税理士事務所を開業して迷ったあげく結局やらなかったこと10選
福岡の開業税理士の平岡です。
おかげさまで私も開業して丸3年が過ぎ2021年5月から4年目に突入しました。
顧問先0件で人脈もない状況で開業したため、色々試行錯誤しました。
開業してからの状況はこんな感じでした。
開業初月なんかは全く見込みが無かったので、今思うと良く開業したなと思います^_^
そういうわけで私が開業してやろうかどうか迷って結果やらなかったこと10選をご紹介します。
これから開業しようという方やすでに開業された方もご参考ください。
①プロに写真撮ってもらう
HPや名刺、セミナー開催時などに自分の写真を使用することがあります。
プロに写真撮ってもらう方が良いとも聞きますが、私が使っている写真は妻に簡単に撮ってもらったものです。
プロとはやはり違いますが、身近なひとに撮ってもらった方が自然な顔になることや、こういう話題になったときに「妻に撮ってもらいました!」と言えるので良かったと思っています。
②名刺を工夫する
私は名刺を全く工夫していません。
名刺を工夫している方は良い紙を使っていたり、四つ折りにして情報たくさん載せたりしていますが、私は全くしていません。
しいて言うならHPサイトのQRコードを載せているくらいですが、効果があった記憶はありません。
なぜかというと名刺で仕事が取れるということを経験しなかったため、名刺はただの簡単な自己紹介ツール程度としか捉えていないため工夫しませんでした。
③クラウド会計の有料アドバイザーになる
MFクラウド会計やfreeeなどのクラウド会計ソフトは税理士がアドバイザーとなってソフト導入や操作支援を行いますが、アドバイザーは無料と有料があります。(税理士が会計ソフトベンダーさんへアドバイザー登録料を払うかどうかの無料有料です)
顧問先に利用してもらうためには無料アドバイザーでも十分であったため有料アドバイザーにはなっておりません。
無料アドバイザーはサービスが限定的でして、ベンダーさんのサポートが無かったり顧問先管理画面などがもらえなかったりします。
私の事務所はメインの会計ソフトがクラウド会計ではないため有料アドバイザーではありませんが、メインで使っていたら有料登録していると思います。
④税理士会の支部行事などに積極的に参加する
税理士会の行事などにはほぼ何も参加していません。
これは堂々と言える話ではありませんが。
税理士同士で仲良くなることは確かにメリットもあるのですが、その時間があるのであれば新規のご面談に時間を割いたり、家族と一緒に過ごしたいからです。
あとは私が主催してるこのnoteのサークルでオンライン交流会を開催していて、全国の税理士の方と交流できているのでその方が楽しいです!
別途仲良くなった方はTwitterやチャットワークなどで連絡を取り合い情報交換しております。
⑤異業種交流会に参加する
異業種交流会で仕事を獲得する話もたまに聞きますが、私は積極的に参加していません。
開業当初少しだけ交流会(銀行主催の起業交流会やBNIなど)に参加しましたが、みんな参加者は仕事が欲しい方の集まりで、仕事をもらうというイメージは湧かなかったです。
交流会後に残るのは誰か分からない沢山の名刺のゴミばかりです。
交流会で名刺交換した結果、謎のメールマガジンに勝手に登録されていたりして全く意味無かったと思います。
本当に深い付き合いができる方が増えれば良いのかもしれないと思いますが、短期的な効率は良くないと思います。
⑥補助金業務を積極的にする
補助金業務をフックに顧問業務に繋げている事務所などもあると思いますが、私は基本的に補助金業務をやっていません。
顧問先などから補助金業務について問い合わせがあったときは、提携している士業さんへご紹介しております。
なぜなら、税理士業務を普通に行っていれば補助金業務はしなくても十分食べていけます。
補助金業務は工数がかかるため効率的ではないということもあります。
そして、補助金は基本的に顧問先自身で資料作成もできるものだと考えています。(とても難しい事業再構築補助金などは除きますが)
すでに経験がある士業さんに紹介した方が私も顧問先も提携士業さんにも皆さんにとって良いかなと思います。
⑦月次の記帳代行を受ける
仕訳作業は顧問先自身で行う自計化か、もしくは税理士事務所丸投げの記帳代行があります。
私はなるべく顧問先に経営感覚を身につけてほしいため自計化を推進しており、記帳代行は本当に記帳する時間が無い方や、小規模な方に限定しております。
受けている記帳代行はすべて年一のみです。
そのため年に一度資料を預かり記帳するため、こちらの手間は申告時期以外はかかりません。
月次の記帳は、毎月資料預かり→記帳→報告と税理士事務所側のフローが増えます。
クラウド会計を使うとだいぶフローは省けますが、ご連絡する回数は増えると思います。
クラウド会計での自動記帳はメンテナンスが必要のためこれも工数がかかると思いやっていません。
月次の記帳は基本受けないようにし、自計化か年一の記帳代行にしています。
そして年一の記帳代行は外部の記帳会社に委託するか、ストリームドを利用しています。
⑧自宅兼事務所で続ける
私も開業当初は自宅兼事務所でした。
コストもかからないし通勤時間も無いしペーパーレスにもできるしオンラインツール使えるし良いと思っていましたが、顧問先との面談はなるべくお会いしてやりたいという想いがあり、近くのカフェなどで面談をやっていたため、決算の説明などをカフェで行うのはやはり抵抗がありました。
また、自宅兼事務所はあまり繁盛していない事務所のようで、新規ご面談時に値下げ交渉をされたりと、足元を見られたことがありました。
税理士事務所の顧問先は経営者のため、価格についてはシビアな部分もあります。
開業して半年ほどでしっかりしたビルのテナントを借りて内装にもお金をかけて作り込みました。
事務所については別のnote記事でも紹介していますが、事務所移転して値上げ交渉をしたことで顧客単価が3倍くらいになりました。
⑨早めに雇用する
開業して早めに職員やパートさんを雇用しようと考えていましたが、開業から丸3年経った今も雇用していませんし、雇用したこともありません。
なぜかといえば雇用する必要が無かったともいえます。
税理士業務は顧問先増加が緩やかのため急にとても忙しくなることはあまりありません。
また、上述のように月次の記帳を受けなかったり、自計化しているため、顧問先との面談時間以外は基本的に時間がかからないため、繁忙期以外はゆっくりしています。
個人的には子供が産まれたり、自宅を建設したため所得をある程度もらいたいという意味もあったりします。
顧問先がもう手に負えないほど増えた場合は雇用することになると思います。
⑩別の事務所を引き継ぐ
コネがない私でも別の事務所を引き継がないかとお話しが来たことがあります。
しかし、その所長先生と私は面識も無いですし、開業当初の好きな方法ややりたい事を我慢しないといけなくなるのがどうしてもイヤだったので引き継ぐことはしませんでした。
事務所引き継ぐのは、ある程度自分でもゼロからできると自信を付けた後で拡大のためでも良いかなと思いました。
以上長々とご紹介しましたが、他にも迷ってやらなかったことがあれば書きたいと思います。
どなたかのご参考になれば幸いです。