人生初ピューロで僕が見たもの~Fantastic Puro~
2018年7月1日、僕は人生で初めて聖地ピューロランドに足を踏み入れた。
なぜ初ピューロにその日を選んだのかというと、その日は2018年度サンリオキャラクター大賞の結果発表がピューロで行われる日だったからだ。
トータル500体にも及ぶかという数のサンリオキャラクターの中から毎年100組がエントリーし、人気投票で優勝を決めるという一大イベント。1986年から行われている全サンリオファン注目の世界最大のイベントである。
サンリオファンになってまだ一ヶ月足らず、しかしその時点で既に完全なサンリオ狂いと化していた僕からしてもこれは見逃すわけにはいかない。
ということで降り立つはピューロランドがなければもしかしたら一生来ることはなかったかも知れないでおなじみの多摩センター。
何となく僕の中での勝手な多摩センターのイメージでは、広い土地に点々と工場とか家とかが立ち並ぶ最果ての地のような雰囲気で、そこに場違いな感じでピューロランドがどんと建っている景色を思い描いていたのだが、駅を出てみるとこれが思いのほか栄えていて、必要と思われる店は一通り揃っており、またそこかしこにサンリオの要素が散りばめられていて、ある意味街そのものがピューロランドの一部と言ってもいいくらい明るく活気のある街であった。
駅からピューロランドまではおよそ徒歩5分程度。曲がり角をたった一つ曲がるといよいよその姿を現すカワイイ夢の国、“ファンタスティック”ピューロランド。間近で見るとやはりでかい。しかしそれ以上に人が多い!何と外まで順番の列ができていて、待ち時間は約50分にも及ぶとのこと。
当然皆目的はキャラクター大賞である。年に一度のこのイベントをファンとしてはやはり生で見ておきたいのだ。
それなりに混むだろうなとは思っていたが甘く見ていた。どうやらこの待ち時間だとイベント開始まではギリギリといったところ。本来思い描いていた予定だとそんなに並ばず余裕を持って入って先にキャラクターフードなどをペロリといっちゃって口笛でもピヨピヨ吹きながらいい場所を確保して存分にエンジョイアゲポヨ大作戦だったのだが、まさかこれほど混むとは…。(ちなみに一応言っておくと、普段はさすがにここまで混雑していないのですぐに入れます。ご安心を。)
仕方なく列に並び、夏場だったのでこまめに水分を補給しながら順番を待つことに。
それにしても自分以外のサンリオファンの人たちを初めてがっつり見たが、ワンポイント的なものから全身に至るまで、多くの人がサンリオグッズを身に着けており、一目でどのキャラクターのファンかわかる人などもいて面白い。中には思いっきりディズニーのグッズを身に着けて来る人もいたりして驚くと同時になかなかの勇者だなと思った(ディズニーもサンリオも好きな人ならそれはとても素敵なことだ)。
そして待つこと数十分、ようやく順番が回ってきた。気さくな受付のお姉さんに入場料を支払い、ついに日本が誇るカワイイ文化の最高峰サンリオピューロランドに平井“ファラオ”光という名の異物混入。
中に入るとやはり凄まじい人の数である。しかもキャラクター大賞開始までもうすぐという時間だったので、雰囲気を味わう余裕もなく急いで会場であるピューロビレッジへ向かう。
そのピューロビレッジもまた大量の人で溢れかえっている。イベントまで残り5分。時間がない。何とかいい場所を探そうと人をかき分けながら会場を移動する。イベントがしっかり見える位置はもうほぼ埋まってしまっている。家族連れ、カップル、一眼レフ所持のディープそうなファン、メディア関係者。皆しっかりと自分の位置を確保しイベント開始を今か今かと待っている。
残り3分。持ち前のガリガリ体型を存分に駆使して独特の地形の中人ごみをすり抜け、それでも時にぶつかってしまい謝りながらもどこかいい場所はないかと焦りに焦ってベストポイントを探した結果、この184cmの身長が最大限に生かせるポイントを発見。最高の場所とは言えないが、おそらく現状においてもうこれ以上はないだろう。ここだ、ここにしよう。
残り1分。数十分立ちっぱなし&クネクネ動きっぱなしでかなり疲れたがやっと落ち着ける。そしてほっと一息つき、改めてピューロビレッジ全体を見渡してみる。
まさに、壮観。
大きく開けたファンタジックな空間、その中心に堂々と聳え立つ愛の象徴、知恵の木。外から見ていたよりも大きく感じる。ここはもう現実じゃない。ここは完全なる夢の世界。
このときようやく自覚した。
僕はサンリオピューロランドに来たのである。
続いちゃいます。