サンリオ好きになってからの変化について
サンリオとの出会いは僕にとって、ノーガードで世界チャンピオンのパンチを顔面のど真ん中に食らうようなものだった。
ロックや日本画といった渋めの趣味ばかり追っていたそれまでの人生が全てお笑いで言うところの“振り”となって、計らずもサンリオとの出会いを引き立たせる役割を担ってしまったのである。(勿論ロックも日本画もいまだに大好きだが)
そしてサンリオを好きになってからというもの、僕の生活はサンリオを中心に回るようになった。
では具体的に一体何が変わったのかというと、まずこれまでの人生では考えもしなかった「キャラクターグッズを普段から身に着ける」ということをするようになった。
それまでの僕の普段着といえば、エリック・クラプトンやオールマンブラザーズといった古いロックバンドの影響でカウボーイスタイルに寄せたファッションに身を包んでおり、勿論自分ではチョーカッコイーつもりだったし、周りからもそれなりにおしゃれだと言われることが多かった。(時たま奇人のようだと言われることもあったが)
そこに突如混入するサンリオ!!
まさにハンバーグステーキにいちごクリームがぶっかかるようなもの。
ちなみに今現在の僕の鞄がこんな感じである。
これにて見事完全体を遂げた僕であるが、以降その情報量の多さからか、出会い頭に「うるせえよ!」と言われることもしばしばある。
(ちなみに数年前から愛用しているカウボーイハットはインディ・ジョーンズモデルのものである。勘弁してください。)
他にも変わったことと言えば、よく話しかけられるようになったということだろうか。これまでの僕に対する周りからの印象はというと、どこか近寄りがたく、見た目も相まって怖い人なのではないかというイメージを計らずも与えてきてしまったところがあるのだが、サンリオ好きという情報がある程度広まってからは、これまで話しかけてこなかった芸人が急に話しかけてくるようになったりと、周りからの警戒が幾分緩んだような感じがするのだ(中には僕を通り越してサンリオをイジってくる奴もいるが。このことも今度書いてやるぞ)。基本的には実は話しかけられるのが好きな人間なので、これはとても喜ばしいことである。
しかしそれ以上に僕が自分の中で大きな変化だと思っていることが一つある。
出会い編でも触れた通り、僕がサンリオで一番初めに好きになったキャラクターはバニー&マッティであった。そして好きになったからにはやはりグッズを手に入れたい。しかし悲しいことにバニー&マッティにはグッズが量産されるほどの人気がないのだ(70年代にはそれなりに推されていたようだが)。しかし公式ホームページを見ると唯一バニー&マッティのLINEスタンプが出ているというではないか。
見てみるとこれがまた可愛いったらありゃしねえ。相変わらずの能天気そうな表情。バニー&マッティは自分が可愛いということを自覚していなさそうなところがまた可愛いのである。
ただここで一つ問題がある。
実はこの2018年6月同時、僕はまだガラケーを使用しておりスマホを持っていなかったのだ。それも10年は使い続けたほとんど古代遺跡に近いもので、例えばウィキペディアを開こうとすると「このサイトは危険な可能性があるため開けません」というメッセージが出て入れなかったり、当然LINEも使えず連絡はメールでのやり取りになるのだが、人が送ってくるメールの絵文字や顔文字が全て文字化けして「?」マークだらけになってしまったりと、もうずいぶん前からスマホに持ち替えている周りの人たちからしたら僕は非常に付き合いづらい奴だったのである(そうでなくても付き合いづらいのにね。やかましいわ。)。
そうやって長年頑固にガラケーを使い続けていたのは、僕の中にある『便利化は芸術を衰退させる』という強固な意志がそうさせていたのだが、バニー&マッティのLINEスタンプのあまりの可愛さに僕は1秒でスマホに変えることを決意したのである。
そうして人生初のスマホを手に入れた僕は誰に報告するよりも先にまずバニー&マッティのスタンプを購入したのだ。
それだけでなく、マイメロちゃんやキキララちゃんのあの爆裂に可愛いツイッターをしっかり毎日見るためにツイッターまで始めるようになった(記念すべき初のツイートはキキララちゃんのリツイートだった)。
このように長年使い続けていたガラケーを捨てスマホに乗り換え、さらにツイッターまで始めたことは僕にとっては非常に大きな変化であった。
それもこれも全てサンリオに出会ってしまったがため。
出会いは人を変えると言うが本当にその通りである。
皆も決して油断するなかれ。それはあまりにも突然やってきて、簡単に人の人生に彩りを加えてくるぞ。