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ひとりごと7.5〜エイジズムを他人に強要する面倒な女

もう〇歳なんだからそんなこと止めなさいよ」
という常套句がある。

良い意味で捉えれば、
「もう大人なのだから自覚を持って、はしたない行動は控えなさい」
ということだろう。

年甲斐もなく羽目を外す相手をたしなめる言葉として、表面上問題は無いように思える。

だが、このままの意味で使ってる人は少ない。


他人に服装を指図し強要する女


私の元知人・Aさんという人についてはひとりごと③を中心に、
その強烈な個性と、そこから起こった面倒事について書いた。

Aさんは自他境界が薄く、他人への支配欲が異常に強い人だった。

私とは同い年なこともあり、Aさんは何かと年齢を持ち出しては、自分のことを差し置いて私の行動や外見に口出ししてくることがあった。

それも堂々と自信満々に、いかにも筋が通っている風に言うのでタチが悪い。
そして自分の余計な口出しを正当化し、まるで武勇伝かのように周囲に言いふらすので尚更タチが悪い。

タチの悪さを端的に示す、大変くだらなくも面倒なエピソードがある。


「絶対にやめさせてやる」


何年か前、ファミレスでAさんから1時間半くらいお説教をくらった。
説教の内容は、「お前が着ている服が気に入らない」とのこと。

もう〇歳なんだからそんな服着るの止めなさいよ、はしたない

まるでTPOをわきまえない女(私)をたしなめているかのように聞こえるだろう。

しかし私は敢えて自分で言うが身なりには気を使うほうだ。

冠婚葬祭やビジネスの打ち合わせなど、大事なシーンで着る服を間違えたわけではない。
仕事とプライベートはきっちり分けている。

ただ、真夏の暑い日に私服でショートパンツやノースリーブを着ることがあった。その程度だ。
周囲を困惑させるような過度な露出はしていないし、だらしない格好でもない。

自由な場での自由な私服をとやかく言われる筋合いも無いのだが、
Aは私が手足を出す服を着ることが気に入らないらしく、激しく否定してくる。

Aは最初は
「良い歳なんだから」「〇歳なんだから」
と、もっともらしいことを言ってきた。

もっともらしいとはいえこの時点で十分なエイジズムごり押しのこじつけである。

だが、さらによくよく発言を掘ってみると、出てくる言葉の様子がどんどんおかしくなっていった。

「アタシはそんな服着ないのに!Dさんだって着てないのに!」

「そんな服おかしい!あんたは醜くてみっともない、頭のおかしいおばあさんみたい!」

「どうしたら止めるの?!誰に言われたら止めるの?!」

「アタシがソイツに命令してやめさせるように仕向けてやるから!!」

「絶対にやめさせてやる!!!」

(ちなみにDさんとはAと仲良しでいつもつるんでる職場の女性)

まるで嘘みたいな言いぐさだが、一切誇張していない。私の記憶する原文ほぼそのままである。

「誰かに命令してやめさせるように仕向けてやる」という発言がかなり衝撃的だった。
そこまでして???

たかだか他人のショートパンツ程度によくそこまでエネルギーを注げるなと、逆に感心するほどだ。

では手足が出てなければOKなのかというとそういうわけではない。

いつもガーリーな可愛い服を着ている後輩女性に対しても
「あいつ〇歳なのにいつまでもあんな恰好してみっともない、気に食わない」
と文句を垂れていた。

Aのお気に召すようにするには、○歳を過ぎた女性は全員

「手足が全て隠れた」
「ベージュかグレーか黒の」
「シンプルで地味な服」
しか着られなくなってしまう。

Aと待ち合わせをすると、毎回頭のてっぺんから足の先まで舐めるようにジロジロと見られる。
少しでも気に入らないところがあれば攻撃してやろうという、酷く不躾な目つきだ。

何の弾圧だ。

エイジズムを押し付けたいのか。
自分の統治国家でも作りたいのか。


狭い世界で他人のことばかり気になる女

Aの話から伺えるのは、
Aの中で世界の中心にいるのが”A自身”と”仲良しのDさん”だけなのだろうということ。
(Dさんは完全なとばっちりである)

