花見文化衰退の危機
近所を散歩していると梅の花が咲き始めています。まだまだ寒い日が続きますが、春が近づいていることを実感します。
春と言えば花見をイメージする方も多いのではないでしょうか。花見の歴史は古く、元々は奈良時代に貴族が梅を鑑賞しながら歌を詠んでいたことが起源だそうです。その後、平安時代以降は現在のように桜を見るように変化し、鎌倉・室町時代には武士階級にも広がっていったそうです。長い歴史を持つ花見は古き良き日本の文化と言っていいでしょう。
そんな長い歴史を持つ日本の花見文化が急激に衰退していくのではないかと懸念しています。
そう考えるのは、コロナによる花見をしながらの飲酒・飲食の制限ではありません。要因はもはや国民病とも言われる花粉症です。
環境省がリリースした花粉症環境保健マニュアル2022を見ると、花粉症の人の割合はこの20年で2倍以上の42.5%となっております。5人に2人は花粉症になっており、その割合は急激に増加しています。
私自身、花粉症の症状があり、アウトドア派にもかかわらずこの時期は屋内で遊ぶ機会が増えます。桜の花を見るのは好きですが、かつてのように外で長時間宴会をするという行為はその後の悲劇を考えると恐ろしくてできません。
最近では少花粉スギ、無花粉スギというものも出てきているようですが、国産材の利用が停滞していることもあり、あまり植え替えは進んでいないようです。
このままだと更に花粉症患者の割合が増え、花見文化が衰退、いずれは消滅してしまうのではないかと懸念しています。日本古来の花見文化を守るためにも製薬会社にはいち早く特効薬や予防薬を開発して欲しいものです。
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