飽きて、
久しぶりに音楽を聴きたくなった。
懐かしい昔の曲も、
最近の人の才能あふれる曲も、
受け付けなくて、
結局、自分の曲を聴いていた。
******
今のワカモノが聴く曲も、
かつてワカモノだった時代に、
巷でよく流れていたヒット曲も、
変わらない。
僕は唯、僕自身に触れる旅を
したかっただけなんだ。
******
煙がモクモク上がらない時代になった。
競って争うほどの人口でもなくなった。
かつての勝者は今の敗者になった。
かつての常識が今の非常識になった。
******
今の常識は、
どんな非常識になるのだろう?
かつての常識が
今の非常識になっても、
「僕ら」は
相変わらずそこにいる。
営み、暮らす、
僕らはここにいる。
ここから先は

なおゆきくん(2023年版)
2023.01.28に完成した レコーディング音源6曲です。 「なおゆきくん」は平魚泳の本名です。 これをなぜアルバムタイトルとしたのか…
うたが、音が、言葉が、 もし心に響いてくれたなら サポートいただけたら嬉しいです。