「自分(A)とDさん」が「同年代の女性像」の基準であり、基準からはみ出した女はけしからん存在で、弾圧の対象になる。

広い世の中の他の人間は眼中に無いのかな?という視野の狭さだ。

Aは一見活発そうで、決して友達が少ないようには見えない。
だが発言や思考を拾っていくと、
この狭い職場の中の、ごく狭い数人との人間関係だけで世界が完結しているように思えた。

洋服ごときに異常にこだわり説教めいたことをしてしまうのも、世界が狭い証拠だろう。


どうしても他人に老けて欲しい女

ファミレスの説教はどうにか流した。受け流すしかなかった。

しかしそれだけで終わるはずがない。
Aにはこの手の「自己中な理由で他人に行動を強要する」行為が山のようにあった。
直接対峙しても面倒だ。

下手にやり合うと逆ギレされ、悪い噂を社内に吹聴される。
毎回スルーするしかない。

理不尽な強要をスルーし続けて、我慢し続けて、最終的にAから投げつけられたのは
「アタシは引退したのに同い年のお前が仕事を続けてるなんて許せない、もう〇〇歳なんだからお前も引退しろよババア」
という言葉である(詳細はひとりごと③にて)。

「同じ年齢だから同じように行動しろ」の侵犯がとうとうここまできてしまった。
※ちなみにAが仕事を引退した事実は無い。もはや筋もへったくれもない。

結局
「自分が着ない(目立つ)服を他人が着てるなんて許せない」
「自分がやらない(目立つ)ことを他人がやってるなんて許せない」
「(目立つ奴は)何がなんでも足を引っ張ってやる」
ということだ。

服装の件でも仕事の件でも、Aの数々の発言から感じたのは
自分以外の、特に年齢の近い女性に対し
『早く歳を取って醜いオバサンになって落ちぶれて欲しい』という歪んだ願望だ。

写真でも撮ろうものなら
他人のシワやシミやほうれい線を拡大アップしてまで無理やり探し出し、シワを見つけたシミを見つけただのと勝手に大騒ぎする。

ひとりごと③の問題が起こる数年前、私は病気で休職していたことがあった。
そんな時もAは
「お前どうせヒマなんだからお掃除オバサンやれよ~w」
「お前何もしてないんだからレジ打ちオバサンやれよ~w」
などとからかってきた。
私だけではなく清掃業の方やレジ係の方への酷い冒涜である。

「お前はもう年だ」「お前はオバサンだ」「お前はオツボネだ」
この手のことは何回言われたか分からない。

敢えて今の時代に合わない言い方で表現するとAは
「女の嫌な部分をかき集めて煮詰めてドロドロになった情念の集合体」のようだった。

ただ、それを内に秘められずわざわざ口や態度に出してしまうところに、Aという人間の幼児性を感じる。
幼稚な割に、自分の発言をいましめる者が周りにいないタイミングを見計らうという狡猾さもある。

他人に対し勝手に薄暗いドロドロの情念を抱き、しばらくは我慢するが結局爆発して人間関係を壊してしまう、を繰り返しているようだ。

私は年齢が同じで特に絡みやすかっただろうが、難癖さえつけられれば相手は誰でも良いのだ。
たまたま今回は私の番だったというだけだ。

別に私一人が攻撃対象ではない。
「誰もAを止める者が居ない時に因縁をつけられた」経験のある女性は社内に他にもいると思う。

Aは恐ろしく自己中心的な人間だが、
自身の現実からは目を背け、他人の揚げ足取りばかりしているところは
ある意味では他人中心、他人軸の生き方といえる。

他人を軸にして生きる人間は一生他人のことが気になり、常に誰かにいちゃもんをつける。

私はAと縁を切った。
しかし私が消えてもターゲットを他の者に変えるだけだ。

そしてこの先も「気に入らない誰か」に呪いの言葉を投げ続けるのだろう。

『〇歳のクセに』と。

女にエイジズムの呪いをかける女にお気をつけください。


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