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農村と音楽

ずいぶん今更、な
今に至る自分史を振り返る。

2008年あたりまで、
東京の風呂無しアパートで
バンド、バイト、ライブ、路上ライブ、
打ち上げ、酔っ払い、バイト・・・
な日々、青春を送ってた。

まぁ、それも
こうして記せるほどの
ルーティンで10年近くが過ぎて行くと、
東京で労働して消費する
飼い殺し、もしくは
「お客さん」的立場を感じ始め、
井の頭公園、代々木公園ですら、
楽器を演奏してると
注意されるように変化してきた状況にも
嫌気を覚え、
「旅すること」に
目を向けるようになる。

「音楽」といえば、
東京が中心のようなイメージに
僕自身が疑問を抱くようになり、
ついでに言えば、
日本の中心が「東京」であり、
世界の中心が「アメリカ」のようなイメージに、
疑問と不信感を感じるようになった。

みんな、自分の生きる場所を「中心」に
添えるのは良いよ。でも、
世界中の至る所で暮らす人たちの
「中心」も尊重しようよ。

そんな意見を僕自身が感じ始めた。

・・・しかし、
そんな自身に刷り込まれた思い込みを
払拭するのは大変だった。

ついつい意図せずして、
「東京から来ました」というと、
無意識下に、虚勢というか、
ブランド意識が付着していて、
今、思い出しても
本当に恥ずかしい。

******

でも、今、反転して、
地方で暮らす今、
東京から来る人に
何らかの自慢的な意識があるなどと思い込むと、
それは僕自身のフィルターなので
そう解釈して、
穏便に済ませよう。

******

そして、
歩いたり、自転車だったり、
高速バスだったり、
青春18切符だったり、
無賃乗車だったり、
ヒッチハイクだったり、
いろいろ・・・

いろいろな手段で移動しながら、
全国のいろんな人たちと繋がって、
音楽をさせてもらってきた。

******

東京で、ライブハウスの「出演者」という
「お客さん」になっているよりも、
地方の田舎で、
地域の人とつながって、
全国津々浦々旅した方が
ちゃんと仕事(稼ぎ)になるよ。

という声も、
僕の移ろい始めた生きる界隈で
聞こえるようになってきた。

しかし・・・

******

僕ではダメだった。

それがイケる人は、
かつて一時でも、
全国的に有名になったり、
話題になったことのある人が、
大きな会場から降りてきて、
それでもかつて、少しでも名の知れた人は
宣伝効果も大きいし、
それなりに広い人脈も残っているのだろう。

いや、
やっぱり、それなりに名の知れた人は、
それなりの実力があるのでしょう。
いろんな経験を乗り越えて、
お茶の間から消えても、
みんな生きてるんだ。

いろんな生き方があるんだ。

それはそれで善し。

******

そして、
無名な僕は
それなりに有名な人たちに
席を譲り、
僕は公園や路上で
ウクレレを弾いている。

******

知り合った、友人知人のミュージシャンも、
やっぱり、人間関係を大事にしてるんだよね。

全国あちこちに友達がいて、
地方各地に有力な
人を集められる人と友人になって、
いろいろ好くしてもらえて、
その界隈ではスターだったりしてた。

そんなふうに見えていた。

******

もうひとつ、
僕の全国津々浦々音楽活動の
障害になったのは、
「農作業」だった。

「今は繁忙期だから」
「田植えの時期だから」
「稲刈りの時期だから」
「みんな忙しいんだよ。ごめんね」
と、言われつつ、
2〜3人の観客の会場で、
アットホームな感じで演奏させてもらったことも
あった。

******

きっと、
そんな経験が、
今につながっているんだと想う。

2021年のコロナ禍の自粛の最中、
「田んぼやらない?」
と声かけられて、
二つ返事でOKした。

今年でもうすぐ
4回目の収穫になる。

畦塗り、代掻き、田植え、草取り、、、
今は日々、ウリ坊に倒された稲を
持ち上げて、立て直す日々・・・。

電柵をみんなで設置したけど、
間を抜けるのかなぁ?
入ってくるんだよね。

******

田舎の暮らしは
日々、みんな忙しいよね。

何をするにしても
人手が足りていない。

出来ることは
何でもやってみるしかない。

そうこうしているうちに
「音楽なんてやってる場合じゃない」
となる。

・・地元の神楽とかには参加するんだけどね。

「表現活動」なんて
やってる場合じゃない。

お呼びでない。

よくわかる。

でも、だから、
生きていくためにも
自分自身「必要」と感じる。

******

やらなくてもいい。

「音楽」を
必要としない人が
世の中にたくさんいることは
よ〜くわかった。

音楽なんかより、
パチンコの方が、
多くの人の息抜きに
貢献している事実が
よ〜くわかる。

でも
僕にとっては
パチンコは要らない存在で、
音楽が必要な存在の人。

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・・・多分、
繁忙期だったり、
そうじゃなくても
みんな、いつだって忙しい。

だから、
忙しくてライブに来てくれないってのは
僕が「その程度」の存在ってわけ。

いや、いいんすよ。それで。

お互い、「大切」なことを
やっていきましょう。

僕も
大切と想えることを
日々、やっていきます。

*******

今日も、朝3時に
変な夢から覚め、
新曲に着手。

詰めきれないまま、
惰性でこのnoteを描き始めてしまった。

もうすぐ6時だ。

レコーディングに収録したい曲のために
ドラムの8ビートを練習して、
遅々として身に付かず1年になる。

あれもしたいこれもしたいのまま、
子どもが起きると、
太陽が昇り、
あれやこれやと家事や野良仕事が始まる。

どうせまた、
あっという間に1日が過ぎるんだ。

今晩の21:30に
どこかの野外で30分、
ツイキャスでライブ配信する予定を設定した。

今、noteとツイキャス。
この2つで、
僕の望むアイデンティティを
保っています。

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ウクレレ平魚泳
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